どうもまさでございます。今回はテーラーメイドの2024年モデルである「Qi10 フェアウェイウッド」を取り上げます。計測にはいつもどおりGCQuadを使用しています。
テーラーメイドのフェアウェイウッドは基本的に契約外プロからの人気も高い事で知られています。新作、旧作を問わず使用選手は多いです
ところが、Qi10フェアウェイウッドに関してはその中でも異例なほど契約外選手らも取り入れていることで話題となっています。
ということで遅くはなりましたがレビューしてみるわけですが、結論から言っておくと、左に行きづらく直進性が高い。さらにバックスピンも入れやすくグリーンも狙える点が魅力です。基本的な飛距離性能の高さと、狙いたい時に吹き上がらせていける操作性の良さがトップ選手から支持を得ている要因だと思われます
さて、前置きはこれぐらいにして早速言ってみましょう
テーラーメイドQi10 フェアウェイウッドのデザインと概要
見た目はQi10ドライバーと同じで特に特徴的なものはないです。貫通型スピードポケットなどテクノロジーもほぼ前作以前のモデルからの焼き直し。
インフィニティカーボンクラウン。クラウンの大部分がカーボンになって余剰重量が多くといういつものやつです
クラウンは艶ありになって境目が無くなったのでシンプルなデザインになりました。ここは素直に良い改良だなと感じています
横からみるとこんな感じ。かなりシャロー形状です。ヘッド後方の内部にはウェイトが配置されているので、形状とウェイトで深い重心位置を実現しています
投影面積はそこそこ大きめですが、標準状態だとフェースが若干開いて見えます。ネックが接着式で調整できないのは痛いですね
フェースはお馴染みツイストフェース。
試打計測データ
テーラーメイド Qi10フェアウェイウッドの試打計測の平均データが下記。シャフトはツアーAD VF 6Sシャフトで、3番ウッドでの計測です
2024年より3番ウッドはヘッドスピード43m/sでの計測に統一しています
項目 | 値 |
---|---|
H/S (m/s) | 43.2 |
B/S (m/s) | 61.8 |
打ち出し角(度) | 17.8 |
打ち出し方向(度) | 3.6 |
バックスピン(rpm) | 3310 |
サイドスピン(rpm) | -41 |
ピーク時の高さ(yd) | 41.8 |
降下角度(度) | 47.1 |
センターからのブレ(yd) | 12.7 |
曲がり | -1 |
キャリー(yd) | 222.7 |
総距離(yd) | 237.8 |
H/S43m/sで打ってみて、ランを含めたトータル距離は237.8ヤード
現在の3番ウッドの基準として、ランを含めた総距離の基準で230ヤード以上出れば飛ぶフェアウェイウッドです。240ヤード以上行けばとてもよく飛ぶという具合ですが、そこまでは行きませんでした。
バックスピン量は平均で3300回転ほどで、そこまで極端なロースピンFWではないです。今回の計測では最大で3673回転で、最低は2851回転。
飛距離を大幅に伸ばせるか?というとそこは少々難しくなります。飛距離に関しては「そこそこ飛ぶ」という程度に収まるでしょう
球筋がこちら。ほぼストレートな弾道でまとまっていますが、基本的にちょっと右目に出る傾向がありました。センターラインからは12ヤードほど右にズレた地点に着弾しています
装着シャフトがツアーAD VFであることも影響はしていますけど、基本的にちょっとオープン気味なフェースアングルも関係しているはず。
とはいえ球筋にクセがなく素直さがあるので、シャフト次第で球筋のアレンジはしやすいかなと思います。まあ、一般的にはそこまで捕まりにくいシャフトを選択するのはおすすめしにくいです
右12ヤード地点に着弾しているといいましたが、ブレ幅は10ヤード程度です。安定性は高くて実戦でもあまり不安なく使うことができました。
特に左へのミスを気にしなくていい点は強みです。ティーショットでも引っ掛けることなく安定したストレートが打てて非常に素晴らしい。
打点ブレにも強さはありますし、ステルスシリーズよりも簡単さはアップしている印象です
最大の高さは41.8ヤードが平均値でした。打ち出しも高めですが、バックスピンが割としっかり目に入ることが関係しています。落下角度も47°近くあるのでグリーンで止めやすい
Qi10 フェアウェイウッドの良かった点
良かったところ
- ねじれないストレート系でティーショットもセカンドも狙いやすい
- バックスピンを入れやすくて狙えるFW
- 高さが出やすく比較的優しく上げられる
Qi10 フェアウェイウッドの微妙な点
微妙なところ
- 捕まりはあまり強くないのでスライサーにはキツイ
- バックスピンが入りやすい傾向にあるのでバカッ飛びはしにくい
直進性とスピンの入れやすさが魅力
オーソドックスで構えやすいFW。弾道もストレート系で扱いやすさもあります。
そして今作はスピンを入れたい場合にはそれに応えてくれるのでグリーンを狙いやすいFWです。上級者ほどFWで吹き上がらせてグリーンを狙ったりする傾向があるため、トッププロもこういった特性を気に入っていると推測できます。
このスピンの入りやすさが一発の飛びを阻害している傾向にはありますが、基本性能として飛距離はそれなりに担保されているのでそこまでのデメリットとはなりません。
総合評価
飛距離はそこそこ飛ぶという感じですが、上がりやすさと球筋を左右、そしてスピンを入れたい場合にはしっかり入れられるという操作性の良さは満点をつけました。
見た目はやや大きめで安心感がありながらもボールを操ることもできるので上級者まで満足できる仕上がりだと感じています。
打感については可もなく不可もなくでした。テーラーメイドのFWは良くも悪くも過去作から大幅なフィーリングの変化はありません。個人的には好きです
Qi10フェアウェイウッドはあまり捕まりが強くないので、スライサーで右へのミスが出てもらうと困るという方には使いづらさはあると思います。そういう方はやはり素直にQi10 MAXフェアウェイウッドを選んでおくほうが無難でしょう。
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