ゴルフ雑記帳のまさです。
今回はキャロウェイ パラダイムAi SMOKEトリプルダイアモンドドライバーを購入し、データ計測とラウンドでの実戦使用もある程度終えたのでレビューしていきます。
キャロウェイはここ数年の間にAiを駆使してフェースを作っているのだけど、2024年モデルは25万ものスイングデータを解析し進化させてきたというのがトピック。
関連パラダイムAi SMOKE Ti340 ミニドライバーとドライビングUTがツアーに登場【キャロウェイ】
Ai SMOKEドライバーには4種類のヘッドが用意されているのですが、450ccで最もヘッド体積が小さい(450cc)ツアープレーヤーや上級者を主なターゲットとしているのが、今回取り上げている「Ai SMOKEトリプルダイアモンド」です。プロ使用率が最も高いのはこのヘッド。
という事で今回もいつものようにGCクアッドを用いて弾道計測を行い評価していますので、クラブ選びの参考にしてもらえると幸いです。
パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤはキャロウェイの最高傑作かもしれない
先に結論から言っておくとAi SMOKEトリプルダイヤモンドはキャロウェイの最高傑作…かもしれないぐらい完成度が高いドライバーでした。
Aiフェースは宣伝がマジで言い過ぎなところがあるので懐疑的になってしまう傾向にはあるのだけど、その実かなり性能が良いです。実際に使ってみると打点がブレたときの飛距離ロスの要因や最適な弾道へ補正する能力は認めざるおえません。
従来だとフェース下部で当たるとギア効果でバックスピンが増えてしまうところも、そこまでスピンが増えずに吹き上がりづらく前に行ってくれる。打点がブレた時のスピンの増減が最小限で安定したキャリーを出せるのが利点。
しかも意外と優しいのも驚きでした。450ccというヘッドサイズで上級者向けみたいな公式ページには記載されているけどそんな印象は受けません。
ただ弾道は中弾道から低弾道気味であるから、スキルレベルというよりもスイングスピードが速い人の方が飛距離は出せるという意味ではプロが使いたいドライバーなのは間違いないと思います。
なので中級者以上でスイングスピードが45m/s以上出せるなら問題なく使えるドライバーだとぼくは考えています。
ほどよい捕まり感であり、初速性能もハイレベルなので飛距離も稼ぎやすかったです。
総合力がかなり優秀でキャロウェイのドライバーの中でも屈指の出来栄え。ぼくとしてはキャロウェイの最高傑作かもと思ってしまうほどでした。
パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤモンドは450ccのツアータイプ
デザインは初代パラダイム同様にマーブル(?)模様。SMOKEというモデル名だからそれをイメージしているのだと思いますが、ぼくも自腹でも購入していてなんだけど特にカッコいいとは思わないのです(笑)
このマーブル模様が入っているところはカーボン製で、360°カーボンシャーシというテクノロジーは初代パラダイムから継承されています。
同シリーズは4種類展開でAi SMOKEトリプルダイヤモンドはその中で最小のヘッドサイズ。体積は450ccとなっている。
カタチはオーソドックスな洋梨形状で癖がなくて構えやすいです。
450ccの割に意外と小さく見えないなーと思ったらシャローバック寄りな形状でした。
新しいフェースは25万ものスイングデータをもとにゴルファーの打点傾向やら何やらをもとにしてAIが開発したAI SMART FACEです。
打点ブレが発生しても初速やスピンをフェースが補正してくれます。というのがキャロウェイの説明。補正してくれるというと全自動で真っ直ぐ目標に飛んで行ってくれるの?と思うかも人も中にはいるかもしれませんが、そんなことは決してない。
実際に打ってみてわかったのはフェースの色んな場所での打撃に対してスピン量を最適化するというのがメイン。だと思っているけどこれがけっこう凄い。
ちなみに今回のフェースを開発できたことで、長い間キャロウェイドライバーが使っていたジェイルブレイクテクノロジー(2本の柱)はなくなった。それが必要なくなった、というかそれとは全く違うアプローチでドライバーショットを最適化できる方法を見つけたという感じだと思います。
さらに今作は新フェースの導入によって各社がこぞって競っている慣性モーメントをそこまで考慮する必要がなくなったそうです。これには慣性モーメント競争をしているメーカーはド肝を抜かれただろうと思う。
