コブラ「LTDxアイアン」を購入したので試打計測を行いました。(GCクアッドを使用)
革新的な内部構造を採用した世界で最も進んだアイアンと言ってもいいのが今作です。多層構造のパワーウェイトシステムを採用し、最大級の反発性能を誇ります。
さらに超ストロングロフト設定を組み合わせることで、異次元の飛距離を獲得できるというのが特徴。
前作RADSPEEDアイアンをメイン使用している身としては楽しみで仕方なかったアイアンです。
それでは詳しいデータを見ながらコブラ LTDxアイアンについてレビューしていきます
- ヘッド:コブラLTDx
- ロフト角:26.5°(7番)
- シャフト:NS PRO950 GH neo
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
弾道計測器はPGAツアープロも多数使用する「GCQuad」です
コブラLTDxアイアン試打計測データ
ヘッドスピード(m/s) | 38.9 |
ボールスピード(m/s) | 55.7 |
打ち出し角度(°) | 16.9 |
打ち出し方向(°) | 0.3(右) |
バックスピン(rpm) | 5137 |
サイドスピン(rpm) | -615(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 33.4 |
降下角度(°) | 46.7 |
センターからのブレ(yd) | -10(左) |
キャリー(yd) | 181.1 |
総距離(yd) | 194.2 |
以上が計測データです
キャリー181.1ヤード、トータル194.2ヤード
圧倒的なまでの飛びです。記事執筆時点の2022年5月時点において、GCクワッドを使ったデータ計測では最も飛距離の出るアイアンとなりました。
これまではプロギア03アイアンがキャリー178.2ヤードが最高でしたが、平均で3ヤード弱も上回りました。
とにかくボールスピード(55.7m/s)も55m/sを超えているあたりもすごいところ。
そこでバックスピンはどうなっているかというと、意外にも5000回転前後。ロフトが26.5°だと考えれば十分すぎる数値です。
次は弾道を見ていきましょう。
サイドスピン量の平均は600回転となっていて、まあまあ強めのドローが出ていました。
弾道を重ねてみたものがこちらです
打球傾向にも一貫性がありセンターラインから左側約10ヤード地点が集約地点。
高さにわずかなブレが出ているものの、180ヤードキャリーしているからこれぐらいの誤差であれば問題ないですし、むしろ良いでしょう。
コブラLTDxアイアンはストロングロフトだけど捕まり抜群に良い
凄まじいまでの飛距離性能ですが、要因のひとつは捕まりの良さにもあります。
サイドスピン量は平均で600回転を推移しており、かなり強めのドローが出ています。
大型ヘッドによるヘッドターンのしづらさや、ロフトがかなり立っていることによって捕まりにくくなっているのではないか、と懸念していましたが、それは杞憂に終わりました。
超ストロングロフトながら捕まりがよく、ボールスピード向上への貢献度も高いです。
スライスで飛距離ロスしている人にこそおすすめ。
コブラLTDxアイアンの7番はロングアイアンみたいな弾道
当然この手のアイアンは低重心化を謳い文句としています。
“ボールが楽に上がってくれます”というレビューも見るけれど、ぼくの意見としては特別に上がりやすいとは思っていません。
打ち出し角を見ていくと16.9°。そして最高到達点は33.4ヤードです。
ぼくがGCクワッドで収集している計測データの平均値からは打ち出しが4°低く、高さは2ヤードほど低くなりました。
つまり、これはロングアイアンの弾道に近いです。まあ7番のロフトが26.5°なのでそれもそうです。
そして、止めやすさの指標となる降下角度は46.7°。平均値は49°なので、こちらもやや緩やかな角度です。
ただし、打ち出しの低さや、降下角度が緩やかなのも平均的な7番アイアンでの話。
仮にこれが5番アイアンだと考えれば申し分ないデータです。
ハーフキャビティなどの同一ロフトの5番と比較すれば明らかにミスに強く、かつ捕まりも良いので簡単です。
過剰に上がりやすいとは思わない方がいいですが、7番の弾道はロングアイアン(5番など)ぐらいのイメージをしてもらうほうが良いかなとは思います。
コブラLTDxアイアンのヘッドを見ていく
ポケットキャビティアイアンなのですが、バックフェースには3Dプリントで作成されたフレームが搭載されています。これは余剰重量の創出と、ヘッド強度を保つためだと思います。
見た目はメカメカしくてかっこいいと思っているのですが、けっこう好みがわかれる部分かもしれません。
前作RADSPEEDアイアンも同様の3Dプリント技術が搭載されていたのですが、デザインは洗練されていると思います。やはり好みは分かれると思いますが・・・ガンダムなんかが好きなら刺さるはず。
トウ側にはウェイトが装着されています。重心位置をセンターに持ってくるための調整でしょう。最近のアイアンではおなじみのやつです。
前作と比べと少しソール寄りになっています。
このアイアンの最も革新的な部分はパワーコアテクノロジーというヘッド内部のウェイトシステムです。
ヘッドソール部の中にはスチール製のコアバーが入っているのですが、中で浮いた状態になっています。その浮いた部分にはポリマーが充填され、隙間を埋めています。
これによって反発性能を最大化することができたそう。
ヘッド形状がこちら。ややグースネック気味のカタチ。
前作ではトップブレードにカーボンが埋められていましたけれど、今作では撤廃されています。
そんなに上がりやすいわけでもないので、あったほうが良かったんじゃないかと思っていますけど。どうなんでしょうか。
ボールに対して構えたのがこちら。構えるとグースはあまり気になりません。
ソール幅は幅広です。
横からみるとこんな感じです。ラウンドしているので抜けはまあまあ良いです。
CNCミルド加工されたフェースです。仕上げはとてもキレイ。
内部にポリマーが入っていることもあって打感も結構いいです。
弾くけれど打音が大きく、そして高音でもないので好印象。
コブラLTDxアイアンの総合評価
飛距離にステータスを全振りしたような性能です。枠からはみ出すほどの評価となりました。
飛びを求めるならまず間違いなく候補にいれてもらいたいと思います。
高さが特別でやすいわけではありませんが、ストロングロフトでも捕まりが良いのでやさしいアイアンであることは間違いありません。
バックスピンはロフトなりという結果で平均的です。
今作は中途半端な性能にならず、思い切って飛びに特化させた点を評価します。飛ばしたいなら最高の選択肢となるアイアンです。
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