どうもまさでございます。今回はPINGの2024年モデルである「G730アイアン」を取り上げます。計測にはいつもどおりGCQuadを使用。
メーカー曰くG730はPING史上最も飛ぶアイアンなのですが個人的に飛び系アイアンは大好きなので期待をしていたモデルです。ロフト設定も過去のPINGのアイアンと比べても最大に立っているので、これで簡単さがあればめっちゃ売れそうな予感がしています。
で、結論から言うとめっちゃ簡単でゴルフを物凄くラクにしてくれます。スライサーにもおすすめ。
それでは早速言ってみましょう
PING G730アイアンのデザインと概要
前作のG710は中空構造でしたが、ポケットキャビティに構造自体を変更してきました。おそらく中空でここまでのストロングロフトだと思うようなパフォーマンスが出なかったためだろうと勝手に推測しています。見た目は割とシンプル。
なぜキャビティなのか?詳細は不明だが、中空はバックフェース側が覆われるため、重心を深くすることは出来てもキャビティほど低くするのが難しい。個人的にもストロングロフトを推し進めるならポケキャビの方が理にかなっていると思うので、この変更は正解だと思っています。性能を優先するところにPINGらしさが現れていて好き。
トウ側にはPINGではお馴染みのタングステンを搭載。慣性モーメントは12%もの向上ができたらしい。
ソール幅もかなり広いですが6%拡大されたとのこと。
オフセットがかなりはいったグースネック形状です。グースの度合いはG430よりも強いです。
フェース長は長いんですが、グースが強すぎるからなのかあんまり長く見えない不思議。
スペックが下記。PINGのアイアンの中でも最強のストロングロフトです。
番手 | ロフト (°) | ライ (°) | バウンス (°) |
---|---|---|---|
5I | 20.0 | 61.0 | 5 |
6I | 23.0 | 61.5 | 6 |
7I | 26.5 | 62.0 | 7 |
8I | 30.5 | 62.8 | 8 |
9I | 35.0 | 63.5 | 9 |
PW | 40.0 | 64.1 | 10 |
UW | 45.0 | 64.1 | 11 |
50 | 50.0 | 64.1 | 12 |
56 | 56.0 | 64.4 | 12 |
試打計測データ
G730アイアンの試打計測の平均データが下記
2024年より7番アイアンはヘッドスピード37m/sでの計測に統一しています
モデル名 | PING G730 |
番手 | 7 |
ロフト | 26.5° |
ライ角 | 62.3° |
H/S (m/s) | 38.5 |
B/S (m/s) | 53.5 |
打ち出し角(度) | 21.1° |
打ち出し方向(度) | -1.2° |
バックスピン(rpm) | 5017 |
サイドスピン(rpm) | -697 |
ピーク時の高さ(yd) | 37.2 |
降下角度(度) | 50.4° |
横ブレ(yd) | -15.5 |
キャリー(yd) | 170.8 |
総距離(yd) | 181.4 |
今回は7番でロフト26.5°ということだったのもありますがかなり飛びます。飛びを重視するなら選択肢の第一候補に入ってくることは避けられない。それぐらいの計測結果。悔しいけれど飛んでしまうアイアンです。初速も53.5m/sと53以上出ていて申し分ございません。フェースの弾きも良い感じです。
グースネックが凄いアイアンであるから当然なのですが、捕まりは強いです。サイドスピン量は600回転超えしているので捕まりの良さまでトップクラス。スライサーにとっては明確なお助け機能と言えます。
曲がり幅はそれなりにありますけど打ち出し方向や曲がり具合が安定しているのは良いところ。ヘッド挙動にピーキーさはないですね。
センターラインからのブレ幅の平均値は15ヤード左です。
最大の高さは37.2ヤードで高さもよく出ます。さらにこのストロングロフトのアイアンでありながらバックスピンが5000回転を超えている点にも注目。
その結果、落下角度は50°以上です。どこからでも高さで止められるのも利点と言えるでしょう。
PING G730アイアンの良かった点
良かったところ
- 期待どおり飛距離性能が高い
- 捕まりが良くてスライサーでも扱いやすい
- 楽に上がってグリーンでもよく止まる
PING G730アイアンの微妙な点
微妙なところ
- 捕まりがかなり強いのでフッカーはコントロールが難しいかも
- 操作性は皆無(オートマチックなのが良いところではある)
とにかく飛ぶし捕まる!ラクできるアイアン
飛んで捕まって上がる。とにかく楽ができるアイアンといったところ。特に上がりやすさは特筆すべきものがあります。今作は現時点でPINGの中でも一番ロフトの立ったモデルですが、それでもこの高弾道は素晴らしいです。
G710で採用した中空をあっさりやめたのは本当に正解だと思います。簡単なアイアンを作るならやっぱりキャビティを選ぶ方が正解です。
当然デザインを重視したいなら中空となるのですが、ここまでのストロングロフトとなると現状の素材などでは厳しいでしょう。これが現実。中空は見た目との両立を望むなら有りですが、とにかく優しく上がって飛ぶというような実用性を取るならキャビティの方が懸命です。
あとスピンがしっかり入ってくれるのも強みだと思います。ここまでのストロングロフトで低重心設計のアイアンとは思えないほどバックスピンもしっかりと入ってくれるのはずるい。高さと相まってどんなグリーンでも難なく止めていける。
また、ミスヒットにはPINGらしく非常に強さがあって縦ブレも横ブレも最小限に抑えられるのでパーオン率のアップにも期待できる…かもしれないちなみに打感はパッチン系なので特別な良さは感じません。
総合評価
飛距離や上がりやすさ、ミスへの強さ文句なしの最高評価です。この項目に関しては現状で最高クラスのアイアンのひとつであることは間違いなし。前作G710よりも優しさも上がっているし買い替えも推したい。捕まりも良いので多くのアマチュアにとっては明確にお助けクラブになると思います。
ただ打感や操作性は微妙すぎるのでフィーリング重視にとってはなんの魅力もないでしょう笑
とにかくアイアンでのミスを減らしたい方や、飛距離や上がりやすさを求めるなら絶対的におすすめ。スライサーの方も効果的にに飛距離を伸ばせるでしょう。どうしても中空が良いならG710でも良いかもしれないのでそういう人はステイで良いと思います。
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