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今回はグラインドワークス PR-202 Forged CNCアイアンの試打評価です。
現在、アイアンの名手であるパトリック・リードが使用するのがグラインドワークスのPR-101Aというマッスルバックアイアン。
PR-101Aアイアン(こちらもレビュー予定)はリードと共同開発を行ったことで話題となりましたが、ロングアイアンで弾道が高く、ミスをカバーできる寛容なアイアンを作成することについてグラインドワークス創設者の新美氏と話し合いました。
それによって誕生したのが、マッスルバックの打感とコントロール性を維持しながら、より高い弾道と使いやすさを兼ね備えた鍛造キャビティバックのPR-202アイアンです。当初は3番と4番だけだったみたいですけど、セット購入できるように5番〜PWを追加したそう。
実際に打ってみたところ、完璧に近いほどに完成されたキャビティアイアンでした。打感、操作性、安定性、優しさと、全てが高次元でまとまっており、打ちやすいけれどフィーリングにもこだわりたい方は絶対にチェックしておくべきアイアンです。
それでは詳しいデータを見ながら、グラインドワークス PR-202アイアンについてレビューしていきます。
- ヘッド:グラインドワークス PR-202
- ロフト角:33°
- ライ角:60.5°
- シャフト:モーダス105
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
グラインドワークス PR-202アイアンの試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 38 |
ボールスピード(m/s) | 50.5 |
打ち出し角度(°) | 21.4 |
打ち出し方向(°) | 3.7 |
バックスピン(rpm) | 6426 |
サイドスピン(rpm) | -747(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 34.1 |
降下角度(°) | 49.4 |
センターからのブレ(yd) | 1(右) |
キャリー(yd) | 154 |
総距離(yd) | 164.1 |
以上が計測データです。
グラインドワークスPR-202アイアンの平均キャリーは154ヤード、ランを含めた総距離が164.1ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
7番アイアンで33度というノーマルなロフト設定なので、それを考えると普通。あくまでもスペックどおりという感じで、飛びすぎることもなければ飛ばないこともないです。
注目すべきは捕まりが良いのにバックスピン量が多めであること、そして弾道安定性が極めて高い点です。
今作はPGAツアーなど、世界トップクラスで戦ってきた選手のこだわりが詰まっているとおり、捕まりが良いにも関わらず、スピン性能も同ロフト帯の中でも優れていました。
球質が重たいのも印象的。
最高到達点の平均値は34.1ヤード。ポケキャビなども含めた平均に近いため、上がりやすいアイアンであることがわかります。
そして降下角度は49.9°と、ほぼ50°です。これぐらいの数値になると真上からグリーンに落とせるイメージになるため、グリーンに止めるという性能は非常に優秀です。
リードが上がりやすさを求めて作られたアイアンとのことでしたが、確かに高さと止めやすさは実感できました。
次は弾道についてです。
弾道は基本的にドローで、捕まり自体はとてもよかったです。サイドスピン量の平均値は700回転強となっていますが、ライ角がややフラット目なことも影響し、打ち出しが右に出やすいので綺麗なドローで狙っていけるイメージです。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
打ち出し、曲がり幅ともにまったくブレていません。これにはかなり驚きました。特に打ち出し方向の安定感は素晴らしいものがあり、一貫性がハンパではありません。
というのも、ヘッドバランスが良いからなのか、打点が揃ってくれる。正直謎なんだけど、不思議に芯を喰ってくれる。
また、想像していたよりも打点ブレ自体にも強く、寛容性もあって優しいです。方向性がめちゃくちゃ良いのが今作の最大のメリット。
グラインドワークス PR-202アイアンの外観やデザインについて
素材にはS20Cを鍛造したシンプルなデザイン。余計な装飾もなくてとてもスッキリとしています。
手作業で研削、研磨がされたヘッドは最終的にCNC機械加工によって細部の調整が施されます。高精度かつ丁寧に仕上げられたヘッドはめちゃくちゃ美しく、所有欲も満たされます。
重心を低めに保つためか、キャビティ部分は意外と深いです。
打点がくる下部には厚みをもたせてあります。
横からみるとこんな感じです。
ソール幅はそこまで狭くありませんが、フェース側のほうがグラインドされていて、抜けにもこだわった形状。実際抜けは抜群に良いです。パンチショットなどでも突っかかることがなくスパッと振り抜けます。
この部分はリードのこだわりが詰まっているらしく、パンチショットやスティンガーなど、フェースが被りやすいショットでもフェースを直角に保てるようなグラインドだそう。
ヘッド形状がこちら。
オフセットはほんの少しついているかなぐらいで、ほとんどストレートフェースに近いカタチをしています。ネックからリーディングエッジまでの流れ、ヒール側の高さなど、どこをとっても美しい形状です。
アドレス時の見え方がこちら。
打感はマッスルバックに近い雰囲気ですが、超柔らかいというよりは柔らかさの中に芯をしっかりと感じられるフィーリング。絶妙なフィードバックがあり、操作性の良さにも繋がっている印象です。
グラインドワークス PR-202アイアンはこんな人におすすめ
PR-202アイアンがおすすめな方は以下
- 優しさ、打感、操作性、安定性、すべてを満遍なく欲する方。
- 左へのミスを軽減したい方
- スティンガーやパンチショットをよく打つ方
完成度がとにかく高く、打感・操作性・安定性は申し分ありません。それでいてミスにも寛容さがあって想像以上に優しいアイアンでした。というわけ、それらを全部妥協したくない!という方には非常におすすめできるアイアンです。
そして、綺麗なドローは打てるけれど、ひっかけ(チーピン)のようなミスが出ることはほぼなかったので、左へのミスをなるべく減らしたい方にも最適です。
特にパンチショットなどのフェースが被りやすいショットでも方向性が安定するので、すういったショットを多用する方も是非ためしてもらいたいです。
グラインドワークス PR-202アイアンの総合評価
飛距離はロフトどおりなので普通の評価ですが、安定性が想像よりも極めて優秀だったことが驚きでした。
スピン性能、上がりやすさ、そして打感に至るまで素晴らしい完成度です。フォージドキャビティアイアンとしては完璧に近い出来だと思えるほどでした。
これは文句なしにおすすめです。
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