今回試打するシャフトは「TENSEI AV RAW ホワイト&オレンジ」です
これは三菱ケミカル製のウッド用カーボンシャフトで人気のモデルTENSEIの新ラインナップ
ラインナップはホワイト・オレンジ・ブルーと3種類展開なのですが、TENSEI AVブルーだけは先に登場していて「三菱ケミカルTENSEI(テンセイ)AVブルー試打評価|適度なしなり感でやさしさを感じられる万能中調子シャフト」という記事でも紹介しています
その中からホワイトとオレンジを新たに購入してみたので実際に試打計測を行ってみました
特にTENSEI AV RAWホワイトはブルックス・ケプカも使用していることでも話題になっています
という事でこの記事では、TENSEI AV RAWホワイトとオレンジの性能や特徴、試打計測データをもとに、良かった点・気になった点を正直にレビューしていきます
TENSEI AV RAWホワイト&オレンジの概要
TENSEIのAVシリーズなのですが、AVとは「Aluminum Vaper Deposited Fiber」という繊維コーティング技術から付けられたシリーズ名
その名のとおりアルミニウムを蒸着させて繊維コーティングするという技術なのですが、これをシャフトのバット部分(手元側)に採用することで安定度を飛躍的に高める効果があります
それに加えてTENSEI CKシリーズよりも繊維の織りかたが細かいらしく、スイング時の楕円化も防ぎエネルギー効率を高めてくれます
先端部の素材の違いもありますが、PROシリーズよりもCKシリーズ寄りな設定のシャフトです
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▼手元側のコスメはこんな感じ
ちなみにモデル名に入っているRAWとは生といった意味で、手元部分のアルミニウムコーティングを見せるためにこういった仕上げになっているのでしょう
ホワイトは手元調子、オレンジは中調子(TXのみ手元調子)
▼TENSEI CK PROホワイトと並べてみると
▼以前から発売されているAVブルーとはデザインが変更されています(中身は一緒だと思う)
試打レビュー三菱ケミカルTENSEI(テンセイ)AVブルー試打評価|適度なしなり感でやさしさを感じられる万能中調子シャフト
▼CK PROシリーズには先端部にボロンを入れたりしていますが、AVシリーズにはそれがありません
先端部の剛性に違いが出てきそうですね
▼文字もはっきりした白色になっています
TENSEI AV RAWオレンジのスペック
モデル名 | フレックス | 重さ(g) | トルク(deg) | キックポイント |
AVオレンジ55 | R | 57 | 6.0 | 中 |
AVオレンジ55 | S | 60 | 5.9 | 中 |
AVオレンジ55 | X | 62 | 5.8 | 中 |
AVオレンジ65 | R | 66 | 4.5 | 中 |
AVオレンジ65 | S | 69 | 4.4 | 中 |
AVオレンジ65 | X | 70 | 4.3 | 中 |
AVオレンジ65 | TX | 70 | 3.5 | 手元 |
AVオレンジ75 | R | 75 | 3.9 | 中 |
AVオレンジ75 | S | 77 | 3.8 | 中 |
AVオレンジ75 | X | 78 | 3.7 | 中 |
AVオレンジ75 | TX | 78 | 3.0 | 手元 |
AVオレンジ85 | TX | 82 | 2.8 | 手元 |
TENSEI CK PROオレンジと比べて重さの設定が結構違います。キックポイントもこちらは中調子です
PROシリーズよりもCKオレンジに近い設定のシャフトです
TENSEI AV RAWホワイトのスペック
モデル名 | フレックス | 重さ(g) | トルク(deg) | キックポイント |
AVホワイト65 | S | 66 | 3.5 | 手元 |
AVホワイト65 | X | 69 | 3.4 | 手元 |
AVホワイト65 | TX | 67 | 4.0 | 手元 |
AVホワイト75 | S | 75 | 3.1 | 手元 |
AVホワイト75 | X | 77 | 3.0 | 手元 |
AVホワイト75 | TX | 79 | 3.0 | 手元 |
AVホワイト85 | S | 87 | 3.1 | 手元 |
AVホワイト85 | X | 88 | 3.0 | 手元 |
AVホワイト85 | TX | 88 | 2.9 | 手元 |
こちらもPROホワイトよりも重量があります
60g台と70g台はこっちの方が低トルクです
TENSEI AV RAWホワイト&オレンジ試打レビュー
キャロウェイEPIC FLASHのヘッドに、TENSEI AV RAWホワイトとオレンジを装着したものを試打しました
ロフト角は9.0°
クラブの全長は45インチ
フレックスはS
バランスはD2(オレンジ)、D1.5(ホワイト)
総重量は322g(オレンジ)、316g(ホワイト)
振動数は259cpm(オレンジ)、272cpm(ホワイト)
▼総重量
シャフト単体でオレンジの方が重量があるので当然総重量も出ていますね
▼振動数
45.0インチとしてはホワイトは結構硬めでXぐらいの数値、オレンジはやや硬めのSといった数値です
それでは弾道計測器スカイトラックにてデータ計測を行ったので試打データを見ていきましょう
試打計測データ
▼TENSEI AV RAWホワイト
▼TENSEI AV RAWオレンジ
オレンジ | ホワイト | |
ヘッドスピード(m/s) | 46.6 | 47.2 |
ボールスピード(m/s) | 68.4 | 69.1 |
打ち出し角(°) | 15.4 | 15.1 |
打ち出し方向(°) | -3.2 | -1.4 |
サイドスピン(rpm) | 123.8 | -46.1 |
バックスピン(rpm) | 2790.8 | 2367.7 |
