今回はミンナニアウシャフトの試打評価です。
硬さと重量が一種類しかない1フレックス制を採用したカスタムシャフトで、Youtuberがこぞって動画を出している注目モデル。
スイングスピードに合わせてシャフトがしなりとインパクトを最適化するという「軽柔」なのだけど、本当にそんなに都合の良いモノが存在するのか試してみました。
先に結論を言っておくと、ぼくには合いませんでした(笑)
それでは弾道計測器GCクワッドの詳しいデータを見ながら、ミンナニアウシャフトについてレビューしていきます。
ミンナニアウシャフトの概要と振動数&中間剛性
カタカナでモデル名をデカデカと書いたデザインです。見た目は派手だし、オリジナリティがあって結構いい感じだと思います。
スペックは現在1種類。メーカーも推奨スペックを公式ページに記載しています。
キックポイント | ミンナニアウ調子 |
重量 | 45g |
トルク | 6.5 |
推奨ヘッドスピード | 35〜65m/s |
推奨バランス | C8-D0 |
推奨長さ | 45インチ(1,143mm) |
先端径 | 0.355インチ(8.5mm) |
今後追加されたりもするかもだけど、現状は本当にこれだけ。RやSなどもありません。
メーカー曰く、振るスピードに応じてしなりとインパクトを最適化するというアジャストフレックスという技術?らしいです。
以前に似たようなシャフトで、オートフレックスを試していますが、オートフレックスは一応複数のスペックが用意してあったので、完全に1種類とはかなり強気ですね。
テーラーメイド ステルスドライバーを45インチで組んだ際の振動数が194cpm。圧倒的に柔らかいです。
センターフレックス計で中間剛性を測ってみると2.40kg。静的な計測では40g台のシャフトらしい数値が出ています。
ワッグルしてみても明らかですが、非常に軽くて柔らかいシャフトです。これで本当に誰にでも合うのだろうか?と疑ってしまいたくなる・・・
あと全体のデザインはこんな感じ。
ミンナニアウシャフトの試打計測データとレビュー
それでは実際に試打を行ったので、GC Quadのデータを見ていきましょう。
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9°
- シャフト:ミンナニアウシャフト
- 長さ:45インチ
- フレックス:なし
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ヘッドスピード(m/s) | 46.6 |
ボールスピード(m/s) | 65.2 |
打ち出し角度(°) | 17.9 |
打ち出し方向(°) | 5.6 |
バックスピン(rpm) | 1736 |
サイドスピン(rpm) | -231(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 38.5 |
降下角度(°) | 42 |
センターからのブレ(yd) | 9(右) |
キャリー(yd) | 258.1 |
総距離(yd) | 275.1 |
スマッシュファクター | 1.40 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
平均キャリーは258.1.4ヤード、ランを含めた総距離が275.1ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
軽いのでスピードが出る、それでいてスピン量も抑えられるので飛ぶシャフトだとは感じました。結果的に平均キャリーが260ヤードにせまるデータだったので飛距離に期待して買ってもいいでしょう。
ただし方向性に難があり、ネーミングにあるミンナニアウとは言い難い結果で出てしまいました。スマッシュファクターも当サイトの計測データでは最低となる1.40です。
今回の計測では、概ねこの弾道が出ています。右に出ているけれど、ほぼチーピンみたいなダックフック系の球筋。コントロールが効かず安定感がない印象です。
捕まりすぎて低スピンになっているから、当サイトの計測データ上だと最高到達点もやや低めの35.9ヤードになっています。
それよりもバラつき方の方が気になるけれど・・・
次は弾道についてです。
先端に動きが出るため、基本は捕まりやすいです。ドローイメージのシャフトで、ワッグルした時の挙動どおりという印象。
左下の打球は完全にOBだろうなというぐらい真右に行きました。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
一発大きく右に出たので印象が悪いのですが、それ以外はそれなりに同じような弾道傾向です。
ただ、アジャストしてくれると言っていたわりに全然インパクトを最適化してくれないので安定しません。
当然こちらから合わせにいけばある程度安定はしますが、それでは元も子もない。
ミンナニアウシャフトのレーダーチャート
非常に柔らかいシャフトで、しなりやすさは最高です。しなり方は40g台のRシャフトという感じ。
ミンナニアウ調子とキックポイントが記載されているけれど、まあ先調子だと考えもらうと良いでしょう。捕まりもかなり強かったです。
軽いし捕まるので飛距離性能は高いと思いますが、安定性があるかというと疑問。個人的には過去1で曲がったシャフトぐらいの印象なので安定感はないと思っています。
スマッシュファクターも悪かったので飛距離と方向性の両立は厳しい。
ミンナニアウシャフトの総合評価
普段40g台や50g台を使っている方であればワンチャン可能性を感じますが、少なくとも自分には合わなかったので、誰にでもピッタリ合うという事は考えにくい。
ちなみにヘッド重量が軽いものを使って短尺化すれば良さそうだなとは思います。
おすすめ度は低め。
おすすめ度:
関連飛ぶカスタムシャフトおすすめ人気ランキング【ドライバー・フェアウェイウッド用】
関連【試打評価】三菱ケミカル カイリブルー|これは流行っても良い。スムーズなしなりのロースピン中調子シャフト【口コミ・評判】
関連【試打評価】Auto Flex(オートフレックス)シャフト|軽軟なのに低スピン【口コミ】
関連【試打評価】カイリホワイト|ローフェードを操れる三菱の新ブランドシャフト【口コミ・評判】
関連【試打評価】TENSEI PROオレンジ1K|無類の安定感だけどスペック選びに注意【口コミ・評判】
関連テンセイプロホワイト1K試打評価レビュー|飛距離性能を維持しながら安定性を向上できる有能シャフト
関連【試打評価】スピーダーNX グリーン|凄まじい安定感と振りやすさの共存【口コミ・評判】
関連【選び方】VENTUS(ベンタス)シャフト特徴&種類をわかりやすく解説
関連試打評価】フジクラ スピーダーNX|低スピンドローで飛ばせる最強スピーダー
関連【試打評価】ベンタスTRブルー|これは叩ける!超安定の低スピンフェードシャフト【口コミ・評判】
関連【試打評価】ベンタスTRブラック|硬い硬い硬い!だけど安定して超飛ぶシャフト【口コミ・評判】
関連【試打評価】ベンタスTRレッド|初代以上の弾き感と捕まり【口コミ・評判】
関連【2023年モデル】テンセイ1K PROブルーがツアーに登場。松山英樹も密かにテスト。