今回は2024年9月5日に発売されたボイスキャディの新しい時計タイプのGPSゴルフナビ「T11PRO」のレビューです。
多機能化が進むゴルフウォッチ界隈ですが、ボイスキャディのナビはその中でも機能が充実しているし品質が非常に高い(と素直に感じている)ので、当サイトでは毎作評価が高い傾向にあります。
T11PROは特にグリーンアンジュレーション系ではトップの性能だと思いますし、今回の進化でグリーン周りでは無敵の性能となったから本当に超おすすめ。という事なので、この記事ではなぜそう思ったかのかを解説していきます。
T11PROはボイスキャディのフラッグシップモデル
T11PROはボイスキャディのフラッグシップ機にあたります。当サイトでも以前レビューしていたTウルトラに続くTシリーズの新作です。
Tウルトラはその名のとおりウルトラなゴルフウォッチで、まさに「全部盛り」という言葉が似合うほど多機能でありながらどの機能も洗練されていました。
そして今回のT11PROは、そんな高機能なTウルトラから受け継いでいる部分が大半なのですが、そこからさらに新機能が多数追加されている。ヤバい(褒めている)
正当進化したT11PROはマジでTシリーズの最高到達点。今回こそ正真正銘の全部盛りといった内容になっていて、凄い出来栄えです。
ちなみにお値段は59950円。
「高くね？」と思ったんですが、T11PROの内容を考えれば、コスパは非常に良いなと感じています。むしろ5万円台でよく出せたなと関心しているぐらい。
万人受けするデザインに刷新。防水性能も十分
前作にあたるTウルトラはフライパンみたいなデザインだったので、残念ながら個人的な趣味としてはあまりカッコいいとは思わなかったのですが、T11PROは万人受けするデザインへと回帰。どう考えてもTウルトラより見た目は良いです。
厚みはこれぐらいで参考までにiPhoneと並べてみるとこんな感じになっています。
ボタンは右側に一つだけですね。これが電源ボタンで、ほとんどの操作はタッチパネル操作に対応しています。
バンドはシリコン製ですべすべしていて肌触りも非常に良いです。
あと、こちらの白いバンドが交換用として付属しています。
※白バンドは短い方だけが交換可能。
あと本体はIPX7の防水なので、雨の日も安心して使うことができます、ここは単純にありがたいところですね。
SUPER OLEDディスプレイになって視認性が格段にアップ
TウルトラからT11PROになってディスプレイが大型化しました。
画面サイズは1.39インチで、Tウルトラの1.34インチよりも0.05インチサイズアップしています。
表示領域も広くてサイズとしては言う事がありません。ちなみに他社製品と比べても、現状最大クラスの大きさ。大画面が良いって方には嬉しいポイントになるはず。
装着時のサイズ感はこんなイメージです。ゴルフナビなのでデカい分には問題無い。むしろアドバンテージです。
重量は47gほどなので特別重いわけでもなくて不自由は感じません。
大きくなっただけではなく、OLEDディスプレイになったのも嬉しい。公式ページには、SUPER OLEDと記載されていて、1100nitというかなり明るいディスプレイです。
実際にラウンドで使ってみてもバッチリ見えました。明るさは自動調整機能がありますが、手動でも調整できます。
今回、T11PROが出るまではガーミンApproach S70あたりが一番見やすいと思っていましたが、ほぼ同じぐらい最高に見やすいです。現時点で最高クラスのディスプレイを搭載したゴルフウォッチの一つです。
T11PROはほとんどがタッチパネルで操作です。前作Tウルトラはヌルっと動く感じだったんですが、それと比べると多少ヌルヌル感はなくなりました。とはいえ反応は非常に良くてキビキビと動いてくれます。
コースレイアウト内をタッチすると3点間距離表示ができたりします。この時の反応も良好。
あと、ハザードをタップするとハザードの入口と出口までが表示される機能もあります。こういった小さいものにもちゃんと反応してくれるので、タッチ操作に対してストレスは感じませんでした。
フル充電で約2ラウンド使えるバッテリー
時計モードで約2日間、ゴルフモードで約36ホールぐらい使えるというのがメーカーが言うバッテリー性能。
今回は画面の明るさマックスにした状態で1ラウンドに使用しました。
朝充電マックスの状態からラウンド終了直後の段階で1/4減っています。
その後は帰宅するまで時計モードにしていても半分ぐらい残っていたので、確かに36ホールはいける。
ただし、時計モードにしておくとバッテリーは当然減っていくので、常時電源を入れておく場合は次のラウンド前には充電が必要です。
充電用のドックは載せて使うタイプで、マグネットも付いてるから接続中に簡単に外れてしまう心配もなくてよいです。
