今回はデラマックス08Dシャフトの試打評価です。
通称虹デラという、株式会社オリムピックから発売されているカスタムカーボンシャフトの2023年モデル(2023年3月13日発売)。
デラマックスはシリーズを通して非常によく飛ぶと評判のカスタムシャフトシリーズですが、今作08Dは人気の赤デラ、青デラの中間に位置するタイプとのこと。
先に実際に打ってみた結論を言っておきますと、しなり戻りが割と速く、弾き感もあるのに安定性が非常に高かったです。
カウンターバランスなので手元に重さを感じやすいので軌道も安定しやすく、しかも適度なしなり感もあってバランスが絶妙。
ミート率アップにも期待できるうえに適正スピンに収まるため、総合的にも扱いやすさが素晴らしいシャフトでした。
それでは弾道計測器GCクワッドの詳しいデータを見ながら、デラマックス08D(虹デラ)についてレビューしていきます。
デラマックス08D(虹デラ)の概要とデザイン
捕まり重視の020D(赤デラ)、捕まりを抑えた07D(青デラ)の中間に位置する中調子シャフトが08Dシリーズ。
今回は、ケブラー®クロスを最適な位置にレイアウトすることでによってカウンターバランスに仕上げているという仕様です。
カウンターバランスの利点は、手元側に重さを感じることができるため、スイング軌道が安定しやすくなり、ミート率アップやスイングの再現性を高めやすいなどがあります。
モデル名 | フレックス | 重量(g) | トルク | キックポイント |
08D-4 | R2 | 45 | 6.9 | 中調子 |
R | 45 | 6.9 | ||
SR | 46 | 6.9 | ||
08D-5 | R2 | 51 | 6.9 | |
R | 51 | 4.6 | ||
SR | 52 | 4.6 | ||
S | 52 | 4.6 | ||
X | 53 | 4.4 | ||
XX | 53 | 4.4 | ||
08D-6 | S | 63 | 2.9 | |
X | 63 | 2.9 | ||
XX | 64 | 2.9 | ||
TX | 64 | 2.9 |
40g台からラインナップがあります。対して70g台は用意されておらず、一番重たくても64gという設定です。
全体的に重量は比較的軽めですね。
TXは、従来のX→XXを基準とすると4X相当。
コスメは手元側がブルー系。
先端に行くにつれてシルバーになっています。
写真だとわかりづらいのですが、ブルーからシルバーに変わっていく途中で、グラーデーションがかかっています。メーカー公式によるとIPレインボーだそう。
転写を裏面に持ってきた場合だとこのように見えます。
デラマックス08D(虹デラ)振動数と中間剛性
6sの振動数は262cpm(テーラーメイド ステルス 45インチで組んだ場合の参考値)
60g台のSとしては平均的な数値です。
センターフレックス計にて中間剛性も計測。4.77kgでした。
ここも平均的というか、静的な計測だと硬さは普通ぐらいという印象です。
さらにもう少し先端側も計測。4.77kgで変わらずでした。
先端寄りに頼りなさが無く、弾くけど安定感があったのはこの部分の剛性がやや高めなのが要因かなとも思います。
デラマックス08D(虹デラ)の試打計測データとレビュー
それでは実際に試打を行ったので、GC Quadのデータを見ていきましょう。
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9°
- シャフト:デラマックス 08D 6
- フレックス:S
- 長さ:45インチ
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ヘッドスピード(m/s) | 46.1 |
ボールスピード(m/s) | 66.5 |
打ち出し角度(°) | 16.8 |
打ち出し方向(°) | 1.6(右) |
バックスピン(rpm) | 2082 |
サイドスピン(rpm) | -162(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 40.9 |
降下角度(°) | 42.9 |
センターからのブレ(yd) | 5(右) |
キャリー(yd) | 263.2 |
総距離(yd) | 278.8 |
スマッシュファクター | 1.44 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
平均キャリーは263.2ヤード、ランを含めた総距離が278.8ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
スマッシュファクターも安定しているため、効率よく飛距離を出せるシャフトであることがわかります。
スピン量は平均で2082回転の適正スピンに収まりました。
極端に低スピン化するわけでも、多くなって吹き上がってしまうことなく、とにかく安定した飛び様が印象的です。
ボールスピードはヘッドに依存する部分がありますが、安定して平均以上を出してくれました。普通に良い!
打ち出し角は16.8°。
当サイトのデータでいくとちょうど真ん中ぐらいの高さでした。
最高到達点は40.9°とこちらも平均ぐらい。
次は弾道。
弾道はニュートラルというか、ドローもフェードも両方いける万能タイプです。
捕まり方は穏やかで、基本的にストレートイメージ。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
集まり方はセンターで、球筋に大きな癖もなく安定性も高いです。
デラマックス08D(虹デラ)のレーダーチャート
前評判どおり飛距離性能の高いシャフト。
スイング軌道も安定しやすく、ミート率アップにも期待できるので高い確率で平均飛距離を伸ばすことができます。
しなり戻りはかなり速い部類ですが、先端側に頼りなさ等は全く感じられず、ミスヒット時の安定性も極めて高いのが強みです。
今作はとにかく気持ちよく振り抜けるのに弾道は落ち着いているという点に関心させられました。
高さとスピンに関しては、中弾道でスピン量も2000回転前後を推移しているのでこのような感じ。
デラマックス08D(虹デラ)のまとめ
弾き感のあるシャフトの中では類を見ないほど癖がなく扱いやすいシャフトです。
弾道も落ち着かせやすいので、ミート率を高めて曲がり幅も抑えたいという方にも最適。
ヘッドもスイングも特に選ばないだろうと思いますので、万人におすすめしやすいシャフトです。
強いて弱点を上げるとすれば、めちゃくちゃ特徴がはっきり出ているわけではない所と、70g台が今の所はないので重たいシャフトが欲しい場合には選べないという点ぐらいしょう。
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