今回取り上げるのはプロギア「04アイアン」。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
プロギアのアイアンラインナップは現在とてもバリエーションが豊富で、ユーザーを絶対に取りこぼさないぞ!という強い意思を感じるほどです。
0シリーズは00アイアンというマッスルバックからあって、数字が増えるとどんどん飛ぶのか?というと、そうでもなくてややこしい。04は03よりはロフトが寝ているけど、05よりは立ってるという絶妙なポジションのアイアン。
結論から言っておくと、見た目や打感などフィーリングに訴えてくる部分を研ぎ澄ましているので、目の肥えたギア好きゴルファーでも満足できる飛び系アイアンに仕上がっていました。飛距離も欲しいけどカッコいいアイアンが欲しいって方は要チェックです。
飛び系だけどシンプルだカッコいい見た目だからバッグに入れた時も様になる
プロギア04アイアンの概要とデザイン
軟鉄鍛造ボディをさらに進化させた新形状のオーバルキャビティデザインです。
プロギアの0シリーズアイアンはシンプルな外観で、スッキリしているのが良いところなんですが、04もめちゃくちゃシンプルで良い。
バックフェースは継ぎ目をなくした形状で、重量配分が最適化されているらしい。
はっきり言って継ぎ目に関してはよくわからないけれど、とにかく低重心化と深重心化、そして高慣性モーメント化が実現できたそうです。
ただ兄弟モデルの03アイアンみたいにポケキャビ構造ではないのが吉と出るか凶と出るかってところ。
ヘッド形状も極めてシンプル。7番アイアンでロフト28°とストロングロフトではあるけれど、ロフトが立っていること意外はまるでツアーアイアンみたいな面構えです。
トップブレードの厚みも適度でちょうどいい。
ただしセミラージサイズなのでボール対して構えてみると大きいなとは感じました。
軽くですがグースも付いています。
低重心化を狙ってのソールはラウンドがついていて抜けの良さにも拘っているのが伝わってくる。
アドレス時にバックフェースがはみ出さない程度の厚みでした。
ボディは軟鉄ですが、フェースは軟鉄ではありません。
ニッケルクロムモリブデンという鋼ですが、最近では主流になりつつある素材です。
ちなみに打感について触れておくと「めちゃくちゃ良いです」なんでこの素材でこの柔らかさを表現できてるんだろうと関心させられるレベル。
プロギア04アイアン試打計測データ
プロギア04 7番アイアンの試打計測の平均データが下記
2024年より7番アイアンはヘッドスピード37m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 37.5 |
B/S (m/s) | 51.6 |
打ち出し角(度) | 17.8 |
打ち出し方向(度) | 2 |
バックスピン | 5850 |
スピン軸 | -6(左) |
最高到達点 | 29.7 |
降下角度(度) | 46.5 |
曲がり | -8.6(左) |
キャリー(yd) | 161.6 |
総距離(yd) | 169.7 |
ロフト28度の7番と考えれば妥当な飛距離。初速に関してはモリブデン鋼の効果でしっかり出ていると思います。
04アイアンの良さはバックスピン量の多さです。このロフト帯のセットとしては異例なほどです。見た目がシャープでダウンブローに打ちやすいのも影響しているかもしれません。
やはりダウンブロー気味に入りやすいです。その影響で打ち出し角がやや低めな値を推移していますが、視覚効果はデカい。
お陰で飛距離とスピンを両立可能にしています。
少し気になるのはミスった時には高さ不足が目立つという点。ちゃんと当たれば着地角もしっかりと付いてるので弱点とまではいきませんが、上下の打点ブレに対するカバー能力に過度な期待はしない方がいいかもしれません。
これは04アイアンが03アイアンのようなポケットキャビティ構造では無いことが要因なんじゃないかなーなんて思っていたりします。
あと球筋は基本的にはドローボールが出ていますが、捕まりはまずまずといったところで、過剰に捕まりすぎる事はありませんでした。球筋は非常に素直でクセがなくて扱いやすいです。
打球の傾向も一定しています。フェースに乗る感触も強く残るので、右に抜けてしまうような打球もほぼ無し。
やはり平均するとやや高さ不足感は否めません。個人的には十分許容範囲内なんですが、普段から弾道が低い方の場合は、高さ不足を解消できるカスタムなども視野に入れておいた方がいいかもしれません。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- 初速が出やすくて飛距離性能は十分
- バックスピンがしっかりと入る
- ダウンブローに打ちやすい顔
微妙なところ
- 上下の打点ブレにはそこまで強くなかった
ちょっとアスリート感のあるシンプルな飛び系
スペックだけ見ると単なる飛び系アイアンといった感じですが、構えてみるとダウンブローに打ちたくなるし、実際ダウンブロー気味入りやすい。面構えはアスリートゴルファーでも違和感なく馴染むようなイメージで、個人的にはかなり好印象です。
さて、ダウンに入るのでスピンもしっかり入ります。あとポケキャビ構造ではないのもそういった意図があったのかもしれません。と勝手に思っています。
ただし、すごいハイテク系のヘッドではないので、ポケキャビや中空アイアンほど上下の打点ブレを助けてくれる印象はありません。
ターゲットとしては今までハーフキャビティ系のアイアンを使っていて、飛び系にシフトしたいと考え始めた人、といった気がします。今までアスリートアイアンを使っていた方には移行しやすい飛び系アイアンです。
総合評価
バランスは良いです。ずば抜けて良いところがあるというよりも全体を品良くまとめた感じでした。フェース素材がクロモリ鋼とは思えないほど柔らかいのも驚きましたし、よく出来ています。
ただ、ポケキャビや中空ほどの寛容性はなかったので、優しさに過度な期待は禁物かなと思います。
飛距離もほしいけど、ダウンブローに打てるイメージは残しつつ、打感の良い飛び系を求めるなら面白いアイアンだと思うので、そういったアイアンを求めている方は是非試してみてください。
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