「テーラーメイド Qi35 フェアウェイウッド」の試打計測を行ったのでレビューしていきます。
今回取り上げているのは、Qi35のフェアウェイウッドの中ではスタンダードなモデルで、ツアープロからも好評を博している前作Qi10フェアウェイウッドの後継機種です。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
【結論】Qi10 FWの良さを残しつつも飛距離性能がアップ
結論、前作Qi10フェアウェイウッドのバックスピン量を微減させて飛距離も稼がせてくれるようになったモデル。
前作Qi10フェアウェイウッドはツアープロ等からもバックスピンが入りやすくて高さとスピンでグリーン上でも止められるような性能が人気でした。
Qi35フェアウェイウッドもかなり高さが出やすくて、バックスピン量も比較的多めなタイプです。が、ちょっとスピンが少な目になったのと、初速が出やすくなったので飛距離性能がアップしたという実感があります。
あと今作からフェアウェイウッド全モデルでロフトスリーブ(カチャカチャ)が付いたのは素直に嬉しいポイントですね。
トラックマンによる試打計測データ
2024年よりフェアウェイウッド(主に3番ウッド)での計測ヘッドスピードは約43m/s前後での計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | Qi35 FW |
---|---|
H/S (m/s) | 42.9 |
B/S (m/s) | 62.9 |
打ち出し角(度) | 15.8 |
打ち出し方向(度) | 0.3 |
バックスピン | 3023 |
スピン軸 | -5(左) |
最高到達点 | 35.8 |
降下角度(度) | 43 |
曲がり幅(yd) | -9.4(左) |
左右ブレ(yd) | -8.3(左) |
キャリー(yd) | 230.4 |
総距離(yd) | 247.1 |
スマッシュファクター | 1.47 |
当サイトのフェアウェイウッド(H/S 43m/sあたり打った場合)の基準としては、キャリー230ヤード、トータルで言えば250ヤードを超えてくると、よく飛んでいるな!となります。
Qi35フェアウェイウッドはキャリーこそ230ヤードをなんとかクリアすることができていますが、ランを含めたトータル距離では250ヤードを下回りました。欲を言えばもうちょっと伸びてくれると最高だったかなと思います。
とはいえ、前作Qi10フェアウェイウッドよりも飛距離性能は上がっているので良しとしておきましょう。
今回、最強の飛距離性能!とまではいかなかった要因は、「とにかく高さが出しやすい」という点です。
データを見てみると、15°の3番ウッドとしては打ち出し角が高め、そしてバックスピン量も3000回転ほどかかっています。
これによって最高到達点が非常に高くなり、落下角度もついている、という弾道です。ちょっと吹き上がり気味な打球をイメージしてもらうと良いと思います。
バックスピンが増えてしまう分には良し悪しはありますが、プロから好評だったQi10フェアウェイウッドよりは若干少な目なスピン量。さらに初速は前作と比べると出るようになったので飛距離面では進化を感じました。
テーラーメイド Qi35 フェアウェイウッドの弾道
筆者はドローヒッターですので、それを踏まえると捕まり具合は普通程度。過度に捕まりすぎるという感覚はなかったです。しかも純正シャフトですし。
打出し方向はほぼストレートに出てくれていますね。方向性の良さは実感できました。
それなりに捕まった打球でもバックスピン量が多めで高さで止めていけるのがメリットではないでしょうか。
このように基本的には左10ヤード~20ヤード地点に集中する感じでしたが、2発プッシュアウト系の打球が出てしまったため、円がデカくなっています。
大きくスライスするというよりは、ヘッドが大きめであることから、抜けるような打球がミスとしては出やすい印象です。
まあ、これでも飛距離をロスするという事がないところが強みとしてはあります。つまり打点ブレには強さがあって高弾道も打ちやすいので比較的優しいフェアウェイウッドと言えます。
テーラーメイド Qi35 フェアウェイウッドのフィーリング
3番ウッドのみフェースがマレージング鋼が採用されています。弾き感が気持ちよくて個人的にはめちゃくちゃ好みなフィーリングでした。
ステンレスタイプのフェアウェイウッドですが、爽快感があって非常に良い。
ヘッド形状やテクノロジー
公式サイトなどを見てみると、コンセプトはツアープロからアマチュアまで幅広く使えるオーソドックスなフェアウェイウッド!になるのだと思います。
前作Qi10フェアウェイウッドはツアープロからもバックスピンが入りやすくて、ロングゲームでもグリーンで止められる所がウケていたようですが、そのあたりは受け継いでいるようです。
前作と大きく異なる点としては、カチャカチャが搭載されている点。これは一般ゴルファーからするとめちゃくちゃ嬉しいところですね。いつでも好きなシャフトにも交換ができるし、微調整も可能になりました。(前作はTourのみカチャカチャを搭載)
ヘッド形状がこちら。やや後方側に伸びた形状ですが、顔はめちゃくちゃ良いですね。
クラウン後方には変な模様が入っています。これ必要?
座りは良好。フェースアングルもストレートで構えやすさに関しては最高です。
フェースがこちら。3番のみマレージング鋼で、5番と7番はステンレススチールフェースです。
ちなみにAIで設計されたオプティフェースというものが採用されているようで、高弾道とバラつきの抑制が実現できたとか。
横から見場合のヘッドがこちら。こう見たら結構なシャロー形状でした。上がりやすいのにも納得。
ソールのウェイトは前方側にひとつ。Qi10フェアウェイウッドよりもバックスピン量が微減したのはこの調整も要因だと思います。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- バックスピン量がやや多めで高弾道が打ちやすい
- 適度な捕まりで方向性が優秀
- ミスに寛容で安定性の高さが魅力
- スタンダードモデルの今作でもカチャカチャが搭載
微妙なところ
- バックスピン量が比較的入りやすいので、飛距離を重視するなら低スピン系シャフトとの組み合わせが必要になるかも
データチャート
バックスピン量が多めであることに加え、高さがでやすいことから、爆発的な飛距離が出るタイプではありませんでした。
優しめではありますが、フェースアングルがストレートで顔も抜群だから上級者にも人気が出そうです。
上がりやすくて方向性も良いフェアウェイウッドを求めなら良い選択肢になると思います。
シャフトを低スピン系でハード寄りにすれば飛距離は出るようになると思いますが、あくまでも上がりやすい系ですね。
まとめ
Qi10フェアウェイウッドの良さだった上がりやすさとスピンの入りやすさは継承しつつも、ややバックスピン量を抑制することで飛距離性能が上がった点は評価できます。
それから今回からフェアウェイウッド全モデルでロフトスリーブ(カチャカチャ)が搭載されたのは最高です。
昨今はフェアウェイウッドも低スピン傾向が強いので、スピンが入って高さを出しやすいフェアウェイウッドを探している方には結構おすすめ!
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