ヤマハVDアイアンの試打計測(計測にはGCQuadを使用)を行いました
今作はVDツアーアイアンというツアープロが使用するモデル並の小ぶりなヘッド形状なのにポケキャビで寛容性も向上させているというヤマハの意欲作です。個人的には発表段階から特に気になっていたのがこのVDアイアン
ロフト角も最近では標準ロフトと呼べるもので7番だと32°というスペックです。このロフト帯で優しく打つことができ、尚且打感や操作性も求めている方にとっては待望のアイアンと言えるでしょう
- ヘッド:ヤマハVDアイアン
- 番手:7番
- ロフト角:32°
- シャフト:NS PRO 950NEO
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
結論:小ぶりなのに超安定。最高におすすめ
結論から言うと最高!この一言に尽きます。打感、操作性、小振りなヘッド形状、そしてミスに対する寛容性。これらを高い次元でまとめているのがヤマハVDアイアンです
実際に打ってみて革新したのは、これは間違いなくヒットする!という事です。ヤマハはオールラウンドアイアンと謳っていますが間違いない表現だと思います。ヤマハすごい
まず顔が抜群に良いです。上記画像を見てもらえればわかるとおり、完全にアスリート好みのアイアン。トップブレードの厚みやオフセットの付け方もちょうど良いです。なのにバックフェースを見ると大型ポケットキャビティアイアンかよ!と思えるギャップが見事
打感がどうかなという不安はありましたが中々良い出来栄えです。マッスルバックにはさすがに劣りますがポケキャビなんで十分すぎます。クロモリ鋼でも打感は問題なし
そして寛容性。まずフェース下部でのヒットに強くてボールも上がりやすくて簡単。左右の打点ブレにも強さを発揮しています。超大型よりは劣るけれど結構な小ぶりヘッドなのを理解してもらいたいと思います
ただ、バックスピン量はハーフキャビティ系やマッスルバック系よりは1000回転ほど少ないデータとなりました。ここには影響はでていると感じました。スピン重視なら厳しいかもしれませんが、高さで補えているので弱点とまではいきません
スピン量以外にも難点を上げるとすればバックフェースデザインがギラギラしすぎてあんまりカッコよくないところ。もう少し落ち着いたマットな質感とかにしてもらえれば良かったなと感じています
あとはロフトは特別立っているので、見た目から入ってくるイメージほどは飛ばないという点でしょう。ただし、これは今使っているアイアンのロフトから移行したいけれど、優しいアイアンはだいたいロフトが立っていて使えないと感じている方が多いからメリットだと感じる方が多いはず
オノフKUROに続きコイツも最高でした。打感もヘッド形状もステキ。個人的に打感はヤマハの方が好き pic.twitter.com/WjtquyXhUq
— まさ@ゴルフYouTubeチャンネル3.7万人 (@masa_golf05) October 16, 2021
ヤマハVDアイアンの試打計測データ
▼平均のデータが下記
ヘッドスピード(m/s) | 37.2 |
ボールスピード(m/s) | 50.7 |
打ち出し角度(°) | 21.4 |
打ち出し方向(°) | 2.0(L) |
バックスピン(rpm) | 5427 |
サイドスピン(rpm) | 367(L) |
ピーク時の高さ(yd) | 48.5 |
降下角度(°) | 34.2 |
センターからのブレ(yd) | -11(L) |
キャリー(yd) | 160.4 |
総距離(yd) | 174.2 |
▼弾道イメージを見てみるとこんな具合
弾道を見てもほぼ同じような打球が続いているのがわかります。安定しています
ヤマハVDアイアン評価レビュー
ロフトよりも若干飛ぶイメージ。バラつきが少ないのも強み
飛距離に関してはロフトなりといえばそうですが、若干飛ぶかなという程度でした。平均キャリーは160ヤード
ポケキャビらしく初速が出ているのが理由かと思います
飛距離はまあロフト的に特別飛ぶわけではなかったですが、それよりもバラつきが少ないの印象的です。縦距離が5ヤードほどの誤差しかありません。これは嬉しい
