本間ゴルフの注目ドライバー「ツアーワールド GSプロトタイプ1」と「ツアーワールド GSプロトタイプ2」を試打しました。GSプロトは2種類のヘッドラインナップが用意されていて、プロトタイプ1が460ccの大型ヘッド、プロトタイプ2はヘッドサイズが450ccの小ぶりで洋梨形状です
そして、今まではデータ計測にはスカイトラックを使ってきましたが、PGAツアープロも多数使用する弾道計測器「GCクワッド」を購入したので、今後はこちらをメインの計測器としていきます(が、まだ完全には使いこなせていないのと、PCの設定が不十分だったため、Ipadアプリで今回は計測を行いました。データは正確です)
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今までのスカイトラックとは当然データ(ボールスピードやヘッドスピードなど)が変わります。ですが、ツアープロも使用する世界基準の弾道計測器なので、GCクワッドのデータを基準にしていきます
というわけで、GCクワッドでの試打計測データをもとにGSプロトタイプがどういったドライバーだったのかレビューしていきます
結論:飛ぶうえに打感も良くて名器になりそうな予感
結論から先にいっておくと、GSプロトタイプは飛距離性能もさることながら打感の良さや美しいヘッド形状など、全ての面でハイクオリティな仕上がり。2モデルはヘッド体積や形状は異なるけれどどちらも安定性が高く、いわゆる飛んで曲がらないドライバーです
ちなみに、通常のGSドライバーは個人的にXP-1との違いを大きく感じなかったので、それなりの評価をしましたが、通常のGSとプロトタイプは完全に別物でした。カーボンクラウンになったからなのか?初速も出るうえにスピンも抑えられるので推進力が凄まじいです(このあたりはメーカーの説明どおりで何だか悔しい笑)
捕まりは通常のGSよりも抑えられている印象
とにかく、今作は外ブラにも負けない飛距離性能を実現していて、飛びのポテンシャルが当然魅力なんですけど、ビジュアル面でも抜かりがないのも高評価の理由です
残念なのはロフトが9.5°しかないことですね。調角機能が搭載されてはいますが、フェースアングルも変わってくるから見た目が変化することが気になる方もいるでしょう
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの概要
GSプロトタイプドライバーのベースはモデル名のとおりGSドライバーです
フェースの反発を向上させるというラジアルフェースと、ソールに大きく入った溝。そして後方ヒール寄りに入ったタングステンウェイトを搭載するキールデザインを搭載しています。ようするに基本的なテクノロジーは通常のGSから変わっていません
変更点はカーボンクラウンになっているところです(GSはチタンボディでした)。これによって、ヘッドスピードが速いゴルファーが打つと高初速化して、さらにスピン量も適正になるとメーカーは謳っています
今作は2種類のヘッドタイプでそれぞれ体積が違います
- GSプロトタイプ1→460cc
- GSプロトタイプ2→450cc
プロトタイプ1は通常のGSドライバーとほぼ同一形状の460ccサイズのヘッド
横からみるとこんな感じ
そしてプロトタイプ2は450ccで洋梨っぽい形状。シンプルに顔が良いです。非の打ち所のないボディ
GSプロトタイプ2はお尻側が上がっている形状
あとは最近の本間ではお馴染みのノンローティングシステム。シャフトを回転させずにロフトやライ角、フェースアングルを変更することができます
シャフトも新しくなっています
VIZARD FZという手元調子タイプのモデルが加わっていて、ヘッド同様にマットブラックの塗装がカッコいいです
ただ、模様が微妙な点は相変わらずではあるけど、黒くなるだけでだいぶ良く見えるから不思議
性能的には先端剛性を高めて、中弾道で低スピン化するというシャフトだそう。さきほど良い忘れていましたが、このシャフトが癖もあまりないうえに安定感もあってかなり良かったです
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの試打クラブスペック
2つのヘッドを試打しましたが、シャフトは同一の物を使用しています。クラブスペックは下記
GSプロトタイプ1のスペック
- ロフト角:9.5°
- シャフト:VIZARD FZ 6
- フレックス:S
- 長さ:45.25インチ
- 総重量:314g
- 振動数:263cpm
GSプロトタイプ2のスペック
- ロフト角:9.5°
- シャフト:VIZARD FZ 6
- フレックス:S
- 長さ:45.25インチ
- 総重量:316g
- 振動数:264cpm
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの試打計測データ
冒頭でも触れたとおり、今回のデータはGCQuadで取得したものです
それぞれの平均値をまとめたものが下記
プロトタイプ1 460cc | プロトタイプ2 450cc | |
ヘッドスピード(m/s) | 45.6 | 45.85 |
ボールスピード(m/s) | 66.4 | 66.8 |
打ち出し角(°) | 14 | 14.8 |
ピーク時の高さ(yd) | 33.3 | 37.4 |
降下角度(°) | 37.2 | 40.25 |
打ち出し方向(°) | -2.6 | -2°(左) |
バックスピン(rpm) | 2262.7 | 2480.5 |
サイドスピン(rpm) | 117.5(右) | 84.7(右) |
カーブ(yd) | 5.2(右) | 4(右) |
センターからのブレ(yd) | -6.5(左) | -5.2(左) |
キャリー(yd) | 261.6 | 262.5 |
総距離(yd) | 278.5 | 279.9 |
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの試打評価レビュー
高初速で飛ぶドライバー。プロトタイプ1(460cc)の方が低スピン
