プロや上級者をはじめ、日本国内では特に高い支持率を誇るスリクソンZ-STARシリーズのボール。今回とりあげるのが、シリーズに追加ラインナップされたZ-STAR♦(ダイヤモンド)です。
アイアンでのスピン性能をさらに向上させたというツアー系スピンボール。既存のZ-STARシリーズと比較して、どれほど違いがあるのか気になったので、実際に購入し、弾道計測器GCクアッドでデータ計測を行ってみました。
それでは早速、詳しいデータを見ながら、スリクソン Z-STAR♦(ダイヤモンド)2022についてレビューしていきます。比較対象にZ-STAR、Z-STAR XVを用意しました。
- ヘッド:テーラーメイド SIM
- ロフト角:9.0°
- シャフト:アッタスダース
- フレックス:S
- ボール:スリクソン Z-STAR♦(ダイヤモンド)
- 弾道計測器:GCQuad
スリクソン Z-STAR♦(ダイヤモンド) 試打計測データ(ドライバー)
Z-STAR ♦ | Z-STAR XV | Z-STAR | |
ヘッドスピード(m/s) | 46.3 | 46.3 | 45.9 |
ボールスピード(m/s) | 66.6 | 66.5 | 66.4 |
打ち出し角度(°) | 16.5 | 15.3 | 15.6 |
打ち出し方向(°) | 1.2 | 0.4 | 0.1 |
バックスピン(rpm) | 2488 | 2545 | 2199 |
サイドスピン(rpm) | -311(左) | -354(左) | -346(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 42 | 39.1 | 37.6 |
降下角度(°) | 44.6 | 43.6 | 41.9 |
センターからのブレ(yd) | -10(左) | -15(左) | -18 |
キャリー(yd) | 256.3 | 254.1 | 259.6 |
総距離(yd) | 272.6 | 270.2 | 276.5 |
以上が計測データです
Z-STAR♦(ダイヤモンド)の平均キャリーは256.3ヤード、トータル272.6ヤード
まず、ドライバーショットの飛距離について言っておくと、特別飛ぶボールだとは感じませんでした。
記事執筆時点で、GCクアッドのデータ計測を行ったボールの平均キャリーが259.1ヤード。数値上は平均以下という結果。ラウンドでも使用しましたが、まあ普通だなという感じでした。
とはいえ、ボールスピードは平均値を上回っており、ポテンシャルはあります。思いのほか飛ばなかったのはバックスピン量の多さが要因です。
バックスピン量の全体平均値が2200回転前後となっているのですが、Z-STAR♦(ダイヤモンド)は2500回転ほどという結果でした。ちょっと多めです。
兄弟モデルのZ-STARもかなり近いデータで、ボールスピードはまずまずですが、スピンが多いなーと感じるところがあります。
そんな中、Z-STAR XVはバックスピン量が少なめです。飛びについては全体平均を上回る飛距離が出ています。やはりドライバーでの飛距離はZ-STAR XVが最も優秀ですね。
ボールスピードに大きな差はなかったものの、3モデルで全くバックスピン量が異なります。Z-STAR XVは最もスピン量が少ないこともあり、弾道はやや低めとなっています。
Z-STAR♦(ダイヤモンド)はアイアンでのスピン性能をアップさせたボールだそうですが、実際に7番アイアンで計測を行ったところ、シリーズ中で最もバックスピン量が多いという結果でした。
次点でZ-STARとなっており、比較すると200回転ほどダイヤモンドと差がありました。
Z-STAR XVとの差は歴然で、600回転ほどの差がでました。
ただし、ミドルアイアン以上ではXVの方が打ち出し角度が高いです。最高到達点はXVが高いので、アイアンショットでの高さを重視するならXVが良さそうだなと思っています。
