今回はヤマハの2021年モデルの中から、RMX VD UT(ユーティリティ)の試打計測を行いました
小ぶりなタイプのウッド型ユーティリティで、「プロが求める性能を追求したユーティリティ」というモデルだそう
まず今作は前作と比較すると高めの重心設計という特徴があります。スピン性能をアップさせたことでピンポイントでターゲットを狙えるというのがセールスポイント。実際に打ってみても重心設計の特徴がしっかりと反映されているのがわかりました
打感や操作性も良好だったのでアイアンライクに打っていけます。弾道はやや低めなので高さを確保するにはスイングスピードが求められるなど注意点もありますが、ウッド型が苦手でアイアン型のユーティリティやロングアイアンを使っていた方におすすめできます。あとは小ぶりなアイアン(ハーフキャビティやマッスルバックなど)を使っている方のセッティングに加えるのにも最適だと思います
それでは詳しいデータを見ながらヤマハRMX VD UT(ユーティリティ)についてレビューしていきます
- ヘッド:ヤマハ RMX VD UT
- 番手:4
- ロフト角:22°
- シャフト:ディアマナ YB 70 (オリジナルシャフト)
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ヤマハ RMX VD UT(ユーティリティ)試打計測データ
▼平均のデータが下記
ヘッドスピード(m/s) | 40.8 |
ボールスピード(m/s) | 58.6 |
打ち出し角度(°) | 15.5 |
打ち出し方向(°) | -0.4(左) |
バックスピン(rpm) | 3878 |
サイドスピン(rpm) | -30(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 33.4 |
降下角度(°) | 43.9 |
センターからのブレ(yd) | -2(左) |
キャリー(yd) | 201.8 |
総距離(yd) | 216.5 |
計測データは以上です。飛距離は平均キャリーで200ヤードを超えてくるので十分に飛びますが、打ち出しは平均で15.5度とやや低めな傾向にあります
これはスピン量を増やすために重心を高めに設定していることが影響しているのですが、これはメーカーが言うような弾道だったので納得
そして重心より下部で当たりやすいこともあってバックスピン量は少し多めになっているのがわかります
サイドスピン量が少なく、左右方向の打点ブレの許容度も実感できました。実は今作ではアイアン径のシャフトが入っています。これによって先端がしっかりしているのもヘッドが暴れないことに影響しているのでしょう
捕まりはそれほど強くありません。ウッド型ユーティリティで気になる引っ掛けのミスが出にくいタイプでした
ぼく自身は最近ドロー系に球筋が変化してきたのですが、それでもストレート系に収まってくれました。フッカーの方でも扱いやすさがあるのかなと思います
高さにバラつきが少しでています。左右方向ほどは上下の打点ブレに対しての許容性は感じません
裏を返せば打点をずらして打つことでスピン量をコントロールすることも可能ということ
打点をコントロールできるほどの技術力があれば距離の打ち分けなどもできるでしょう。ちなみにぼくは練習や計測でならできますけどラウンドでやる自信はありません(笑)
ようするに上下にブレると縦距離がバラつきやすいということです。そういうミスの傾向が多いなら手を出すのは控えておくのが無難かなと思います
ヤマハ RMX VD UT(ユーティリティ)はアイアン感覚で使える操作性が魅力
RMX VD UT(ユーティリティ)はメーカーが言うようにアイアン感覚で打てるユーティリティでした
重心も高いのでほんとにアイアンのようにダウンブロー気味に打っていきたいユーティリティです
捕まえて打った弾道が上の画像。やや上目の打点だと打ち出しが増えると同時にバックスピン量も抑えられます
逆にフェード系の弾道です。ほぼストレートですが、これだとドローを打っていくよりは打ち出しも低くなってバックスピンも増えています
これがニュートラルな弾道なので、このデータをベースに見てもらうと良いと思います
低めの弾道になるのがメリットでもありデメリットでもある
RMX VD UT(ユーティリティ)のメリットは低めの打ち出しから多めのスピンでホップするような弾道が打てる点です。まるでアイアンを打っているかのようなイメージで使えてしまいます。いきなり上がらずに低めに出てくれるのでラインを出しやすいのがホントに良いところ
ただし今作はあえて重心を高めに設定している事もあって、ウッド型UTの中ではやや打ち出しが低くなります。バックスピンをしっかりかけることができなければ高さが不足しやすくなってしまうのが難点
実際ぼくが打ってみたデータでは降下角度が43度ほどという結果でした。贅沢を言えば45度以上は欲しいところ
というわけなのでドライバーでヘッドスピードが44m/s以上はあるのが望ましいです。まあダウンブローでスピンをガッツリかけられるなら問題ないと思います
ヤマハ RMX VD UT(ユーティリティ)のヘッドについて
シャフトの脱着機能はなくて接着タイプです
ヘッドサイズは小ぶりでキレイな形状をしています
リーディングエッジがストレート気味。メーカーが言うにはアイアンのようなイメージでアドレスはしやすいということです。でも全体のシルエットが丸いので、そこに関してはどうなんだろう・・・と思っているのが正直な感想。普通にユーティリティであります
今作はアイアン経のシャフトが入る口径となっているのも特徴のひとつです。これによって弾道が安定するとのこと。最近この手のタイプが増えてきている気がします。オノフKUROもアイアン径ですね
それはさておき打感はめちゃくちゃ良いです。弾く感じよりもフェースに食いつく感覚が強いです。打球音もウッド型UTにしては低めな方がですけど、超低音のGAPR Hiよりは音がするので物足りなさはないです
横から見るとこんな感じです。特筆すべき点はありません
ヤマハ RMX VD UT(ユーティリティ)の総合評価
確かにアイアンっぽく打てるユーティリティです。いきなり打球が上がらず、アイアンのようにラインを出して打ったりもできるのがメリットです
捕まりも控えめなので、今までウッド型が苦手でアイアン型のユーティリティを愛用していた方や、ロングアイアンを使っていた人にも扱えるタイプかなと思います
スイングスピードがある程度ないと高さが不足しやすいのが注意点です。万人向けではないですけど、ハードヒッターやロングアイアンが得意な方には最適なユーティリティ
あと、ダウンブロー派にはベストな選択肢になりそうです
おすすめ度:
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