実際打ってみた結果でも打点の縦方向のブレが割と起こっていて、打ち出しやバックスピン量の変化は出ています。ですが、結果としては飛距離にそれほど大きなブレは起こりませんでした
結構小ぶりなヘッドなのに5ヤードほどの距離のバラつきしか出ないのは最高でしょう。超大型ヘッドのアイアンよりはさすがに弱いですが、このヘッドサイズであればこれ以上ない完成です
自然に捕まるタイプ。操作性は良いのに安定する
小ぶりなヘッドらしく自然にターンしてくれて捕まるタイプでした
印象的なのはほぼ同一地点に落下しているところ。縦距離もそうでしたが、横方向へのブレも相当に小さいです。この一貫性は強みでしかない
それでいて操作性が良いのが素晴らしいです。上下左右の打ち分けも可能で、ツアー系アイアンとポケキャビの良い所どりとはこのこと
バックスピン量は多いものだと6000中盤の数値なのでそれほど問題ではないです。フェース上部でヒットした際には4000回転台まで落ちていますが、降下角度に大差はありません。この降下角度は平均で48.5°です。45°以上の角度がついていれば基本的に通常営業のゴルフ場であれば問題なく止まります
PGAツアーのグリーンでやるなら50°以上欲しいところですけど、そんなグリーンでラウンドする人はほぼいないと思います。よって止まりやすさも問題なし
もっとスピン量が欲しいならやはりハーフキャビティ系か、マッスルバックを選択するほうが良いですね
ヤマハVDアイアンのヘッドについて
バックフェースは結構深めのポケットキャビティです
しかし構えて見るとお馴染みのツアー系アイアンですみたいな顔をしていやがります。なんだコイツは
優しく打ちたいけどボテッとした見た目が無理な方には最適です
フェース高も特別高くありません。ヘッド素材は高強度のクロムモリブデン鋼の一体精密鋳造ですが、打感も結構良いです
スコアラインはピッチ幅が狭くなり、さらにエッジ部分が鋭角化されています。これにおってラフやウェットな状況でも安定したスピン性能を発揮するとのこと
ソールは少し広めですが、抜けが良いようにフェース側とバックフェース側が削られた形状をしています
ヤマハVDアイアンのスペック
ロフト角 | ライ角 | 素材 | |
4番 | 23° | 60.25° | クロムモリブデン鋼/一体精密鋳造 |
5番 | 26° | 60.5° | |
6番 | 29° | 60.75° | |
7番 | 32° | 61° | |
8番 | 36° | 61.5° | |
9番 | 40° | 62° | |
PW | 45° | 62.5° |
まとめ
バックフェースのギラギラ感意外は素晴らしい仕上がりです。これで打感も操作性も良くて優しいと来たら文句がありません
ハーフキャビティとかマッスルバックアイアンを使ってきた人が優しめのアイアンに切り替えるには打ってつけです
反対に大型ヘッドのアイアンを使ってきた方が、ちょっと小ぶりなアイアンに変えたいけど難しくなるのは無理と思っている場合にもおすすめ
オールラウンドアイアンという表現はまさにそのとおりで、多くの方が使える最高のアイアンです
おすすめ度:
関連打ちやすいアイアンおすすめ人気ランキング|解説&レビュー付きでわかりやすく紹介【口コミ&比較】
関連ヤマハRMX VD59ドライバー試打評価レビュー|弾道調整機能の到達点かも
関連ヤマハVDドライバー試打評価レビュー|フェース上部でヒットしやすくシンプルに飛ぶ!ヤマハの傑作1Wが誕生
関連オノフ KUROアイアン2022試打評価レビュー|すべてのレベルで使える万能中空アイアン【口コミ】
関連タイトリストT200アイアン(2021)試打評価レビュー|バランス感抜群で優しく打てるツアーモデル
関連【試打評価】ヤマハRMX VD UT(ユーティリティ)|アイアン感覚で使えるUT
関連【試打評価】ヤマハRMX VDフェアウェイウッド|契約外プロが多数使用する話題のクラブ【口コミ】
関連【試打評価】ヤマハ ドライブスターアイアン|2022年最高の飛距離特化アイアン【口コミ・評判】
関連【試打評価】ヤマハ ドライブスタードライバー|安定性と優しさに驚いた【口コミ・評判】
関連【試打評価】ヤマハ インプレス ドライブスターユーティリティ|簡単に飛ばせて曲がらないやつが欲しいならこれ【口コミ・評判】