女子プロの使用率が高く、発売前から注目度の高かったフジクラの新生スピーダー「スピーダーNX」を購入しましたので、早速データ計測を行いました
今作ではフジクラが持つ独自のテクノロジー「エンソ」によるクラブ動解析と、VTCと呼ばれるトルクの部分制御によって、振りやすさと飛距離性能を両立したというシャフトです
事前情報では優しいベンタスというような表現で一部メディアにも取り上げられていました
- ヘッド:エピックフラッシュ
- ロフト角:9°
- シャフト:スピーダーNX 6
- フレックス:S
- 振動数’259cpm
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
結論:低スピンドローで飛ばせる最強スピーダー
結論から言ってしまうと、低スピンドローで飛ばせる最高のスピーダーです
想像していたよりも優秀なシャフトで、飛距離性能も方向性も素晴らしいです
優しいベンタスという事前の噂もあったけれど、全体的にハリがあってしっかりとしたフィーリングでした
中間から先端にかけてかなりしっかりしているのが要因です。
特に先端がしっかりしているので、スピーダーというイメージ程は走り感は感じられません。ただそこはあえてだと思うのでマイナスポイントではありません。むしろトウダウンしにくくミート率も高まる印象があります
実際の弾道測定の結果を見てみると飛距離も方向性もかなり優秀です。
バックスピン量は少なめですが極端に減りすぎることもなく、風に負けない弾道といえるようなデータ。しかもスピン量が上下せず同じような数値で安定していました。それだけインパクトが安定しているという証拠でしょう
加えてサイドスピン量も少なめで実戦向きです。
先側が硬いので合わせに行くと当たり負けしそうなぐらいしっかりしています。ある程度しっかりと振れる方向けな印象があります。
スピーダーNX試打計測データ
▼平均のデータが下記
ヘッドスピード(m/s) | 45.8 |
ボールスピード(m/s) | 66.3 |
打ち出し角度(°) | 17.3 |
打ち出し方向(°) | -0.1 |
バックスピン(rpm) | 2016 |
サイドスピン(rpm) | -99 |
ピーク時の高さ(yd) | 41.5 |
降下角度(°) | 42.1 |
センターからのブレ(yd) | -6 |
キャリー(yd) | 265.5 |
総距離(yd) | 276.7 |
▼弾道イメージを見てみるとこんな具合
1球だけ左方向へ出た打球がありますが、全体で見ればサイドスピン量も少なめで安定度は高いです
スピーダーNX評価レビュー
余分なスピンが抑制された強弾道
飛距離性能は極めて高い部類のシャフトです。データを見てもらえればわかるとおり、計測を行ったショットの全てのデータでバックスピン量がほぼ2000回転ほどで安定しています
余分なスピンがかからないので吹き上がりも抑えられています。降下角度も緩やかな部類なのでランにも期待できる弾道でした
シャフトが仕事してくれている印象は少なく、実際それほど初速が出ることもありませんでした
スピーダーNXはスピン量の安定感がキャリーのバラつきのなさにも直結しているので、高いレベルで飛距離を安定させられるのが魅力です
サイドスピン量は少なめで、ベンタスよりはやや捕まる
サイドスピン量はかなり少ないです。ベンタスで成功しているフジクラらしく、安定のしやすさは最高クラスと言っていいでしょう
捕まりはほどほどで好印象。この点に関しては優しいベンタスというのも納得ができます
バックスピンも安定していましたが、横方向へのブレも少ないのは素晴らしいポイント
スピーダーNXのデザインとフィーリング。振動数や硬さ
スピーダーエボリューションからデザインは一新されています。よりシンプルになって、個人的にはこちらのエボよりも好きな見た目になりました
ツートンカラーなのも嬉しい。というのもツートンの方が視覚的に短く見えるらしく、実際にぼくもそう思っています
シャフト表面にはFUJIKURAのロゴがデカデカとプリントされています
NXは中間から先寄りにハリがあってしっかりしたフィーリングです。わりかし硬いなと思っています。
動きも小さくて積極的に走ってくれる感覚はないです。
間隔的には硬めのフィーリングでしたが、実際に計測をしてみました。
振動数で手元側の剛性を計測したところ259cpm。60g台としてはベーシックな数値です。
ちなみにベンタスブルーと同じ値でした。
センターフレックス計で中間部の剛性を計測。4.70kgでした。
同じ重量帯の中では平均ぐらいの数値です。特別硬いわけでもなさそうです。
ベンタスブルーよりは中間が柔らかめになっています。
さらに先端側に移動して計測をしてみると5.04kg。
先端側がかなり硬いです。ベンタスブルーは4.82、ベンタスTRブルーは4.76だったので、ベンタスよりもしっかりしていると思っていいでしょう。バックスピン量が少ないのも頷けます。
さすがにベンタスブラックほどではありません。ブラックは中間が5.61kg。先端側でも5.67kg。やっぱりベンタスブラックは非常に硬いです。
とにかく動きが出にくいと思ったのですが、中間から先がとてもしっかりとしています。
動きは小さい分、トウダウンもしづらいためインパクトも安定してくれるのがメリットです。
やはりというか、決して優しく打てるような柔らかいシャフトではなかったです。
ベンタスブルーやTRブルーよりも先端を硬めた印象です。ややパリッとしたフィーリングがあるのはこのためでしょう。
叩いても吹き上がらない低スピンシャフトです。
まとめ:強弾道ドローで飛ばせるけど安定するスピーダー
スピーダーNXの紹介でした
実際に購入しているのだけど、低スピンの強弾道で飛ばせるシャフトです。
先端が硬く動きも小さいのでスピーダーらしい加速感はそれほどありません。
仕事をしてもらうというよりはエネルギーロスを最小限に抑えて飛ばすというイメージのほうがいいと考えています。
というわけですので、今までのスピーダーのイメージよりもややハードなイメージは持っておくほうが良いですね。
その分、トウダウン量も小さくてミート率は高まります。サイドスピン量もバックスピン量も同時に抑えることができるため安定性も高いです。
トータルスピンを抑えやすいので飛距離に結びつく可能性が高いです。自分自身の力を最大限伝えてくれるシャフトを探している方におすすめ。
おすすめ度:
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