今回取り上げるのは「PING G440ハイブリッド」。こちらの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

PINGのユーティリティは2種類あり、スタンダードモデルがこの記事で取り上げているG440ハイブリッドです。
結論から言っておくと、極めて高弾道が打ちやすいユーティリティでした。方向性はまずまずといった所ですが、ボールがとにかく浮きやすいのでUTで高さを重視したい方には非常に扱いやすいモデルになっています。
PING G440ハイブリッドの概要とデザイン


デザインは前作と大きな違いはないです。タイトリストとPINGはそんなに見た目で変化を付けてくることがありませんが、今作もそれは続いています。
ただ、テクノロジーとしては、重心点を最適化して効率の良さを追求している内容。ホーゼルやクラウンの軽量化によって、余った重量を再配置するというものです。

外部ウェイトは後方にひとつだけ。脱着によるウェイト調整は考慮されていません。

横から見たヘッドがこちらです。前作よりもシャローになっています。


構えてみると前作よりもペタッとしていました。低重心化を狙った形状だそうですが、見た目もボールが拾いやすい感じになっています。

前作比で約5%のフェースの薄肉化を実現しているらしいです。実際に打ってみると弾き感が増していました。
個人的にPINGのユーティリティは歴代モデルをいくつか所持して使ってきましたが、特に弾くタイプだと思います。
弾き感が強めですが、打感はかなり気持ちが良いです。
PING G440ハイブリッド試打計測データ




PING G440ハイブリッドの試打計測の平均データが下記
2024年よりユーティリティはヘッドスピード39m/s~40m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 40.1 |
B/S (m/s) | 58.2 |
打ち出し角(度) | 17.1 |
打ち出し方向(度) | -0.7 |
バックスピン | 4162 |
スピン軸 | -4.2(左) |
最高到達点 | 36.1 |
降下角度(度) | 46.9 |
曲がり | -7.7(左) |
キャリー(yd) | 198.9 |
総距離(yd) | 210.3 |
当サイトの基準として、キャリー195ヤード(#4 21でH/S40m/sあたりで打った場合)を超えてくれば飛距離性能が高いモデル。ということになります。
飛距離を見ると200ヤード弱のキャリーが出せているので結構飛びにも期待が持てるユーティリティではありました。
それよりもやはり注目すべきは非常に上がりやすくて極めて高弾道だったことです。
最高到達点は35ヤード以上をマークし、尚且つバックスピン量も安定して入ってくれています。

落下角度が特に素晴らしくて、平均で46.9°と圧倒的に止まりやすいです。MAXだと49°ほど出ている打球もありました。エグい!
今回打っているスペックは23°なので、4番ユーティリティとしては比較的ロフトが寝ている部類です。だから上がっているんだろう!と言えばそれもありますけれど、今作に限っていていえば、ロフト20°~22°帯のモデルに引けを取らない初速が出ています。
効率の良いヘッドであることは明らかで、それによってロフトを多めにしてもいけるよね!それなら更に上がりやすくなるよね!という好循環になっている印象です。


捕まりはほどほどに良いという印象です。極端なドローバイアスとは思いませんが、捕まりにくいクラブでは決してありません。

センターから左10ヤード地点に多く集まっているので、基本的にはストレートというイメージを持ってもらうと良いと思います。
右にはあまりいきませんのでスライサーにも扱いやすいでしょう。フッカーはシャフトで調整してもらえば問題ないレベルです。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- とにかく上がる!上がりやすさは最高レベル
- 直進性が高くて万人が使いやすい
- 気持ちの良い弾き感
- ロフトバリエーションが多い
微妙なところ
- 特になしですが、強いて言うなら上がりすぎるのが嫌な方には不向きかも
PING G440ハイブリッドの性能評価チャート
ラクに上がるなーというのがとにかくストロングポイントです。高弾道を望むなら候補には是非入れてもらいたいと思います。
また、高弾道ではありつつも初速も十分に出ているので飛距離が損なわれる事もなかった点も評価したいところですね。
高さが出てロングゲームでもグリーンに止めやすいので、UTを使っても中々止め切らないという人には持ってこいなクラブ。
ミスにも寛容で球筋も素直なので使い手をあまり選ばない万能系です。前作よりもシャローなヘッドで、見た目からもボールを拾いやすい印象が持てるので非常に優しく打てるユーティリティです。
上がりやすさは間違いなくトップクラスのUT

さらに上がりやすさが増しているので非常に安心して使えます。
特にバンカーなどハザード越え、砲台グリーンなどのシチュエーションではプレッシャーを軽減できたので非常に実戦向きなユーティリティと感じました。
かなり低重心化もされている印象を受け、ややトップ気味でもボールが浮いてくれる事もあったため、当たりが薄くて上がらない人にもおすすめしやすいです。
ロフトバリエーションも他社に比べて圧倒的に多いのも素敵です。(2番17°~7番34°まど)
高弾道が打ちやすいユーティリティを探している方は是非選択肢に入れてみてください。
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