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今回の試打評価はUSTマミヤ ジ・アッタスV2。
プロからアマチュアまで幅広く支持を集めたジ・アッタスの後継モデルです。ジ・アッタスは癖の無さと、粘って弾くという特性があり、飛距離・操作性・方向性をバランスよく兼ね備えた名作シャフトです。直近だと金谷拓実選手が長く愛用していたのが最も有名だと思います。
ジ・アッタスV2はそんな前作の癖の無さを継承しながら全体の剛性を高めてよりブレずに飛ばせる中調子。
先端に4軸カーボン+トレカM40X、全長に高弾性シートを2種類積層しロートルク化を施すなど、シャフト全体で前作よりも締まった特性を持っているのが特徴です。
それでは詳しいデータを見ながらジ・アッタスV2についてレビューしていきます
- ヘッド:タイトリスト TSR3
- ロフト角:9°
- シャフト:ジ・アッタスV2 6
- フレックス:S
- 長さ:45インチ
- 総重量:317.7g
- 振動数:263cpm
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ジ・アッタスV2の試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 46 |
ボールスピード(m/s) | 65.8 |
打ち出し角度(°) | 18.8 |
打ち出し方向(°) | 0.6 |
バックスピン(rpm) | 1991 |
サイドスピン(rpm) | -335(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 44.5 |
降下角度(°) | 45.7 |
センターからのブレ(yd) | -17(左) |
キャリー(yd) | 262 |
総距離(yd) | 274.7 |
スマッシュファクター | 1.43 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
ジ・アッタスV2を装着した際の平均キャリーは262ヤードを超え、ランを含めた総距離が274.7ヤード。
260ヤードラインは超えてきているのでしっかりと飛距離は出せる効率の良いシャフトです。
データを見てみると高弾道で低スピン、そしてサイドスピン量の安定性と弾道の一貫性が際立っています。
低スピンなのはヘッドがTSR3なのも理由の一つですが、ボールの上がりやすいというヘッドではないので、このように高打ち出しを得られたのはシャフトの性能とも言えます。
高さは比較的出しやすいので、この辺りは昨今の低スピンヘッドと相性が良さそうです。
ちなみに平均スマッシュファクター(ミート率)は、ややトウ寄りのヒットでしたが1.43と悪くない数値が出ています。
高さを出しやすいのが特徴だと言いましたが、高さの安定感も素晴らしいです。キャリーのバラつきも小さい。
それぞれの弾道がこちら。
今回の計測では逆玉は出ずに一貫してドローボールとなりました。サイドスピン量は平均で335回転なので、しっかりと捕まっていますし、フィーリングとしても捕まりの良さは実感できました。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
打ち出し方向、そしてサイドスピン量に大きなブレがなく、安定したドローを打てています。
今作は「ブレずに真っ直ぐ」というメーカーのコンセプトみたいですが、実際に打ってみても安定感は素晴らしいものを感じました。
捕まりはまあまあ良いのですが、安定性が高く、結果的に着弾地点に大きなバラツキがでません。ドライバーに安定性を求めるならとても良い選択肢になりそうです。
ジ・アッタスV2の振動数と中間剛性、フィーリングについて
振動数計で手元側の剛性をチェック。また、センターフレックス計で中間部分の剛性を計測してみたので見てもらいましょう。
あくまでも静的な剛性チェックですのでご了承ください。
ジ・アッタスV2 6 Sの振動数は262cpm
アフターマーケット用の60g台のシャフトでは平均的なデータ。アッタスシリーズの中だとわりと硬めな数値です。
中間剛性を計測してみたところ5.11kgです。
ここもアッタスシリーズではまあまあ高い数値だし、同一重量帯の平均よりも0.2〜0.3kgぐらい高め。
さらに先端側のポジションも測ってみると5.22kg。
静的な計測だと中間部は比較的しっかり目なデータですね。
打ってみるとガチガチじゃないし、全く癖がない挙動でとても扱いやすい
静的なデータだと固めな数値が出ています。メーカー公式でもジ・アッタスよりも全体的硬めであると硬さのイメージを出していましたが、そのとおりでした。
ただ、実際に打ってみると挙動に全く癖がなく、変に硬い感じもなくて非常にスムーズで扱いやすいシャフトです。
アッタスの他シャフトと比較すると、手元側から先端にかけて全体の剛性差が小さめで、急激にしなるポイントを作っていない様子。「まさにこれが中調子!」という感覚を味わえました。
捕まりも適度でとても扱いやすい。
また、前作ジ・アッタスよりもしなり幅は小さく、走り感は抑えられているので、ちょっとしなりすぎるなと感じていた方にも試してもらいたいですね。
ジ・アッタスV2のデザインについて
ジ・アッタスは集大成ということで、過去作のカラーをすべて含んだド派手なデザインでしたが、V2は一転してブラックにシルバーというとても落ち着いたカラーになりました。
派手どころかむしろ地味。だけど個人的にはヘッドのデザインも選ばないのでこれはこれで良いです。デザインもど真ん中!そう思っておこう。
手元側のデザインは最近のアッタスではお馴染みのやつです。
裏面全体がこんな感じです。
ブラックの部分はなんの変哲もないブラック。
正面がこちら。
このデザイン、クラブが短く見えるので視覚的に実はかなり振りやすいことに最近気づきました。
ジ・アッタスV2はこんな人におすすめ
ジ・アッタスV2がおすすめな方は以下
- 癖のない中調子シャフトを探している方。
- ヘッドを選ばない万能シャフトを探している方。
- 適度な捕まり感がほしい方。
前作ジ・アッタスよりも全体的に締まったフィーリングで、全体としてはさらに癖がなくなったシャフトです。まさに中調子なので、癖がなるべくないシャフトを探してる方にはとにかくおすすめできます。
また、その癖の無さからヘッドも特に選ばないですし、長く愛用できる万能シャフトを求めるなら1本持っておくと良いでしょう。
最後に適度な捕まり感も扱いやすさに拍車をかけています。全体的に剛性をアップさせても安定したドローが狙えるので、気持ちよく捕まってくれるけど、走りすぎるのは嫌だなと思っている方にも最適です。
ジ・アッタスV2の総合評価
静的なデータ計測では硬めな値が出ましたが、振ってみると絶妙な味付けで硬さを感じずにとにかく振りやすいシャフトでした。
まさに中調子と呼べる性能で、とにかく万能感が強いのでヘッドを選ばないシャフトを求めるなら買いの1本です。評価も全体的に高くなりました。タイミングもとりやすいので超おすすめ。
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