センターからのブレ(ヤード) | -9.4 | -7.2 |
キャリー(ヤード) | 253.9 | 257.6 |
総距離(ヤード) | 271.2 | 276.9 |
結果からいうと、安定度ではTENSEI AV RAWホワイトの方が良いし弾道的にも強いので、飛距離も出ています
オレンジも飛距離的には悪くはないですが、比べると左右のバラつきが大きく少し安定度にかける気がします
総重量もオレンジが重たい分スイングスピードも少し遅め
TENSEI AV RAWホワイトの方がバックスピンはやはり抑えられる
ホワイトの方が平均値で行くと低スピンになり、弾道的にも強さを感じました
飛距離的には両者を比較すると4ヤード〜5ヤードほどの差が出ていて、ホワイトの方が飛んでいます
初速には大きな差が出ていませんが、比べてみると平均値で400rpm差とバックスピン量は明らかな違いが出ていました
キックポイントなども影響しているでしょうが、ホワイトの方が先端部がしっかりしている分スピン量を抑えやすくスピン過多の人にとっては飛距離も伸ばしやすいはず
ぼくも最近ではバックスピン量が多い傾向にあるので、ホワイトの方が適正スピンに近づいています
逆にバックスピンが不足してドロップ気味だなといった場合などにはオレンジの方が安定したキャリーを出せると感じます
どちらも飛距離的には平均以上出ているので、現状のスピン量を考慮して選びたいところ
ホワイトの方が安定度は高く、オレンジはややバラつき傾向
方向性に関してはホワイトの方がセンターからのブレ幅が狭く、サイドスピン量も300rpm台に収まっているのを見てもわかるように少ないので安定性は間違いなくホワイトが高い
弾道的にはストレートイメージです
対してオレンジはホワイトと比べると左右のブレが大きく安定性は劣る印象です
センターからのブレもそうですが、サイドスピン量が多く右左両方出るといった感じなのが気になる
サイドスピンを抑えるならホワイトが良いかなと感じます
PROシリーズと比べると
TENSEI CK PROシリーズと比べると先端部に使われている素材が異ることから、先端部の硬さやフィーリング面に違いが出ています
まずホワイトですが、PROホワイトの方が先端部ボロンシートが使われていて硬い設計なのですがトルクも意外とあるので切り返し時は割としなり感を感じられます
全体としてはPROホワイトよりもAVホワイトの方がトルクが小さく切り返し時にはしなりは感じにくい印象です
そんなこともあって振り心地はAVホワイトの方がパキッとした感じがします
重さはAVホワイトの方がありますが、操作性はこちらが上だと思います
そしてオレンジも同様に先端部ではPROシリーズの方にはMR70という高強度カーボンシートを使っているからだいぶ硬さがあります
対してAVオレンジの方が先端に動きがしっかりでて、インパクトゾーンでの走り感を感じます
全体的にAVオレンジはPROオレンジと比べるかなり柔らかい印象を受けました(キックポイントも違いますが)
両者ともに共通しているのはPROシリーズより先端部に動きが出やすいというところ
あと重量が60g台と70g台ではAVシリーズの方が重ため
試打レビューTENSEI CK PROホワイト試打レビュー|サイドスピン少なめで安定性重視
試打レビュー三菱ケミカルTENSEI CK PROオレンジ試打レビュー|振り抜き抜群で飛距離アップ!
オレンジはPROよりも完全にCKシリーズ寄りなので注意
オレンジはシリーズを通して全てカウンターバランス設計ですが、TENSEI PROオレンジとは重量設定もキックポイント自体も違うので、同じような感じで選んでしまうと全くフィーリングが違うので注意が必要なところかもしれません
AVオレンジはキックポイントも重量設定もCKオレンジ寄りなので、PROオレンジが良い感じで振れる方には合わないと思っておくほうがいいでしょう
試打レビューPROじゃない「TENSEI CK オレンジ試打評価レビュー」スイング軌道が安定するかスタムシャフト
TENSEI AV RAWホワイト&オレンジ試打動画
TENSEI AV RAWホワイト&オレンジ試打レビューまとめ
TENSEI AV RAWホワイトは概ね高評価で安定性と飛距離性能が高いレベルでまとまっているなといった印象
全体的に癖がなく扱いやすいシャフトだと感じました
それでいて数値ほどハード印象もないので、重量的に振り切ることのできるスイングスピードがあれば強弾道かつ方向性に優れた打球を打ちやすいシャフトとしておすすめです
ストレート弾道なイメージです
対してTENSEI AV RAWオレンジは方向性に少し難があって評価を落としてしまいました
やや中途半端なシャフトだなといった印象で、イマイチ良さを感じにくかったです
重たい分少し振りづらさもあるので、スピードも出にくいですね
以上、TENSEI AV RAWホワイト&オレンジ試打&評価|扱いやすさがアップした第二世代。という話題でした
メーカー別スリーブ付き TENSEI AV RAWシャフト
TENSEI AV RAWホワイト
TENSEI AV RAWオレンジ
TENSEI AV RAWはUSモデルなので専門ショップでの購入もおすすめ
TENSEI AV RAWシャフトは現在日本モデルの展開が無くてUSモデルのみが市販化されています
そこでおすすめなのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん
ぼくも普段USモデルを購入する際に利用しているショップで、今年に入ってからはEPIC FLASHドライバーを購入しています
メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品のみしか取り扱っていないので安心感が違います
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