2021年9月10日に発売の「三菱ケミカル ディアマナPD」を試打してデータ計測を行いました。今回もデータをもとにどういったシャフトだったのかをレビューしていきたいと思います
めちゃくちゃ安定性が高いシャフトで、前作のディアマナDFと同様に左方向へのミスは減らせるフェード系です。高さは今作のディアマナPDの方が出やすかったので、より優しく飛ばせる印象です。それでいてハードすぎないスムーズな振り心地は残している秀逸なシャフトでした
他メーカーだけれどアッタスダースに近い雰囲気を感じています。打球傾向やスムーズな振り感は似ていますがディアマナPDは意外と高さが出たことからよりキャリーが稼げました
どちらも手元系のスムーズな振り心地で安定性が素晴らしいシャフトなんですけど、バックスピンを抑えるならアッタスダースで、弾道も低く抑えるなら前作のディアマナDF。反対に高さを出して優しくフェードで飛ばすならディアマナPDという感じで選んでもらっていいかなと思います
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ディアマナPDの概要
2018年に発売されて未だに根強い人気を誇るのディアマナDFの後継モデルで、ディアマナシリーズの第5世代にあたります。PDは青マナラインにあたるディアマナTBに続く第2弾です
コンセプトは「揺るがない飛距離」らしいですがこのあたりは正直雰囲気
スムーズな振り心地を残しながらスイング時の挙動を安定させて打点ブレを抑えることに重きを置いて設計されているとのこと。飛んで曲がらない安定感が手にはいるような事をメーカーは謳っておりますね
コスメはガンメタっぽいカラーでディアマナTB同様に手元側が白くなっています。このカラーはダイヤモンドを想起させるIP仕上げそうです。実物をみるとたしかに高級感のある仕上がりで美しさはあります
お馴染みのハイビスカスもデザインされています
個人的な意見だとこの手元側を白くするデザインは好きではありません。先端から中間部は高級感があって良いんですけど手元側がチープに見えてしまう印象です
ただツートンになっていると短く見える効果があるのでアドレスしてみると意外と悪くないなと思えてくるから悔しい
スペックラインナップ
今作でも40g台のR2〜80g台のTXと豊富なラインナップで、全部で20種類が用意されています
フレックス | 重量(g) | トルク | キックポイント | |
PD40 | R2 | 45.5 | 6.0 | 中元調子 |
R | 45.5 | 5.8 | ||
SR | 46.5 | 5.8 | ||
S | 48.0 | 5.8 | ||
X | 49.5 | 5.7 | ||
PD50 | R | 53.0 | 4.8 | |
SR | 54.0 | 4.8 | ||
S | 54.5 | 4.8 | ||
X | 56.5 | 4.7 | ||
TX | 59.0 | 4.6 | ||
PD60 | SR | 64.5 | 3.3 | |
S | 64.5 | 3.3 | ||
X | 66.5 | 3.2 | ||
TX | 67.5 | 3.1 | ||
PD70 | S | 74.0 | 3.0 | |
X | 75.0 | 3.0 | ||
TX | 76.0 | 2.9 | ||
PD80 | S | 84.0 | 3.0 | |
X | 85.0 | 3.0 | ||
TX | 85.5 | 3.0 |
データ計測に使ったディアマナPD装着クラブのスペック
試打に使ったヘッドはテーラーメイドM2でロフトは9.5°。フレックスは60 Sを選択しています
総重量は309g
振動数は260cpm。数字だけみると結構しっかり目です
ディアマナPDの試打計測データ
▼平均値をまとめたものが下記
ヘッドスピード | 46.5m/s |
ボールスピード | 68.3m/s |
打ち出し角 | 15.9° |
打ち出し方向 | -0.6° |
バックスピン | 2455.6rpm |
サイドスピン | 198.8rpm |
センターからのブレ | 6.8ヤード |
キャリー | 255.5ヤード |
総距離 | 274.1ヤード |

ディアマナPD 評価レビュー

手元調子系にしては打球が上がってキャリーを稼げる
計測データを見て貰えればわかるとおりですがバックスピン量は2000中盤というちょうど良いところに収まってくれています。思っていたほどは減りませんでした
結果や飛び方を見ても比較的スピンは入るほうです。打ち出し角も15°〜16°程度なので高さも出やすく飛距離性能も優秀です
今回使ったM2は割と低スピンになりやすいヘッドではあるし、同じヘッドで打っているアッタスダースやディアマナDFよりもバックスピンが多いデータです。スピンも極端に減ることもないのでドロップするような打球は出づらく、安定してキャリーが出せます
手元調子系にしてはスピン量も減りすぎる事もなく、高さを安定して出せるのは魅力のひとつだと言えるでしょう
打球を上げたくないのであれば前作のディアマナDFの方がおすすめです。スピンを減らしたり弾道を低く抑えやすいです
左を気にせずにフェードが打てる安心感
弾道は一貫してフェード系でした。今回は左方向へのミスが全くと言っていいほど出ていません。球筋だけをみるとスライサーにはあまり適していないシャフトだと言えます
ディアマナDFと比べても球筋は大きく変わらずで基本的な要素は変わっていません。違いは弾道の高さがアップした点とバックスピン量の増加です
反対に打球をスイングで捕まえることができない方には基本的におすすめしません
確かに打点ブレに強くて安定する
先端剛性を高めて打点ブレに強くするというメーカーが謳っているとおりで安定度は極めて高いです。プレッシャーのかかる場面で打点がずれてもフェース向きが持ちこたえてくれるのは嬉しい部分です
安定度は5点満点としています。スイングでボールを捕まえることが可能な方であれば、方向性に関する部分を大きく補強することができると思います
スムーズな振り心地で大人しめの挙動
フィーリング面ではスムーズな振り心地が好印象です
前作のディアマナDFのときにもしなやかさに関しては素晴らしい出来だと感じましたが、良い点は変わらず素晴らしいフィーリングとなっていました。トップからの切り返しでグッとしなりを感じますが中間部から先端の動きは凄くマイルドです
正直走り感は乏しいものの、インパクトに向けてのタイミングの取りやすいシャフトです。現在人気シャフトとなっているVENTUSやTNESEIほどハードな印象はないので、より万人向けの手元調子だと個人的には思います
左方向へのミスを減らせるのに打球は上がりやすい高性能シャフト
とても安定性するうえにスムーズな振り心地は前作からそのまま継承されていました。完成度はかなり高いんじゃないかなと思っております
前作のディアマナDFよりは弾道が上がりやすくはなっているのに左方向へのミスは出にくくなっているから不思議です。こういったタイプだと打球も低くなりがちですし、パワー不足だとドロップや高さが出ない事によってキャリー不足になりそうなところを丁度良いバランスで両立できています
メーカーの説明どおり先端の剛性感も損なわれていないのでミスヒット時の当たり負け感も抑えられています。さすが素材から設計まで一貫して行える三菱だなと思える素晴らしいクオリティです
おすすめ度:
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