【試打評価】テーラーメイド Qi35 MAXドライバー｜トラックマン4で計測

「テーラーメイド Qi35 MAXドライバー」の試打計測を行ったのでレビューしていきます。

今作はQi35の中ではヘッド形状が最も大きくて慣性モーメントも最大(10K)のモデルです。

計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

【結論】『Qi35(スタンダード)』が良すぎるのが問題かも(笑)

Qi35MAXドライバーは安定系とは思えないほど飛距離性能も素晴らしかったです。寛容性も高いということで今作の評価は高いです。

ただ、同一シリーズにQi35(スタンダード)ドライバーがあるのが問題です(笑)

というのもQi35の方が、今回MAXに寄せて慣性モーメントも高めたモデルになったことで、2モデル間の違いが希薄になっている印象を受けます。

どちらも飛距離性能は最高クラスの性能なので甲乙つけがたいところですけど、Qi35(スタンダード)の方がより飛ばせるかなと思うので、まずはスタンダードから試してもらってというのをおすすめしたいです。

その結果どうしても、もう少し捕まって上がってほしいとなったらMAXを選んでもらうのが良い！！ぐらい差があまりなかった印象。

あと限定のオールブラックバージョンも出ているので、標準のグレーっぽい感じよりも真っ黒が良いよって方はそちらもチェックしておくと良いかもしれません。

トラックマンによる試打計測データ

2024年よりドライバーでの計測ヘッドスピードは約45m/s前後での計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。

項目	Qi35 MAX	Qi35 LS	Qi35
H/S (m/s)	45.2	45.2	45.6
B/S (m/s)	65.7	65.3	66.7
打ち出し角(度)	14.5	14.5	13.8
打ち出し方向(度)	1.1	-0.5	-2.1
バックスピン	2463	2064	2368
スピン軸	-6.7(左)	1.4(右)	-6.3(左)
最高到達点	32.8	30	31.5
降下角度(度)	38.6	35.6	37.2
曲がり幅(yd)	-11.9(左)	2.1(右)	-10.8(左)
左右ブレ(yd)	-7.1(左)	0	-20.1(左)
キャリー(yd)	246.8	245.6	249.8
総距離(yd)	270.1	273.3	274.9
スマッシュファクター	1.46	1.45	1.46

まず前提条件として、トータルで270ヤードオーバー(45m/sで打った場合)すれば非常に良く飛ぶドライバーというのが当サイトの基準です。

Qi35シリーズは3種類ともかなり優秀で、今回取り上げているMAXも270超えと素晴らしい結果でした。飛びますね！

データを比較してみると、想定どおりバックスピン量が一番多くなったのがMAXでした。それでも2000回転中盤ですから決して吹き上がっているわけでもないのでバランスは良いです。

テーラーメイド Qi35 MAXドライバーの弾道

筆者がそもそもドローヒッターという事もあるのはありますが、純正シャフト＋標準ポジションでの球筋はほぼストレート～ドローでした。

曲がり幅は11.9ヤード左に曲がってるという結果ですが、Qi35(スタンダード)は10.8ヤードだったので、捕まり方には大きな差は感じなかったですね。

打つ前はMAXの方が遥かに捕まると想像していたので意外な結果。というよりスタンダードモデルがMAXに寄った性能になったかなーと感じています。

一発右にすっぽ抜けてしまっているのですが、それ以外は縦距離も左右誤差も小さい。

高MOIを謳っているだけはあるなと思いますが、ヘッド後方が垂れてしまう感覚が多少なりとも感じました。それによって振り遅れる印象もなくはなかったです。

テーラーメイド Qi35 MAXドライバーのフィーリング

※打感はQi35シリーズで大きな差はなかったです。

カーボンフェースのドライバーは今回で4代目。Qi35ドライバーでも高評価でしたが、LSも同じく打感は非常に良かったです。球持ちも良好。

チタン製ヘッドと比較すると打球音はやや大人しめではありますけれど、反響音も適度に出せているため爽快感も損なわれていないです。

まあ、どちらかと言えば柔らかなフィーリングが好きな人向けではありますので、大きく弾く感触が好みであれば物足りないかもしれません。

ヘッド形状やテクノロジー

大枠のテクノロジーはQi10シリーズからほぼ変わっていないので改めて紹介はしませんが、重心設計等に変更を加える事で、飛距離を出しながら寛容性を高めるというのがテーマです。

Qi35MAXはシリーズ最大の慣性モーメントを誇る、最近はやりの10Kヘッド。打点ブレに強くて安定性の高さがウリとなっています。

ヘッドは非常に大きいです。マジでデカい！

横から見るとこうなっています。シリーズ中では一番シャローですね。

Qi35MAXは外部にウェイトが一つだけです。

ソールの一番後ろ側にあって重心が深くなるような設計。

カーボンフェースはグラフィックの変更がされています。あとブラックになったのは非常に嬉しいです。この方がカッコいい。

アドレス時の見た目がこちら。

捕まりの良いヘッドではありますが過剰なフックフェースにはなっていないのが嬉しいところですね。

良かった点と微妙な点

データチャート

この手のタイプ(3種類展開の中でのやさしいやつ)の中では突出した飛距離性能ですね。大体こういったモデルは安定はするけどスピンも多くなりがちで飛びはそれほどというのが多いと思っているからです。

大型なので見た目の安心感はめちゃくちゃありますし、捕まりの良さとミスへの寛容性も期待どおり。上がりやすさも上々です。

ただ、Qi35(スタンダード)がMAXにだいぶ寄った性能になったと感じているので、そうなったらQi35の方がウェイト入れ替えなどのカスタマイズ性もあるので人気は出そうだなと思います。

Qi35から打ってみて、まだ優しくしたいと感じたならMAXに行く！ぐらいで良いのかなって感じでございます。

性能は文句ないレベルでした。

まとめ

Qi35MAXに関しては安定はするだろうけど、あまり飛距離は期待できないかもなーと思っていただけに、良い意味で期待を裏切られました。

捕まりの良さと寛容性を重視したいならおすすめできます。

ただし、何度も言いますが、Qi35(スタンダード)が良すぎるので、まずはそっちから試してもらってからでも良いと思います。

ちなみにQi35シリーズのオールブラックバージョンというのも発売されています。普通のタイプはグレーっぽい感じなので、もっと黒い方が良い！ってかたはそちらもチェックしてみて下さい。

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