盛り沢山の新機能！特にグリーン系機能では他を圧倒している
T11PROに搭載されている注目の新機能ってのを順番に見ていきましょう。
前作のTウルトラから継承されている機能も多くあるので、この記事では新機能など進化したポイントをメインで解説します。
はっきり言って今回の進化でT11PROと真っ向から勝負できるのはガーミンぐらいですが、グリーン周りの機能では記事執筆時点だったらT11PROが他を圧倒しています。つまり最強。
ちなみにTウルトラについてはレビュー記事があるのでそちらを参考にしてください。
新機能① スロープガイド
T11PROではTウルトラから継承されているリアルグリーンアンジュレーションといって、58段階のカラーと等高線でグリーンの起伏ってのが表現されます。さらに急傾斜部分には矢印が入っていたりと、とにかくわかりやすいです。
さらにスマートパットビューという機能もTウルトラからあって、グリーンでピンからボールまでの距離を測って、さらに高低差まで出るという機能がありました。
これだけでもまあめっちゃ強力な機能ですが、これにスロープガイドというのが新搭載されてさらに進化しています。
新機能というのが「スロープガイド」これはマジでエグくて、ピンまで打ち上げとか、ピン先打ち上げというのが表示されるようになりました。すごくないですか？
これどういう事かというと、ボールからピンまで上りなのか下りなのかというのが具体的に分かって。おまけにピンを過ぎてからの上りか下りも分かるわけです。
見た目で判断できるほどの傾斜だと必要ありませんが、そうではなくて「これ上り下りどっちなん？」というシーンにラウンド中は必ずと言っていいほど遭遇すると思います。
ゴルフがうまい人ほど、上り下りの判断がいかに重要かはわかってくれると思うんですがT11PROはそういう迷う場面でまさにキャディ的な役割をしてくれます。最高で最強の機能！
正味、今回はこのスロープガイドだけを目当てにして買っていいぐらい、それぐらいにやばい機能です。
新機能② パッティングガイド
パッティング機能はさらに進化し「パッティングガイド」も追加されました。
公式にはロングパットガイドとも書かれていますが、ボールからピンまでが5m以上離れた場面で、左右の狙い所を教えてくれるという機能です。
例えば、こんな感じで1クラブ以内左、真っ直ぐなどの狙い所を教えてくれます。
こちらもフックラインかスライスラインかで迷った場合に手助けしてくれる機能ですね。これも長いパットの時なんかはカップ周辺とボール付近では傾斜が変わってくるのでめちゃくちゃ便利でした。
リアルグリーンアンジュレーションとパットビューにスロープガイドとロングパットガイドが加わって、起伏から受ける影響をよりプレーに反映しやすいようになりました。
グリーン上での機能はまじですごい進化をしています。
新機能③ 推奨クラブ
続いては推奨クラブという機能です。これは自分のショットの平均距離をもとに、この距離だったらこのクラブが良いですよ、と案内してくれる機能です。
まあ機能名どおりです。注意点としては、この機能を使うには、スマホのマイボイスキャディアプリとの連携が必要になってくるという点です。
ショットの平均データというのは、T11PRO自身が学習します。
ショットを打つごとにT11PROの画面にはどのクラブで打ったの？と入力画面が出てくるのでクラブを選んで保存していきます。
すると、どんどんデータが貯まっていくので、より正確な推奨クラブを選んでくれるようになります。
しかもこれ、レイアップする場合にも便利。3点間距離表示の時にも、この距離だったらこれで打ったらいいですよ！と表示してくれるのでめちゃくちゃ良い。
自分のクラブセッティングはアプリの方で簡単に変更が可能です。自分が使っていない番手は消していけるので、自分好みにカスタマイズができます。
新機能④ 風速と風向
風速と風向きの機能が追加されました。アプリと連携することで表示されるようになります。
最近のアプリ連携ができるゴルフウォッチでは風速と風向きを出してくれるモデルが増えてきましたが、ボイスキャディでもバッチリ対応してくれて嬉しい限りです。
しかも風の情報は、基本のこの画面の時に左上に常時表示されているので、わざわざ画面切り替えをしなくていいのは分かってるなーと思いました。かゆい所に手が届いている。
新機能⑤ デュアルピンアーク
続いてはデュアルピンアーク。グリーンの周りに50と100ヤードの範囲で円が出ます。シンプルだけど嬉しい機能の追加です。
自分がレイアップしたい場合。たとえば100ヤード残しをしたい場合や、そういう場面で注意するべきハザードなどが一目で確認できます。
アークの距離はアプリ側で変更が可能です。
新機能⑥ グリーン拡大操作
