ゴルフ雑記帳のまさです。
今回はプロジェクトX RDXシリーズでは唯一とされる中弾道・中スピンモデル「ハザーダス スモークレッドRDX」の試打レビューです。
捕まりの良い中弾道が売りとのことですが、今回もGCクワッドでの弾道計測とラウンドテストを行ったので率直な感想を先に述べておきます。
日本人向けなハザーダスみたいなことをチラっと聞きましたけどやっぱりハザーダスだなーと思えるほど非常にハードなシャフト。
ベンタスブラックよりも手元側が硬くて先端がちょっと動くなぐらいのイメージです。
それでは弾道計測器GCクワッドの詳しいデータを見ながら、ハザーダス スモークレッドRDXについてレビューしていきます。
ハザーダス スモークレッドRDXの概要とスペック(振動数や剛性)
ハザーダスのRDXシリーズの中で最も幅広い層にフィットするように作られたのがスモークレッドRDXです。
中弾道+中スピンということで、ほぼ低弾道系ばかりのシリーズにとっては貴重な存在となるモデル。手元と中間部を硬めにし先端はミディアムに設定されています。というのがメーカーの説明。
モデル | フレックス | 重量 | トルク | キックポイント |
RDX70 | 6.5(X) | 71g | 3.7 | 中調子 |
RDX70 | 6.0(S+) | 71g | 3.7 | 中調子 |
RDX70 | 5.5(S) | 71g | 3.7 | 中調子 |
RDX60 | 6.5(X) | 60g | 3.5 | 中調子 |
RDX60 | 6.0(S+) | 60g | 3.5 | 中調子 |
RDX60 | 5.5(S) | 60g | 4.5 | 中調子 |
RDX50 | 6.0(S+) | 50g | 5.5 | 中調子 |
RDX50 | 5.5(S) | 50g | 5.5 | 中調子 |
RDX50 | 5.0(R+) | 50g | 5.9 | 中調子 |
50g台〜70g台まで豊富なラインナップ展開をされており、キックポイントは中調子です。
今回ぼくが買ったのは60の5.5。
S相当なのですがカット前重量で60gであることからもわかるとおり、わりと軽量なシャフトです。
じゃあ70の5.5にしてカットすればちょうど良い重さになるかもなーとも思ったんですけど、日和ってしまって60の5.5にしたという感じ。
というようにスペック選びは難しい印象しかありません・・・
手元がワインレッドで中間からブラックになっているデザインです。
RDXシリーズはHexTow®カーボンファイバーを採用し、より安定した挙動を実現しているのがシャフトの最大の特徴と言っていいでしょう。
これは最高品質の航空宇宙グレードの炭素繊維で実際に航空機の建造にも使われている素材です。
ゴルフシャフトにはRDXシリーズで初めて採用され、HexTow®HM54高弾性炭素繊維と高引張強度のHexTow®IM2C炭素繊維と組み合わされています。
60の5.5(S相当)での振動数は272cpm。
60g台クラスのSシャフトではトップクラスに硬い数値です。ちなみに振動数だけみればツアーAD CQにかなり近いデータ。
次にセンターフレックス計で中間剛性を測ってみると5.57kgでした。
手元同様に中間もガチガチです。
手元剛性はツアーAD CQと似ていますが中間部までもしっかり硬いのがスモークレッドRDX。
もう少し先端寄りも計測を行ってみると5.62kg。
このポイントもかなり硬めな設定ですね。
手元〜中間部は相当硬いシャフトで先端に行くにつれてやや緩められているなぐらいです。
静的な計測ではベンタスブラックに良く似ているなと思います。
ハザーダス スモークレッドRDXの試打計測データ
それでは、ここからは実際に打ってみた際のデータを見ていきます。
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト:9.0°
- シャフト:ハザーダス スモークレッドRDX
- フレックス:5.5
- ボール:タイトリスト プロV1x
ヘッドスピード(m/s) | 45.9 |
ボールスピード(m/s) | 65.9 |
打ち出し角度(°) | 15.2 |
打ち出し方向(°) | 2.7(右) |
バックスピン(rpm) | 1890 |
サイドスピン(rpm) | -343(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 33.8 |
降下角度(°) | 38.3 |
センターからのブレ(yd) | -6.7左) |
キャリー(yd) | 259.5 |
総距離(yd) | 281.9 |
スマッシュファクター | 1.44 |
現在当サイトのドライバーシャフトの計測基準は下記になっています。
平均キャリーは259.5.ヤード、ランを含めた総距離が281.9ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
今回の平均のヘッドスピードはGCQuad計測で45.9m/sでした。
わずかに平均キャリーで260ヤードを下回ってしまっているのですが、よく飛んでいるしシンプルに飛び性能は高いです。
ただ、ぼくにとってかなりハードなスペックであることは否定できない。
今回の平均打ち出し角は15.2°。これは当サイトの計測平均値よりは低めなデータです。
さらにバックスピン量は1890回転と非常少ないです。
メーカーが言うように中弾道と言ってもいいかなとは思いますが、スピン量の方はと言うと中スピンというよりは明らかに低スピンでした。
最高到達点はサイト平均で最も低いデータです。打球を抑えたいならいいかも。
球筋はこんなイメージです。捕まりは悪くありませんが、ややドロップ気味の打球であることは否めません。
硬すぎて捕まりすぎている感はあるけれど、右に吹かすようなミスは全くというほど出なかったです。
1球だけプッシュアウトが出ているけど硬めなだけあってまとまりはあります。
安定性はまずまずといったところ。
ハザーダス スモークレッドRDXのレビュー
手元から中間までというより全体がかなり硬いシャフトです。
正直言ってここまでスペックダウンをしなければいけないと感じさせらるのは稀なほどで、市販されているモデルの中でも屈指のハードなシャフト。
ですが、スペックを下げたら重量もだいぶ軽くなってしまう所があるのでスペック選びは相当難しい印象です。
軽くてもめちゃくちゃ硬いシャフトにしたいというように、明確にセッティングイメージができているなら良い選択肢にはなるかもなとは思います。
「手元部と中間が硬く先端がミディアム」というメーカーの説明は、優しそうな印象を受けますが実際は罠なんじゃないかなと思っています。
手元と中間が相当硬いので、それに対しては相対的にミディアムですが、そもそもの設定が超硬いから注意は必要です。
イメージしやすいところで言えばベンタスブラックよりも手元から中間は硬くてしなり感はほとんどありません。が、先端がほんのわずかに動くので捕まりはこっちが良いですよって感じです。
今回もチャートを作ってみましたがこのような感じ。
低スピン性能は全メーカー中でも屈指の性能です。バックスピン量を効果的に抑え込めるのが強みとなります。
また弾道も低くなりやすいのでヘッドスピード50m/s超えの超パワーヒッターでどうやってもボールを抑えられないというような方には最適です。
そういう方が打てば飛び性能は随分高くなると判断して9点を付けています。残念ながらぼくでは飛び性能を引き出すことは難しかったです。スイングスピードに自身があるなら使ってもらいたい。
しなり戻りに関しては、しなり量が小さいところからインパクトでバチッと弾く感じがあるので速い方に感じます。
ハザーダス スモークレッドRDXのまとめ
総合評価:(3.5)
低スピン性能と弾道が抑えやすいのでパワーヒッターにとってはハマれば相当な飛距離が手に入ります。
おすすめな人
- ヘッドスピード50m/s以上でしっかりした弾き系中調子を探している人
- バックスピン量をとにかく抑えたい人
- 硬いけど右に吹かすミスを減らしたい人
- 軽くてかなり硬めの中調子シャフトを探している人
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