ゴルフ雑記帳のまさです。
ダンロップ ゼクシオシリーズの2023年モデル「ゼクシオエックスアイアン(2023)」の試打計測とラウンドテストを行ったので使用感をレビューしていきます。
今回もいつものように弾道計測機GCクアッドを用いたデータ計測行ってます。
様々な項目にわたって評価を行ってるんですが、飛距離、上がりやすさ、ミスへの強さ(やさしさ)は特に評価が高くなりました。
総合的にかなり優しく打てるけれど、癖があまりなくて大きすぎないヘッドという事だから万人におすすめできる両アイアンです。
ゼクシオエックスアイアン(2024)の概要
ゼクシオアイアンの中でもちょいアスリートという感じのアイアンがエックス。
2023年モデルは3ピース構造で、シャープな形状ながら高弾道が打ちやすくてミスに強い設計になっているのが特徴です。
ロフト設定は7番で28.5°、5番で23°のストロングロフトとなっています。
ややグース目な見た目ですが、前作よりはストレート気味になったので構えやすくなっています。
トップラインも過剰に分厚くはなっていないので構えにくさもありません。
フェース長も長過ぎず短すぎず、見た目の優しさも感じられて丁度いいと個人的には思います。
あと、ネック周りはスリクソンアイアンに近くなってすっきりしていますね。
前作のゼクシオエックス2021からするとキャビティ部分は深くなったように感じます。
さらにヘッド内のトウ側ソール部分には、タングステンが埋め込まれているので以前よりも低重心化されていたりします。(4番から7番)
フェースは高強度のHT1770ステンレススチールの鍛造フェースになって反発性能が増しました。
ソール幅はちょい広って感じです。
今作はVソールという山なりのソール形状が採用されました。
ダウンブロー気味にいれても抜けが良くなるような調整でしょう。
ゼクシオエックスアイアン(2024)の試打に使用したクラブのスペック
- ヘッド:ゼクシオエックスアイアン(2023)
- シャフト:ダイナミックゴールド95
- フレックス:S200
- ロフト:28.5°
- トルク:3.3
【試打の結論】シャープな見た目なのに高弾道で弾道も超揃う
結論から言っておくと、シャープな見た目ながら高弾道が楽ーに打てる、しかも弾道が揃って最高に優しい。
シャープさを演出しながらも高弾道が楽に打てるし、なんと言っても弾道がめちゃくちゃ揃って安定性も申し分ありません。
セミグース系なので捕まりはやや強いけれど、極端などフックが出るということもない点も評価が高くなりました。
ミスにも強いのでかなり優しく打てるという事だから初心者からおすすめできます。
しかし今作に限っては、スピンや打感、操作性などフィーリング的なところも水準以上の完成度なので、競技志向だけれどプレッシャーのかかる場面でも安定したショットを打ちたい、と考えている中・上級者の方にもおすすめできる名作です。
弱点は特にありません。強いていうならステンレスの打感が無理な人とか、ストレートネックしか受け付けないというような人が毛嫌いするぐらいでしょう。
【レビュー】ゼクシオエックスアイアン(2024)の評価
各項目を10点満点で評価していきます。
計測には世界中のプロも愛用する弾道計測器GCQuadを使用しています。
ドライバーヘッドスピード45m/sの方が、7番アイアンを37m/sのヘッドスピードで打った場合を想定しデータ計測を行っています。
明らかなミスショットを除いた4球の平均データを使用。
平均データが下記
ヘッドスピード(m/s) | 37.2 |
ボールスピード(m/s) | 51.4 |
打ち出し角(°) | 23.3 |
バックスピン量(rpm) | 5786 |
サイドスピン量(rpm) | -674(フック回転) |
高さのピーク(yd) | 38.2 |
降下角度(°) | 51.7 |
センターからの横ブレ(yd) | 0.4(右) |
キャリー(yd) | 158.2 |
トータルディスタンス(yd) | 167 |
飛距離【8/10】
ドライバーヘッドスピードが45m/sの場合、おおよそ37m/sほどで7番アイアンを打つ方が多いので、37m/sで計測を行っています。