次はグリーン拡大操作です。こちらはグリーンエリアの部分を長押ししてもらうと、グリーンが拡大されて表示されるようになるという新機能です。
拡大されるだけでなく、グリーンの幅と奥行きが出ます。さらにグリーン全体の傾斜も矢印でわかるので、マネジメントの幅も広がるという感じです。
これ、単純に機能も良いんですけど、長押しで拡大という操作が直感的で良いなと思って気に入っているポイントでございます。
拡大状態で長押しすると普通の状態に戻ります。
新機能⑦ グリーンポインティング
グリーンポインティング。以前あったピンポインティングの名前が変わっているだけです。
まあ新機能というよりは機能が復活したってだけなんですけど、グリーンが見えない状況でもグリーン方向がしっかりわかるというやつです。
まあ説明不要でしょ。
あったら絶対うれしい機能なんですが、Tウルトラでは何故か省かれていたので単純に復活してくれて嬉しい。実際に使った場合の精度も良かったし申し分ございません。
新機能⑧ カスタマイズUI UX
カスタマイズUI UXはほんとに画期的です！
たぶんゴルフナビでは初めてなんじゃないかなと思ったんですが、自分に必要な機能をカスタマイズできるというものです。
個人的な好みでは、画面に表示されている情報は多いほど嬉しいのですが、人によっては「これは欲しいけど、この情報は出さなくていい」という場合もあるかと思います。
カスタマイズできる情報のONとOFFは限られてはいるんですけど、例えば風速と風向きはいらないとか、ドライバーアークはいらない、ピンアークは今回からデュアルになったけど、シングルで良い、いやむしろいらないとか、そういった場合に変更ができます。
これは本当に良いアイデアだなと思います。いや素晴らしい。しかもアプリ側で簡単に変更できるので言う事なし。
新機能⑨ アクションキー
最後はアクションキーです。本体についているボタンに好きな機能を割り当てることができます。まあそれだけですけど、すぐにアクセスしたい機能にパッと飛べるので、便利で嬉しいアップデートです。
という具合で新機能をバーっと紹介しましたが、Tウルトラの時点でも十分すぎるぐらい高機能だったのに、そこからさらに機能がプラスされました。
しかもどれも使いやすくてほぼ文句を付けれるところがございません。
計測の精度はやっぱり良い
ゴルフナビは精度が命！実際のラウンドでの精度や使い心地はどうなの？という話です。
精度については、ユピテルのゴルフナビと比較していきます。ナビとしては特に精度が良くて信頼性が高いのが比較対象に選んでいる理由です。
見てもらったらわかるとおり、グリーンセンターだけでなく、フロントエッジ、バックエッジも大きな誤差は出ない。
精度が良いだけでなく、ラウンド中の受信感度も良くて表示が遅れるというようなシーンも全くありません。
ホールが変わっても距離に大きな誤差が出るシーンもなくて、ボイスキャディの信頼性はやはり高いなと感じました。
唯一の弱点はコースマップ拡大
唯一の弱点というか気になるところをあえて上げるとすれば、コースレイアウト画面です。
3点間距離表示やハザードをタップしたらハザードの入口と出口の距離がわかる機能など、このあたりの快適さは十分良いです。
あとV.AIといって場面に応じてアプローチ画面に自動で切り変わったりしてくれるんですがこれも非常に良いと、、、
ただ、手動でコースレイアウトを拡大することができないっぽいんですよね。厳密に言うとコースレイアウトを長押しすると若干の拡大ができますがズームが弱い。もっと拡大して欲しい。
Tウルトラの時は「+ボタン」が付いてたので、それが無くなったのがぼくとしてはちょっと残念でした。
とは言っても弱点っぽい所はこれぐらいです。あとはほぼ完璧に近い完成度と満足感です。
搭載されている機能はどれも秀逸で長く使える
ボイスキャディT11 PROの紹介でございました。
はっきり言ってエグすぎる進化でもう最高の一言です。まさに全部入りって感じのゴルフウォッチになっていますし、あとこれ以上どんな機能がいる？という状態で最強モデル感があるなと個人的には思っています。
価格は5万円以上しますが、これだけの機能が付いて5万円台なの？と、逆に関心させられるレベルなのでコスパは非常に良いと思います。
グリーンアンジュレーション機能は他社のナビにも搭載され始めていますが、パッティング時にここまで使える機能を搭載しているモデルは今の所T11PRO意外には無くて一歩リードしています。
さらに、その他に搭載されている機能もどれも秀逸で長く愛用できるゴルフウォッチです。買って損をする事はありません！素直に超おすすめ！！！
ボイスキャディ T11PROのレビュー動画
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