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今回の試打評価は三菱ケミカル カイリブルー。
2021年に三菱の新ブランドとして誕生したカイリファミリーの第二弾です。第一弾では白マナ系のカイリホワイトというシャフトで、ザンダー・シャウフェレがメイン使用している手元調子のシャフトでした。
カイリホワイトは高い先端剛性を誇りフェード系の球筋ながらスピン量を低減して飛距離効率と方向性を高めることができる優秀なモデルです。
そして今作カイリブルーはホワイトと比べると明らかに中間剛性も低めに設定されており非常に滑らかで癖のないスムーズなしなり感があります。そしてしなり戻りも速い印象があり捕まりも良好でした。
それでは詳しいデータを見ながらカイリブルーについてレビューしていきます
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9°
- シャフト:カイリブルー 60
- フレックス:S
- 長さ:45インチ
- 振動数:262cpm
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
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カイリブルーの試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 46.8 |
ボールスピード(m/s) | 66.1 |
打ち出し角度(°) | 17.5 |
打ち出し方向(°) | -0.1 |
バックスピン(rpm) | 1819 |
サイドスピン(rpm) | -138(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 40 |
降下角度(°) | 41.2 |
センターからのブレ(yd) | -9(左) |
キャリー(yd) | 267.4 |
総距離(yd) | 286.3 |
スマッシュファクター | 1.42 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
カイリブルーを装着した際の平均キャリーは267.4ヤードを超え、ランを含めた総距離が286.3ヤード。
260ヤード後半のキャリーで飛距離性能は極めて優秀。初速はそこまで出ませんでしたが、スピン量が抑えられる点やキャリーの誤差の小さい所などが特に印象的でした。
球筋は高弾道低スピンです。
平均バックスピン量は1800回転台となっています。1発1600回転台があるのですが、大体2000回転弱の美味しいところで推移する感じ。
公式によるとカイリホワイトよりも高スピンになると記載されていましたが、そこまで極端に増えている感じもないですし、ほぼ変わらないという感想です。
打球の質はとても強くて風に負けないボールが常時出ています。
ちなみに平均スマッシュファクターは1.42とまずまずの数値が出ているのでミート率も悪くありません。
スピン量にバラつきがでているので少し高さはまちまちなところがあります。
打ち出しは付きやすい印象で高弾道低スピンをオートマチックに打てるシャフトといったところ。
弾道イメージがこちら。
適度に捕まったドローが打ちやすいです。サイドスピン量は多くても500以内で収まってくれていますし、大きく曲がるという不安はあまりありません。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
1球フェードしているのですけどバラつき具合はセンターに集約するイメージです。
打ち出し方向も安定しているので方向性も良いシャフトでした。
カイリブルーの振動数と中間剛性、フィーリングについて
振動数計で手元側の剛性をチェック。また、センターフレックス計で中間部分の剛性を計測してみたので見てもらいましょう。
あくまでも静的な剛性チェックですのでご了承ください。
カイリブルー 60 Sの振動数は262cpm
アフターマーケット用の60g台のシャフトでは平均的なデータです。
兄弟モデルのカイリホワイトとも同じ数字でした。
中間剛性を計測してみたところ4.55kgです。
カイリホワイトと比較すると約0.6kgほどの差がありました。打ち比べてみてもカイリブルーの方が明らかに中間部がしなる挙動をします。
シャフト中間部がしなるわかりやすい中調子だなと思いましたが、計測してみると納得できました。
ちなみにカスタムシャフト全体で見てもこの部分の剛性は低めな数値が出ています。
さらに先端側のポジションも測ってみると4.39kg。
静的な計測だと中間部は比較的柔らかいデータですね。
ただし高弾性素材のMR70が使われていたりと、最新の繊維素材が採用されていることが影響しているのかしなり戻りが極めて速い感覚があります。
スピード感を出しながら安定したドローが打てる
想像していた以上に青マナらしい挙動でした。インパクト付近での加速感もありボールをしっかりと押していけるような挙動です。
それでいて捕まりすぎてしまう不安もなく、スムーズに振り切れるのでUSモデルとしては比較的万人向けなシャフトだなと思います。
テンセイシリーズよりも癖もなく硬さもそこまでないので扱いやすい中調子シャフトです。
カイリブルーのデザインについて
海からインスパイアされていて、ホワイトのときよりも派手さもあるし爽やかなデザインです。
モデル名は筆記体で記載されています。
裏面全体がこんな感じです。
正面がこちら。
ブルーのデザインはシャフトの中間部より手前ぐらいまで入っています。
カイリブルーはこんな人におすすめ
カイリブルーがおすすめな方は以下
- 癖のない中調子シャフトを探している方。
- 走り感と適度な捕まりが好みな方。
- 安定したドローで攻めたい方。
カイリブルーは中間部がわかりやすくしなる典型的な中調子という印象でした。癖があまりなくて全体がスムーズにしなる感覚で振れるので、シャフトに変な挙動をしてほしくない方におすすめです。
インパクト前後での加速感も適度にあって気持ちよさもあります。捕まりと走り感を求める方にも最適。ボールをしっかりと押していけるので飛距離にも期待できます。
そして捕まりもいいですが思いっきり捕まってしまうようなミスも出づらいので、安定感のあるドローでコース攻略したい方もおすすめしたいです。
カイリブルーの総合評価
飛距離性能も高く、癖のないスムーズな振り心地は非常に好印象です。
わかりやすい中調子なので、間違って重すぎたり硬すぎるスペックを選んでしまわなければ大体どんな方でも馴染む万能シャフトという感想でした。
あまり硬いシャフトが好きじゃないけどスピンを抑えてショットを安定させたいなら検討してみてください。
価格が安めなのもポイントが高いです。
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