今回はコブラ2023年モデルのアイアン、「KING TOURアイアン(2023年モデル)」の試打評価です。
今作はツアーキャビティタイプのアイアンでして、5段階に分けて鍛造して作られたヘッドというのが注目ポイントです。(従来は4段階)
ちなみにリッキーファウラーが現時点で使っているアイアンでもあります。
見た目もめちゃくちゃカッコいいので、ビジュアルとフィーリングにこだわるゴルファーの方はかなり高い確率で満足できるアイアンなのは間違いないでしょう。
それでは弾道計測器GCクワッドの詳しいデータを見ながら、コブラKING TOURアイアン(2023)についてレビューしていきます。
コブラKING TOURアイアン(2023)のデザインと概要
従来のアイアンは4ステップ鍛造といって4段階の鍛造工程を踏むわけですが、今作は1ステップ追加しているのが特徴。
これにより均一な粒子構造と正確なヘッド形状を実現することができます。
打感はよりソフトになり製品精度も大幅に向上するのがメリットです。
番手 | ロフト角(°) | ライ角(°) | FP値(mm) |
4 | 22.0 | 60.5 | 3.4 |
5 | 25.0 | 61.0 | 3.1 |
6 | 28.0 | 61.5 | 2.9 |
7 | 32.0 | 62.0 | 2.5 |
8 | 36.0 | 62.5 | 2.3 |
9 | 40.0 | 63.0 | 2.1 |
PW | 44.0 | 63.5 | 1.9 |
GW | 48.0 | 63.5 | 1.9 |
5番が25°、7番で32°、ノーマルよりはわずかにロフトが立っているスペック。
KING TOURアイアンはただのハーフキャビティではありません。
ツアーキャビティアイアンとしての形状やビジュアルを確保したまま寛容さ追求した結果、バックフェース部分をCNCミルド加工(削り出し)を施したアンダーカットキャビティを採用。
重心を低くすることで打ち出しを最適化、そしてオフセンターでの安定感の向上も図っています。
さらに、削り出しによって生まれて背面部には、TPU素材を埋めこんで振動を抑え、ソフトな打球感になるよう調整されています。
ネック長はセミアスリートモデルとしては標準的な長さ。
ツアーキャビティタイプにしてはわずかに幅の広いソール形状です。
横からみるとこんな漢字。
ヘッド形状がこちら。
トップブレードは薄く、そしてオフセットは少なめ。ストレートなネック形状です。
アドレス時の見え方がこちら。サイズ感はコンパクト。
ブレード長が短く、操作性がとても良いです。
実際に打ってみた打感は非常にソフトです。
軟鉄鍛造ヘッドにTPU素材を埋め込むのはヨネックスのアイアンによく見られる構造ですが、今作のフィーリングは最高に良い!
ヨネックスのアイアンも感触は非常に良いですが、コブラも引けをとらない完成度でした。
コブラKING TOURアイアン(2023)の試打計測データとレビュー
それでは実際に試打を行ったので、GC Quadのデータを見ていきましょう。
- ヘッド:コブラ KING TOUR アイアン(2023)
- ロフト角:32°
- ライ角:62°
- シャフト:NS PRO p50 GH Neo
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ヘッドスピード(m/s) | 37.7 |
ボールスピード(m/s) | 50.4 |
打ち出し角度(°) | 21.8 |
打ち出し方向(°) | 2 |
バックスピン(rpm) | 6039 |
サイドスピン(rpm) | -276(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 34.7 |
降下角度(°) | 49.7 |
センターからのブレ(yd) | 2(右) |
キャリー(yd) | 155.4 |
総距離(yd) | 166.7 |
以上が計測データです。
まずは飛距離性能を見ていきましょう。
平均キャリーは155.4ヤード、ランを含めた総距離が166.7ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
同じロフト32°のアイアンと比べて飛ぶということはありません。
ボールスピードもスペックに対して平均的なデータでした。
バックスピン量はというと、ここは平均値よりも400〜500回転ぐらい少なめ。
打ち出し角は平均よりもほんの少し高めです。
バックフェース部を削りとってアンダーカットになっているので、その効果が出ていると感じられました。
同時にバックスピン量がわずかに少ない値だったのは、アンダーカットの影響が出ていると思われます。
飛び様はPGAツアーでもトレンドになっている高打ち出しでスピンを抑えた弾道です。
スピンは少ないとはいえ、7番アイアンで6000回転以上をキープ出来ているので問題なし。
むしろ弾道が強くなるほうがメリットと言えます。
次に球筋を見ていきますが、ニュートラルな弾道傾向です。
特別な捕まりやすさもなければ、捕まりづらさもありません。普通に打った場合ではストレートイメージで打っていくことが可能。
そのうえでドローやフェードの打ち分けもしやすい操作性は抜群です。
バラつきはそれほど出ませんでした。
ツアーキャビティとしては安定感も上々で、それほど難しいアイアンではありません。
中級者以上の腕前があれば問題なく使える難易度です。
コブラKING TOURアイアン(2023)のレーダーチャート
飛距離性能はロフトなりだったので特別な期待はしない方が良いのかなと思いますが、フィーリングに関してはかなり良い出来でした。
特にヘッドサイズの割に低重心化を施す工夫をしているにも関わらず、打感の良さは秀逸です。
単に柔らかいだけでなく芯を感じられる手応えもあり絶妙な調整。
抜けの良さや操作性も申し分ありません。
コブラKING TOURアイアン(2023)の試打評価まとめ
デザイン面など見た目の良さもさることながら、顔の良さ・打感・操作性などツアープロが使用するのも納得のクオリティのアイアンでした。
驚くような飛距離性能などはないですが、トレンドの高打ち出しでややスピンを抑えた強めの弾道を作りやすいなど、随所に従来のツアーキャビティとの違いも感じ取れました。
おすすめ度:
コブラKING TOURアイアン(2023)をなるべく安く買うならUSモデルを選択するのもおすすめ
円安の影響はあるものの、日本モデルよりもUSモデルの方が金額的にはかなり安くなっているパターンもあります。
一昔前とは異なり、現在のUSモデルと国内モデルに性能やスペックに違いはありません。(異なるのは標準装着シャフトだけ)かなり割安で入手が可能なので、US版を検討してみるのもおすすめです。
そこで、USモデルを購入する場合におすすめしているのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん。
ぼくも普段USモデルを購入する際には必ず利用しているショップで、コブラLTDxやテーラーメイド ステルス、キャロウェイ ローグST トリプルダイヤモンドLSなど、多数購入しています。
他にもUS品を扱っているショップはありますが、メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品取扱いショップなので模倣品などを掴まされるリスクがなく、安心感が違います。
参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
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