試打&評価

【試打評価】テーラーメイド P7CBアイアン(2024)|トラックマン4で計測

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)試打評価レビュー

今回取り上げるのはテーラーメイド P7CBアイアン(2024)。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます

計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

トラックマン4

まさ
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最高峰のスピン性能!「飛びすぎる不安が全く無い」ツアーアイアン

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のデザイン

2000tプレスで5回鍛造をしているという軟鉄タイプのツアーアイアン。ひとまず打感については期待してもらって良いです。素直に素晴らしいと感じました。

それよりも個人的には非常にハイクオリティなスピン性能の方に注目してもらいたいなと思っていますね。スピン性能は抜群です!

ハイクオリティなミルド技術の成せる技でしょうか。フェースの平面度が高い事が要因と思われてますが、摩擦力がアップしており、ラフからでも安定してスピンが入ってくれます(フェアウェイからは言わずもがな)。

あと凄く助かる性能としては、つかまりすぎた場合でも「飛びすぎない」というのがめちゃくちゃ良かったです。

まあ、つかまれば若干飛ぶようにはなりますけど、極端に飛んでしまって大怪我するという事が少なくて嬉しいです。

難易度的には80台をコンスタントに出せる技量は欲しいですが、縦距離の管理がしやすいので中級者以上にはかなりおすすめなアイアンです。

トラックマンによる試打計測データ

計測スペック:7番アイアン、MODUS 105 Sフレックス

2024年より7番アイアンでの計測ヘッドスピードは約37m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。

項目トラックマン平均値
H/S (m/s)37.7
B/S (m/s)50.7
打ち出し角(度)18.7
打ち出し方向(度)1.3(右)
バックスピン6793
スピン軸-6.6(左)
最高到達点30.2
落下角度(度)48.2
曲がり幅(yd)-9.3(左)
左右ブレ(yd)-4.2(左)
キャリー(yd)153.9
総距離(yd)159.6

キャリーは平均で153.9ヤード。ヘッドスピード37台で初速50m/sに乗っていますし、ロフト33°の7番アイアンと考えれば悪くない飛距離だと思います。

注目すべきデータはやはりスピン量でしょう。バックスピン量が6000回転後半から7000回転まで稼げるのが非常に強い部分です。精密なマシンミルドによる平面度の高さが生きています。

スピン量が多いことが理由で、初速に対して飛距離が伸びていないという側面もありますが、アイアンにスピン性能を求める層が多いツアーアイアンというカテゴリーにおいては当たり前ですけどデメリットとはなりません。

打ち出し角は18°台を推移しているためハイボールを容易に打つことはできません。打ち出しから高さが欲しい方は打ち出しを稼げるカーボンシャフトや軽量スチールも検討してもいいかも・・・と思いましたね。ヘッドスピードが速くて普段から高さに困っていない方には問題ありません。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)の弾道

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のトラックマン計測データ4
テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のトラックマン計測データ1
テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のトラックマン計測データ3

基本弾道はニュートラルなタイプでした。特別つかまりすぎる事もなければつかまらない事もないです。ヘッドに大きな癖がないので、使いながらライ角を自分好みに調整しやすいかなと思います。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のトラックマン計測データ2

捕まえにいくとやはり飛距離は伸びますが、スピン量が6000回転中盤で安定してくれて極端に飛びすぎることがない点がメリット。球筋にかかわらずスピン量が安定しているのは助かります。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のばらつき

球筋自体はニュートラルですが、コンパクトな見た目どおり打点ブレには厳しい所があります。見てもらうとわかるように横方向へのばらつきが目立っているなという印象。

救いは縦距離の誤差が少な目なところでしょうか。先ほども言いましたけれども、特につかまりすぎた場合でも飛びすぎて大怪我するというリスクを最小限に抑えられますね。

縦距離をしっかり管理したい方には大きなメリットになるはず。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のフィーリング

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のバックフェース

超絶柔らかいというよりは、芯を感じられる適度な柔らかさでした。

打感については毎回バリバリの食いつきは確かに良いです。柔らかすぎてぼやけることもなくてマジで丁度良いバランスに感じます。乗り感も素晴らしいです。

ヘッド形状やテクノロジー

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のデザイン

素材はオーソドックスなS25C軟鉄ではありますが、通常の2倍相当の2000tプレス機を使い、さらに5回の鍛造を行いことで密度の高さを増しているのが特徴です。メーカー曰く、軟鉄ならではの柔らかく研ぎ澄まされた打感を提供するとしています。

あとは重心を最適化するため、3番から6番にはソール内部にタングステンとセラミックコアを内蔵、7番からPWはセラミックコアのみが搭載されている。

正直めちゃくちゃ低重心化されていて楽に上がるなんてことはありませんでした。見た目どおりツアーアイアンらしい弾道なので過度な期待は禁物。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のヘッド形状

ヘッド形状はこちら。マジできれいです。ストレートネック形状が好きにはたまらないんじゃないでしょうか。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のヘッド形状2

サイズは小さめです。

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のソール
テーラーメイド P7CBアイアン(2024)のソール横から

ソールはちょっと丸みがあるみたいですけど、ほぼフラット。これだけ狭いので抜けは当然良いです。

良かった点と微妙な点

良かったところ

  1. 最高峰のスピン性能
  2. つかまっても飛びすぎない
  3. 芯を感じられる絶妙なソフトフィーリング
  4. ニュートラルなつかまりなのでライ角を自分好みに調整しやすい

微妙なところ

  1. 打出しは低め。楽に上がってくれるようなアイアンではない

データチャート

テーラーメイド P7CB 2024
飛距離
6/10
スピン性能
10/10
上がりやすさ
4/10
つかまり
6/10
ミスヒットに対しての強さ
4/10
操作性
10/10
ソールの抜け
9/10
打感
9/10

スピンと操作性に関しては文句なし性能です。自在に操ってどこからでも止めたいという方には最高なんじゃないかなと思います。

打感はかなり柔らかいので期待どおりですが、ちょいと芯の残る感じがあるので9点としてます(個人的には好き)

飛距離はロフトがノーマルなので平凡なのですが、今作の強みはつかまりすぎたりしても飛びすぎない所だと思っています。縦距離の管理がしやすいので実戦向きなアイアンとして高く評価します。

まとめ

テーラーメイド P7CBアイアン(2024)

難易度的には決して優しいとは言えませんが、80台で回れる技量があるなら十分使いこなせる。打感も良いしデザインもカッコよくて所有欲も大いに満たしてくれます。

そして今作の強みはスピン性能の高さと縦距離のバラつきの少なさに尽きます。実際のところゴルフは距離合わせゲームなので、アイアンに関しては飛びすぎても困る場面も多々あります。

中級者以上で距離感をしっかりと管理したい方は要チェックなアイアンです。

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まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
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