ツアーAD XCの試打評価レビューです
グラファイトデザイン社から2019年モデルの新作カスタムシャフトとして登場した『ツアーAD XC』
現在でも人気の高いツアーAD BBに近いタイプのシャフトで、先端に最新の素材が組み込まれているのが特徴。しなりのポイントは手元よりで先端は剛性が高く設定され、左へのミスを減らしたりバックスピン量を抑える効果も期待できるモデルとなっています
手元調子のシャフトなのだけれどメーカーからは「強いしなり戻りと加速感」というフレーズも使われているのも気になるところ
そして現在では松山英樹プロも、ドライバーやフェアウェイウッドに装着して使用していることでも話題になっているシャフトです
そこでこのページでは、高精度弾道計測機GC2を使っての試打データ計測をもとに、ツアーAD XCの良かった点と、ここはちょっと気になるという点をさらに詳しく正直に試打評価レビューしていきます
2019年9月6日発売
ツアーAD XCの特徴や素材については下記リンクの記事でも紹介しています
関連2019年注目のカスタムシャフト『ツアーAD XC』の情報まとめ。最先端素材を取り入れた手元調子系シャフト
ツアーAD XCの概要
- 高い先端剛性で挙動が安定
- 手元側にしなり感があり、操作性を向上
- パワーロスが少なく、強いインパクトを実現
飛距離重視の設計となっている昨今の大型ヘッドドライバーの特徴を最大限活かせるモデルとして登場したのが「ツアーAD XC」
今作では、新素材として「MX40」というシートをシャフト先端から中間層に積層し、更に先端側のみに「トレカT1100G」という高強度炭素繊維を積層
シャフト先端部の剛性の高さが特徴で、挙動の安定性はもちろんのこと、インパクトの衝撃によっておこるパワーロスを最小限に抑えることが可能になっています
ツアープロなどのパワーのあるプレーヤーからも好評で、現在ではあの松山英樹プロも実戦使用していることでも有名です
左へのミスを軽減したい方や、強弾道フェードを打っていきたいというプレーヤーから特に評価の高いカスタムシャフトとなっています
ツアーAD XC試打評価レビュー
試打クラブ
試打クラブのスペック | |
ヘッド | Tour B JGR(2019) |
ロフト | 9.5° |
シャフト | ツアーAD XC 5 |
フレックス | S |
バランス | D2 |
総重量 | 296g |
計測データと弾道イメージ
ツアーAD XC | Tour B JGR純正カーボン | |
ヘッドスピード(m/s) | 45.8 | 46.7 |
ボールスピード(m/s) | 66.5 | 67.7 |
打ち出し角(°) | 16.1 | 18.2 |
サイドスピン量(rpm) | 153右 | 515左 |
バックスピン量(rpm) | 2289 | 2926 |
最高到達点(ヤード) | 40 | 49 |
落下角度(°) | 42 | 48 |
キャリー(ヤード) | 259 | 251 |
総距離(ヤード) | 281 | 269 |
飛距離性能
- バックスピン量を低減できることで強弾道に
- 弾道はやや低くなり、ランが出やすい
- 先端剛性の高さから打点がブレた際でも飛距離は落ちにくい
Tour B JGR(2019)純正シャフトと比較してもバックスピン量が600強ほど抑えられていいます。これだけのスピン量の変化だと初速や風への影響も凄まじいものがあります
打ち出し角や最高到達点も低くなり、地面に落ちてからのランにも期待できる球筋となり、飛距離もかなり出ています
シャフトの特性どおりの結果がしっかりと反映されていて、風に強く前へ前へと推進力の強い弾道といえます
叩いても吹き上がりにくく、バックスピン量が多めの方や、バックスピン量をもう少し減らして飛距離アップしたいなあと考えている方には良いんじゃないかなと感じます
方向性
- サイドスピンは少なく安定性が高い
- フェード系の球筋
- 逆球が出にくい
方向性に関しては打ち出し方向も安定し、サイドスピン量も少なめでどちらかというとフェードよりの球筋が出ています。やはり先端剛性を高めていることでインパクト前後でヘッドが返りすぎないようになっています
ドローヒッターよりも左に振り抜いても逆球が出にくいのでフェードヒッターに扱いやすいシャフトだなあと言えますね
挙動やフィーリング
- 手元側に粘りのあるしなり感が特徴
- BBよりも先端側がややハード目
- 加速感というのはそれほど感じられない
事前情報どおりにシャフト手元側のしなり感が割と強く、切り返し時にはグッとシャフトがたまる感じが味わえます
反対にシャフト先端は想像以上に固くて、当たり負けしにくくミスヒット時にもヘッドが暴れにくい点はメリットになってくるでしょう
インパクト時には加速感があるという風に謳ってはいましたが、加速感というのは正直あまり感じられませんでした
動きが少ないシャフトというのがわかりやすいでしょうか、ツアーAD BBの先端材料を変更しているという説明がありますが、似ている感じは確かにあります
ただBBよりは先端が固く感じられてハードなシャフトには分類できます
先端が硬いので打球が低い方には相性はよろしくないでしょう
ツアーAD XCでカスタムするなら
- 重心高めのヘッドでもスピンを抑えられる
- 低スピンになりやすいので、ロフトは10°以上が無難
スピン量が少なくなるシャフトなので重心位置が高いヘッドとの相性が最も良いのではないかと考えています
また最近のモデルはほぼ低重心設計でボールも低スピン化の傾向が強いので、こういったシャフトを使う場合はロフト角は10°以上のヘッドが良いでしょう
今回の試打でも平均で2200rpmとギリギリ理想値に納まるバックスピン量でしたが、一歩間違えると2000を切ってしまいドロップするような打球になりかねません
なるべくロフト角は多めにしたほうがバランスの良い飛び方になって安定性も向上します
また、左方向へのミスも出にくくなるので捕まりがそこそこ良いタイプとの相性も良いでしょう
個人的には以下のヘッドがおすすめかなと思います
- PING G410SFT
- タイトリスト TS3
- キャロウェイ エピックフラッシュ
- プロギア 新RS
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総合評価:まとめ
- 左方向へのミスを減らしたい方
- バックスピン量を減らしたい方
- 余計な動きをしないシャフトが好きな方
総合評価:
飛距離:
上がりやすさ:
方向性:
操作性:
許容性:
バックスピン量がかなり減らせるシャフトなので、飛距離性能的にはまずまずのシャフト
純正シャフトで2900rpm近いバックスピン量が2200台まで減らせたので、バックスピンを抑えるという点においては優秀です
スピン過多でどうしても吹き上がってしまうという方には一度試してもらいたいシャフトです
また左へのミスも出にくいでの逆球のフックでOBが出てしまうというフェードヒッターにも最適でしょう
以上、ツアーAD XC試打評価レビュー|バックスピンを減らせる強弾道シャフト。という話題でした
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