AI SMART FACEはフェースの広範囲で打点ブレに対して強さを発揮するというのが強みだけれど、トリプルダイヤモンドはAI SMOKEシリーズの中ではプロや上級者が主なターゲット。
ということだから一番力を発揮できる打点位置はフェース中央付近となっています。そこまで広い範囲まで打点ブレはカバーできませんよってことをメーカーは言っている。
ソールにはウェイトが2か所配置されています。一つはフェース寄りのところ。
2つ目のウェイトはソールの後ろ側なんですが、今作は前述したように慣性モーメントはそこまで追求しなくてよくなったということだから後端に配置する必要がなくなったらしい。ということでちょっとセンター側に寄せてあるのもポイントにひとつ。重心のコントロールの自由度が増したのが他メーカーと比べての優位性と言えるでしょう。
【レビュー】パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤモンドドライバーの評価
各項目を10点満点で評価していきます。
計測には世界中のプロも愛用する弾道計測器GCQuadを使用しています。
明らかなミスショットを除いた平均データが下記
パラダイム AI SMOKEトリプルダイヤモンド | |
ヘッドスピード(m/s) | 45.5 |
ボールスピード(m/s) | 65.9 |
打ち出し角(°) | 14.4 |
打ち出し方向(°) | 2.5 |
バックスピン量(rpm) | 2148 |
サイドスピン量(rpm) | -290(左) |
高さのピーク(yd) | 33.9 |
降下角度(°) | 39.9 |
センターからの横ブレ(yd) | -4(左) |
キャリー(yd) | 254.9 |
トータルディスタンス(yd) | 272.9 |
飛距離の基準は下記。今までキャリーを特に重視していたけれど、今後はトータル距離に基準を設けます(ヘッドスピード45で計測した場合)
- 270ヤード以上:物凄く飛ぶ
- 260ヤード以上:飛ぶ
- 260ヤード以下:普通かそれ以下
- ヘッド:キャロウェイ パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤモンド
- シャフト:TENSEI forキャロウェイ
- フレックス:S
- ロフト:9°
飛距離【10/10】
評価は10点満点中10点。キャリーがしっかりと出ていることもさることながら、トータルキャリーは約273ヤードとなっていて飛距離性能の高さには疑いの余地がないです。
まず初速は平均65.9m/sとなっており、2024年発売の各メーカーのドライバーの中でも随一の数値です。
バックスピン量は平均2148回転でほどよい低スピンボール。低スピンではありながらも2000回転を切ることもなく安定した飛び方をしてくれます。ドロップの不安などもないけれどアゲインストにも強さを発揮できるバランスの良さが秀逸でした。
上がりやすさ【4/10】
打ち出し角度は14.4°で最高到達点は33.9ヤードです。
当サイトのデータの中では低い弾道となっています。ちなみに45m/sでのデータ計測での平均値は16.3°の打ちだしで高さは38.2ヤードです。(記事執筆時点)
つまり高さは抑えやすいドライバーであり、高さを出しやすいドライバーではないです。
打ち出しも最高到達点も低かったので、降下角度は39.9°と緩やかでした。平均よりは3°ほどランディングアングルが小さいためランには期待できます。
捕まり【6/10】
ほどよりドローボールが出ていました。ですが筆者自身がドロー傾向が最近強いということもあるため、そう考えると基本的にはニュートラル系でストレートな弾道をイメージしやすいドライバーかなと思っています。
サイドスピン量は平均で-290回転(フック)なので多くはありません。
反対に右に抜けたり滑ったりする感覚はあまりないので、右への怖さというのは感じません。ただしスライサーが使いやすいほどの捕まりではないので、あくまでもスイングでボールを捕まえていけるだけの技量は必要。
スライスを明確に消したい場合は兄弟モデルのパラダイム Ai SMOKE MAXもしくはドロータイプのDを素直に選択するのがやはりおすすめとなります。
寛容性(ミスへの強さ)【7/10】
450ccのツアータイプということで身構えていたけれど、打ってみると想像を超えるほど寛容性はありました。着弾地点が狭くなったとメーカーが言っているけれど、確かに左右ブレも縦距離も誤差は抑えられている。と思わずにはいられません。
実際にラウンドしてもミスヒットした時でも意外に飛んでくれていたりして助かる場面もありました。