2つのモデル共通して言えることは、なによりも飛距離性能が素晴らしいです。通常のGSとは全然違うぐらいに飛ぶなーと感じました。というかもう一度通常のGS打ってみたいと思えるほどの衝撃でした。こんなに良かったかな?ただ、ヘッドに使われている素材が違うから別物と考えるべきですね
今回の最大キャリーは下記
- プロトタイプ1(460cc)→268.9ヤード
- プロトタイプ2(450cc)→267.8ヤード
僅差ではあるけれど、プロトタイプ1のほうが飛ぶという結果でしたが、両方とも270ヤードに迫る勢いで驚き。飛距離に関しては満点評価の5点です
GCクワッドのデータで初速が66.4m/sと66.8m/sと中々の数値が出たことに加え、スピン量が少なめなのも注目ポイントです。あとで球筋についても触れますが、どちらもフェード系で2200回転〜400回転程度のバックスピン量です。スピンは少なめなタイプのヘッドで、ドローだとさらに減ることが予想できます
当初はプロトタイプ2の方が低スピンになるのかな?と思っていましたが、結果は逆。460ccのプロトタイプ1の方がバックスピン量は減りました
プロトタイプ1の4球目は捕まった打球だったこともあって1959回転とかなり少ないスピン量になっています。ドロー系を打つ方だとスピンの減りすぎが少し心配ではあります
反対に普段のドライバーショットでスピン量が多い方にはメリットになるでしょう
高さはプロトタイプ2のほうが出た
打ち出し角はどちらも14度ですが、スピン量の影響でプロトタイプ1(460cc)のほうが最高到達点は4ヤードほど低かったです
- プロトタイプ1(460cc)→33.3ヤード
- プロトタイプ2(450cc)→37.4ヤード
という結果だったので上がりやすさはプロトタイプ1が3点、プロトタイプ2は4点
あと重要な項目では降下角度ですが、プロトタイプ2は30°台に収まってくればさらにランにも期待できるはずなので、個人的に理想値へと近づけるには調整機能でロフトを少し立ててやるのが良いかもと考えています(女子プロの平均降下角度は32.5°)
プロトタイプ1は既に結構スピン量が少ないので、このままの状態で使いたいなと思いました
両者ともにストレートからフェードの安定した打球
球筋は基本的にはフェード寄りでしたので捕まりに関しては3点としています。通常のGSは割と捕まりが良かったですが、プロトタイプの方が捕まりは弱めです
勝手にドローが出るほど捕まりやすい感じはなかったです。強めのスライサーだと少し扱いにくさはあるかもしれません
どちらもかなり安定した弾道で大怪我をしない球筋です。トウダウンしにくいVIZARDシャフトとの相乗効果も考えられますが、インパクト付近でのヘッドのブレが少なくて安定性は良好。よって安定度は4点としておきます。これは両ヘッドともに共通
ただ、プロトタイプ2(450cc)は曲げようと思えば曲げたりもできるし、意図したところへと動かしやすいです。そういうわけでプロトタイプ2に関しては操作性を4点にしておきます
打感は最高。プロトタイプ2は特に良い
打感はめちゃくちゃ良いです。カーボンコンポジットヘッドだと最高の出来でしょう。残念ながらフィーリング面では文句のつけようがありません。そこまで大きな差はありませんが、プロトタイプ2のほうが打感は良いように感じました
ヘッド形状の違いこそあれ、両方とも凄く綺麗です
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの気になるところ
凄く良いドライバーで性能面では悔しいぐらい完成度が高いんですけど、気になる点もあったので紹介しておきます
ロフト設定は9.5°のみ。スピン量が少なめなのでH/Sが速めな人向け
今作のGSプロトタイプドライバーはロフトラインナップは9.5°のみです
ヘッドスピードがある程度出るゴルファーをターゲットとしている事と、調角機能があるからだとは思いますが、せめて2種類はロフトラインナップがあれば良かったですね
例えば10.5°などです。理由はGSプロトはスピン量が少なめな傾向にはあるから。ドローヒッターだとスピンが減りすぎてドロップする可能性も高まりそうです
じゃあロフトがつくように調整すればいいじゃん!と思いますが、そうするとフックフェースになるからドローヒッターは構えにくそうな気がします
ロフトが9.5°しかないのは少し残念
価格が高いわりにクラウン塗装が雑
定価だと88,000円とカスタム装着シャフトドライバーと同程度の価格。VIZARDシャフトは性能的にもカスタムシャフトと言われるモデルと一緒ですからそこは良いんですけれど、気になるのはヘッド塗装の仕上げ
クラウンがもこもこ波打つような感じになっています。なにこれ?
写真だと上手く撮れなかったので伝わりにくいかもしれませんが。カーボンクラウンとチタンボディの境目なのかな?段差があって、塗装面に浮き上がって見えています。アドレス時には少し違和感を感じる。これは実際にヘッドを見てもらいたいです
個体差の可能性もありますが、せっかく綺麗な形状に仕上がっているのでどうしても気になりました
本間 TW-GSプロトタイプドライバーの試打レビュー動画
Youtubeチャンネルのほうにもレビュー動画をアップしています
まとめ
ロフト設定や、仕上げの部分で少し気になるところもありましたが、ドライバーとしての性能は素晴らしい出来です
とにかく飛距離性能が素晴らしく、さらに安定度も高く、打感も顔も良いです。素直におすすめのドライバー
- バックスピン量を減らして強弾道を打ちたいならプロトタイプ1
- 操作性や打感の良さ、さらにコンパクトヘッドが良いならプロトタイプ2
どちらも捕まり具合や安定性については極端な差は感じませんでした
というわけで、性能はもちろん見た目や打感にもこだわりのある人には是非とも試してもらいたいドライバーです。ただしヘッドスピードが遅めだと低スピンすぎてドロップする可能があるので注意が必要
おすすめ度:
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