平均で158ヤードのキャリーとなっており、160ヤードも見えてくるという事だから飛距離性能はかなり高め。
7番で28.5°という設定を考えるともうちょっと飛んでくれても良かったかなとも思いますが、実はスピンもそこそこ入るし高さが超出やすいというのも絡んできます。
スピン性能【7/10】
7番で5800回転弱のスピン量です。意外にもいい感じの数値でした。
番手✕1000という数値なら申し分ないと言われるスピン量ですが、28.5°という設定を考えると比較的スピンはかかっていると見ていいでしょう。
上がりやすさ【10/10】
打ち出しは23.3°という事でまず高打ち出し。
そして最高到達点は38.2ヤード。40ヤードに迫る高さも出ていますし、かなりの高弾道です。
そして極めつけは降下角度51.7°というのが凄いデータですね。
一般的には45°以上出れば良いとされる中、50°以上の角度で落ちてくるのでまず、よほどのカチコチ高速グリーンでも無い限りは止まってくれます。
スピン量はそこそこって感じでしたけど、高打ち出しで高さが出るのが一番の強いと言っていいでしょう。
捕まり【8/10】
捕まりはゼクシオブランドらしく良いです。
サイドスピン量は600〜700回転を推移していますので、人によっては捕まりすぎと感じる可能性もあります。
ちょっと擦ったかなぐらいでも右に逃げていくような感じはあまりでないので、スライサーにもおすすめ。
ただ、あまりにもフックする打球が嫌な方は気になる可能性があります。
ミスへの強さ【9/10】
距離はばっちり揃います。ミスヒットしてもほとんどロスがでません。
優しく打てるという点では非常に優秀で、ゼクシオブランドらしいところでしょう。
操作性【7/10】
操作性はあまりないです。けっこう極端にカットしてもストレートからほんのりフェードするぐらいしか曲がりません。
高低の打ち分けも難しい。勝手に打球が上がるので、そういったコントロールを望むならスリクソンを選んでおくのが無難。
抜け【7/10】
ちょい幅広ソールの割には芝上から打ってもまあまあ抜けます。
さすがにスリクソンほどの抜けの良さはありませんが、ダフり気味でも許容してくれるのはこっち。
抜けというよりもダフリのミスをカバーしてくれるところを重視するべきアイアンです。
打感【7/10】
ステンレスフェースらしい弾き感があります。素材特有のフィーリングですね。
ただバチコンと弾くというよりはちょっとパチっと言うぐらいの打音なので、この手のアイアンとしては心地良いぐらいに収まっていると思います。
総合評価
上がりやすくてミスヒットに強いという点が特に際立っています。
高弾道が楽に打てて、弾道もきっちりと揃うのでまさに万人向けです。
しかもそれをシャープ目な形状に落とし込んでいる点を高く評価したい。
あとストロングロフトにしてはスピンもそこそこ入るから競技派も満足できるかなと思います。
ゼクシオエックスシリーズはモデルチェンジ毎に明確に良いアイアンになっているので最新作を買っておくのがおすすめです。
ゼクシオエックスアイアン(2024)をおすすめする人、おすすめしない人
ゼクシオエックスアイアン(2023)をおすすめする人、おすすめしない人というのが下記。
おすすめするゴルファーはこんな方
- シャープ目な見ためで高弾道を楽に打ちたい方
- 飛距離も欲しいけど安定感も両立したい方
- 高速グリーンでも止まってくれるアイアンが欲しい方
おすすめしないゴルファーはこんな方
- グースネックが嫌いな方
- ステンレスの弾き感が無理な方
ゼクシオエックスアイアン(2024)の試打評価まとめ
完成度はめちゃくちゃ高いです。絶対に試してもらいたいので試打できる機会があるなら必ず打って欲しいです。
高弾道が楽に打てるし、なにより弾道が揃うのでスコアメイクを考えると強力な武器になります。
実際にラウンドでも試しましたが、ダフリへの耐性もあるし、ちょっと擦った場合でもロスが小さいのでパーオン率が上がりました。
アイアンを優しくしたい、けどもうちょっとシャープな見た目のモデルが欲しいという方は要チェックです。
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