インパクトデータを見てみると計測時はやや下目に打点が寄っています。あとは若干トウ寄りです。
まず下目に当たるとギア効果が働いてバックスピン量が増えてしまうのですが、それもあまり感じられず、安定して2000回転強のスピン量で飛んでいく。
ここはかなりの強いだと思っていて、打点ブレによるスピン量の増減をAIフェースが補正してくれているのではないか?と考えています。
結論、寛容性は高い言える。ただし大幅な打点ブレに足してはやはりトリプルダイヤよりもMAXの方が強いです。トリプルダイヤの凄さはわりと中央付近で普段から打てている人が使うと効果を感じやすいでしょう。
操作性【10/10】
そもそもの球筋がストレート系のニュートラルタイプではあるので、フェードもドローも打ち分けがしやすいです。
操作性は満点。
打感【7/10】
打感と打音は好みが分かれそうなカーボンコンポジット特有のフィーリングです。こもった打球音と言えばいいでしょうか。
高音だったり音量がでかいドライバーが嫌いな人には「良い打感」と感じられるかもしれませんが、反対に爽快感がほしい人にとっては物足りなさがあるかもです。
筆者はこの打感について嫌いではないですが特段好きでもないのでこの評価としておきます。
ちなみに前作の初代パラダイムよりはちょっと弾き感が増した印象があります。
安心感【7/10】
450ccヘッドとはいえ投影面積はそこまで小さくないため威圧感はそこまでありません。安心感はそこそこといった感じで特に難しそうとは思わないので7点。
総合評価
まず飛距離性能はかなり高いです。初速でも出ますし程よい低スピンボールも出るので推進力も十分です。
高さはツアータイプらしく抑えやすいのでスイングスピードが速くて吹き上がりがちな人にこそおすすめ。
捕まりは程良い感じでコントロールもしやすくバランスも良好。操作性を高めつつもミスへの強さ、特にフェース下部でのヒットでもスピンが増えすぎない点など、打点ブレが発生した場合でもスピン量の増減が最小限に抑えられている点は高く評価できます。
あまりにも打点がブレるとさすがに厳しさはありますが、ある程度打点がまとめっているプレーヤーが使うと優しいなと感じられるツアータイプドライバーです。
パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤモンドドライバーの試打評価まとめ
AIフェースはここに来て一気に進化したような印象を受けます。初代パラダイムよりも明確に次のステージに上がったと感じました。
実際のところ一番飛ぶドライバーとは言えませんが、高いレベルで飛距離を出しながら安定性が高い、それでいて操作性も申し分ないとなるとプロでの使用者が増えているのも納得がいきます。
筆者自身はキャロウェイの最高傑作だ!ぐらいに思っているのでかなり気に入っています。
とはいえこれ以上に優しさを求めるならパラダイムAI SMOKE MAXもめちゃくちゃいいのでおすすめですが、弾道を抑えたいパワーヒッターならトリプルダイヤの方が最適でしょう。
パラダイムAi SMOKEトリプルダイヤモンドドライバーの試打評価の動画
Youtubeチャンネルにも動画をアップしています。
関連【トラックマン試打】パラダイム Ai SMOKE Ti340ミニドライバー【評価】
関連【コラボ限定モデル】Good Good Paradym Ai Smoke MAX&♦♦♦ドライバーが発売!特徴&取扱いショップ情報
関連【試打評価】キャロウェイ APEX Ai200アイアン|トラックマン4で計測
関連飛ぶドライバーおすすめ人気ランキング2024【随時更新】
関連【評価】キャロウェイ X FORGED STARアイアン 2024試打|飛ぶのにフィーリングも活かせる
関連パラダイムAi SMOKE♦♦♦MAX、♦♦♦Sが発売【ツアーバージョンのトリプルダイヤモンド】
関連【試打評価】コブラ ダークスピードLSドライバー|宇宙レベルの低スピンヘッド【インプレッション】
関連【試打評価】PING G430MAX 10K ドライバー|地球上で最も曲がりにくいけど飛距離はそこそこ【インプレッション】
関連【試打評価】テーラーメイド Qi10LSドライバー|左を消してぶっ飛ばす【インプレッション】
関連【試打評価】テーラーメイド Qi10ドライバー|皆が打てて飛ばせるテーラーメイドがついにきた【インプレッション】
関連【限定オールブラック版】テーラーメイド Qi10 特別カラーのデザイナードライバー予約受付を開始
関連【試打評価】パラダイム Ai SMOKE MAXドライバー|ガチの覇権ドライバーです【インプレッション】