試打&評価

【試打評価】ミズノ JPX925 HOT METALアイアン|トラックマン4で計測

ミズノ JPX925 HOT METALアイアン試打評価レビュー

今回取り上げるのはミズノ JPX925 HOT METALアイアン。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます

計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

トラックマン4

まさ
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「やさしく飛ばせる」にこだわったJPX

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのバックフェース

「飛ぶJPX」を謳い文句にしているJPX925シリーズですが、ヘッドは4種類用意されています。

ロフト設定はこのJPX925 HOT METALとHOT METAL PROが同一ロフトですが一番立っています。

一番立っているとはいえ両者ともに5番が22°で7番が28°という設定です。最近だと7番で25°というアイアンもあるので、とんでもないストロングロフトというわけではないですね。

今作は飛びだけではなくて優しさという点も強調しているからこそ、このぐらいのロフト設定に落ち着いたのかもしれません。

中心が厚くてその周囲がめちゃくちゃ薄くなっています。さらに外側はまた厚くするという構造です。

フェースのたわみが増幅するらしく、これによってどこで打っても飛距離を維持できるというのがミズノの説明。

ヘッド内にはタングステン(黄色のところ)が埋め込まれているのですが、ソールの下に空洞を作ることでフェースとソールが連動して変形してたわむというテクノロジーを採用しています。

ヘッド全体のたわみをとにかく生み出したかったというのがわかります。

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのヘッド形状

ヘッド形状はJPXだなーというところですが、飛び系アイアンとしては良い面構えだと思います。

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのヘッド形状2

アドレスしてみるとグースはそれほど気にならない印象。フェース長は長めなのでどこでもボールを拾ってくれそうな安心感があります。

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのソール形状

ソール形状がこちら。特に変わった形状などはしていません。

トラックマンの試打計測データ

計測スペック:7番アイアン、NS950 GH neo Sシャフト

2024年より7番アイアンでの計測ヘッドスピードは約37m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。

項目トラックマン平均値
H/S (m/s)37.6
B/S (m/s)52.7
打ち出し角(度)18
打ち出し方向(度)0.7(右)
バックスピン5520
スピン軸-3.8(左)
最高到達点31.5
降下角度(度)47.3
曲がり幅(yd)-5.7(左)
左右ブレ(yd)-3.7(左)
キャリー(yd)167.8
総距離(yd)176

28°の7番アイアンで平均キャリーが167.8ヤード。

最大キャリーは170.3ヤードで同一スペックのアイアンの中でも飛距離が出ています。26°〜27°の7番アイアンの比較しても遜色ない結果でした。飛ぶJPXを謳っているだけあって確かに飛距離性能は魅力的なアイアンです。

要因はボールスピードで、同スペックよりも明らかに高初速です。

また、バックスピン量は5500回転ほどで、最大だと5740回転です。特別多くはありませんが、飛距離を重視したコンセプトのアイアンなので十分良いデータかなと感じました。

降下角度も47.3°で、基準となる45°を上回っていますしグリーンでも問題なく止められます。

JPX925 HOTMETALの弾道

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンの弾道3

基本的には安定感のある緩やかなドローが打てています。打ち出し方向もほぼストレートから若干右ぐらいですが、ヘッドの挙動も落ち着いていて思いも寄らない方向に打ち出してしまうようなこともほぼありません。

めちゃくちゃスライサーでも捕まるというほどでは無かったです。ストレートから軽いドローぐらいのイメージ。

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンの弾道

縦も横もスピンが安定している。

また、フェースの下側に当たっても高さが十分に出てくれるしキャリーのロスも少なめ。捕まりにも大きな影響が出ないのも良かったです。

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのばらつき

捕まりはほどほどに良いぐらいのイメージです。着弾地点はセンターから5ヤード〜10ヤードぐらいが目安。

前後の距離の誤差も非常に小さく、飛びだけでなくて優しく打てるところも大きな魅力と言えそうです。

JPX925 HOTMETALのフィーリング

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのフェース

打感は正直言って硬めです。JPX HOT METALは年々打感が硬くなっていっている気がします。

なんでしょうか・・・弾くというより硬いの方が勝つという印象でした。

打球音や打感はミズノが特に拘っている部分だと思いますし、毎作ハーモニックインパクトテクノロジーという周波数だのなんだのをコントロールする技術を用いていますが、飛距離も出やすくなったことによる性能とのトレードオフ感は否めません。

良かった点と微妙な点

良かったところ

  1. 宣伝通りの飛び
  2. 軽いドローで安定性が非常に高い
  3. スイートスポットの広さがアップしたと確かに感じられるほどバラつかない

微妙なところ

  1. 打感は決して柔らかくない

データチャート

初速が出やすくて明らかに飛びの性能の高いアイアンです。飛距離を重視してアイアンを選ぶ場合なら選択肢に入れておきたいところ。

飛び系ながらすんなり構えられる形状でありながら水準以上の優しさを感じられる安定感も評価せざるおえません。

上がりやすさや捕まり抜けはそこそこって感じです。ここに特別さはあまり感じませんが及第点以上の評価ではあります。

問題は打感の硬さですが、ミズノだからこその低評価となりました。まあ今作は結果で勝負という感じかなーと思います。

まとめ

ミズノ JPX925 HOT METALアイアンのバックフェース

ミズノアイアンでしかも飛ぶアイアンが欲しいなら確実におすすめできます。

ただしシリーズを追うごとに打感の硬さが目立ってきたのは無視できないところです。個人的にはちょっと硬すぎでは?と思ってしまいました。

フィーリングよりも結果重視なら問題はありませんが、打感の柔らかさとか、ミズノだったら打感も良いはずと思って打つと裏切られる可能性が高いです。

打感は硬くても良いから、とにかく飛んで優しいアイアンで欲しいならめちゃくちゃ有り。飛び系でも構えやすいモデルが良いという場合もチェックしておくべきモデルです。

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まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
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