さて、Z-STAR♦(ダイヤモンド)はめくれるアイアンショットを打てるという触れ込みでしたが、まさにそのとおりです。
ドライバーでは意外にも高打ち出しだったのに対し、アイアンでは低めに出てホップするような弾道が出ます。いわゆるめくれるボールというやつですが、まさにそれが打ちやすくて、めちゃくちゃカッコいい弾道になります。
ちなみにZ-STARは中間の弾道でした。
Z-STAR♦(ダイヤモンド)は、ミドルアイアン以上のスピン性能が非常に優秀です。
100ヤード以内ではZ-STARの方がスピンがかかる
Z-STAR♦(ダイヤモンド)ミドルアイアン以上でのスピンは素晴らしかったですが、100ヤード以内ではZ-STARが最もスピン量が多いです。
とはいえ、3モデルともスピン系ボールとしては文句なしの性能だったので、アイアン同様に弾道イメージで選ぶ感じで問題ありません。
そんな中、Z-STAR♦(ダイヤモンド)が最も低打ち出しでした。低めに出してラインが出しやすいと感じました。
Z-STAR XVが高めで、Z-STARが中間。
20ヤード前後になるとほとんど差がありません。どれもスピン系ボールとしてはトップクラスのスピン性能です。
スリクソン Z-STAR♦(ダイヤモンド) の構造とデザイン
ロゴは従来のスリクソンボールと同じです。
ナンバー部分がゴールドになっていてお洒落。けっこうかっこいいです。
♦マークがさりげなく入っています。
切断してみてもわかりますが、内部構造はZ-STARに非常に近い3ピース構造です。
ベースはZ-STARであり、XVは4ピースなので全く異なる構造でした。
カットしてみてもコアの歪みだったりは気にならず、カバーも極薄で製品精度も非常に高いです。
スリクソン Z-STAR♦(ダイヤモンド) の総合評価
ドライバーショット時のボールスピードは優秀ですが、いかんせんスピン量が多めだったので飛距離ロスがでました。まあ普通かな、といったところです。
ドライバーのスピンが不足している場合はけっこう良いかもしれません
そして、メーカーが謳っているアイアンでのスピン性能ですが、ミドルアイアン以上でのスピン性能は本当に最高です。素晴らしい性能を実感できました。
低く打ち出しホップする、いわゆるめくれるボールが実際に打てました。宣伝文句どおりかつ、素晴らしい弾道を描いてくれたため、スピン性能は満点。
打感や耐久性能、空力に関しては従来のZ-STAR同様でどれも高水準です。
やはり長めの番手のアイアンでの性能が秀逸ですので、バックティからラウンドする機会の多い競技ゴルファーの方にとっては非常に強力な武器になると思います。
飛距離はZ-STAR XVの方が出ますが、アイアンのスピンを重視するならおすすめです。
打感はZ-STAR寄りでソフトなフィーリングでした。
おすすめ度:
関連【試打評価】ツアーB X&Xs2022ボール|食いつきが凄い!そして飛ぶ【口コミ・評判】
関連【試打評価】コストコ カークランドシグネチャーVer2.0ボール|最強のコスパボール【口コミ・評判】
関連【試打評価】タイトリスト AVX 2022ボール|プロV1よりも低スピン化させたいならアリ【口コミ・評判】
関連【試打評価】キャロウェイ クロムソフト 無印、 X、LS 2022|ツアー系の中でも屈指の飛距離性能【口コミ・評判】
関連【試打評価】テーラーメイド ツアーレスポンス 2022|コスパ重視ウレタンボールでは最強か【口コミ・評判】
関連スリクソン ZX7アイアン試打評価レビュー|キャリーの揃い方と方向安定性が秀逸
関連スリクソン ZX5アイアン試打評価レビュー|名器の予感がする高性能キャビティアイアン
関連スリクソン ZX7ドライバー試打評価レビュー|飛びは本当に凄い
関連スリクソン ZX5ドライバー試打評価レビュー|見事な安定度と飛距離性能