今回取り上げるのはコブラ『DS-ADAPT X ドライバー』。こちらの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

コブラの2025年モデルは4機種ありますが、今回取り上げるのは真ん中に位置するコアモデルにあたります。
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結論から言っておくと「安定性と低スピン性能」をバランスよく兼ね備えています。やはり飛距離は欲しいからバックスピンは減らしたい、しかし方向性も捨てられないという多くの方に使ってもらい良ドライバーでした。
コブラ DS-ADAPT X ドライバーの概要とデザイン

DS-ADAPTというモデル名からもわかるように、前作ダークスピードの改良版。
Xはコアモデルという事ですが、タイプ的には460ccサイズの低スピン系のドライバーです。
前作はダークスピードはオールブラックでしたが、2025年モデルではメタリックネイビーの差し色が使われています。


ソールには取り外し可能な2つのウェイトがあり、標準状態では前方が3g、後方が10gとなっています。それそれ入れ替える事でスピン量の調整が可能
さらに別売りウェイトを購入すればヘッド重量の調整などもできます。

AIが設計したHOTフェースは前作から継承されています。兄弟モデルのLSよりは打感はちょっと硬く感じましたね。特に柔らかさなどはなくて結構しっかり感の強いフィーリングです。

上記画像はLSのものですが、Xも同じように内部の荷重体がロフト毎に変化が付けられているのが特徴です。
9°は前方に、10.5°は後方に荷重体が配置されていて、重心が異なります。とにかく低スピン化させたいなら9°を選ぶのがおすすめ。

クラウンはカーボン、見た目にも大きな変更はありません。


460ccでヘッドサイズは大き目。後方に伸びたカタチです。
気になるのはフェースのバルジがあまり無い点ですね。湾曲がほとんど無いように見えるのでかなり直角なイメージのフェースです。
個人的には多少はバルジが付いている方が好みだったりするので、同様の方は最初違和感を感じるかもしれません。
ですが慣れてくるとターゲットに対して真っすぐ構えやすいですし、ヘッドサイズもデカいので安心感は抜群。座りも良いです。

ややお尻側が上がった形状。LSよりは下に下がっていました。


DS-ADAPTシリーズの一番の目玉はこれです。
ロフトとライ角を独立して最大2°まで調整できるようになった新ホーゼル。


33通りの弾道調整ができるのですが、あまりにも複雑なんで公式ページのフィッティング画面を見ながらやるのがおすすめ。こんな弾道が良いんだよなーというのを選べば、ポジションを教えてくれます。
あと一番やばいのは、ロフトとライをいじってもフェースアングルが変わらない所です。いくらロフトを立てたり寝かしたりしてもフェース向きはスタンダードから変わらないという衝撃的なシステムです。
逆に大きくフェースアングル調整をしたい人にとってはデメリットにもなるので頭に入れておいてください。
コブラ DS-ADAPT LS ドライバー試打計測データ




DS-ADAPT X ドライバーの試打計測の平均データが下記
2024年よりドライバーはヘッドスピード45m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | DS-ADAPT X | DS-ADAPT LS |
---|---|---|
H/S (m/s) | 44.4 | 45.7 |
B/S (m/s) | 64.2 | 66.1 |
打ち出し角(度) | 15.0 | 14.9 |
打ち出し方向(度) | -0.1 | 0.8 |
バックスピン | 2082 | 2233 |
スピン軸 | -3.1(左) | -3.1(左) |
最高到達点 | 29.8 | 32.7 |
降下角度(度) | 35.8 | 37.8 |
曲がり | -4.5(左) | -5.1(左) |
キャリー(yd) | 240.7 | 250.1 |
総距離(yd) | 276.9 | 282.3 |
スマッシュファクター | 1.45 | 1.45 |
当サイトでは平均トータル距離が260を超えれば飛ぶモデル、270ヤード以上でれば文句なしに飛ぶという基準を設けています。
キャリーは思っていたよりも伸びませんでしたが、かなりの低スピン弾道だった事もあってトータル飛距離は270ヤード中盤までいきました。
実際にコース上でも試しましたが、めちゃくちゃ強力な強弾道が出ていました。飛距離性能は高いです。
とはいえLSの方が初速が出てキャリーが伸びているので、飛距離だけで言えばLSの方が出しやすいですね。

平均データではLSよりも低スピン化していましたが、Xの方が重心よりも上に当たりやすい印象です。
その結果ボールスピードがLSよりも落ちているという具合。スピンも少ないので最高到達点も低くなりました。
XとLSで上がりやすさに大きな違いは見られません。基本製のは中弾道ぐらいのイメージで良いと思います。


つかまりは弱いですね。筆者は基本的にドローが持ち球なので、それを考慮するとストレートイメージで打てるドライバーです。
ただしこれはカチャカチャが標準状態での話。ライ角などをいじれば捕まり具合は調整可能なので良いバランスで仕上げてきたと思います。
あと打点がトウやヒールに外れても打ち出し方向は安定していたし、曲がりも非常に小さく安定していました。
LSよりもミスへの強さはあると感じたので、打点が安定しない方であれば今回のXの方がスコアには直結しそうです。

ばらつきを見てみると概ねセンターに集中しています。方向性は期待以上ですね。
最近のコブラはPINGに引けをとらないほど曲がりにくくなってきました。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- ストレート系弾道で方向性が非常に良い
- ミスしてもボールが捻れにくくて曲がりづらい
- 低スピンで飛ばせるコブラらしさは健在
- 調整機能が革命的
微妙なところ
- 打感がちょっと硬め
安定感抜群なのに低スピンで飛ばせるのは最高

打球の落ち着き方が素晴らしいです。特に優れていると感じるのは打点ミスなどが起こっても大きく左右に散らないところだと思いました。
安定性においてはPINGと良い勝負ができるドライバーです。それでいてバックスピン量の少なさや弾道の強さはコブラらしさが損なわれていないので飛距離にも期待できます。
あと調整機能の自由度の高さは言う事なしで完璧です。ロフトとライ角を独立して変更できるのは脅威的で、完全に他にはないストロングポイントです。
調べてもらったらわかりますが、ライ角をここまで自由に調整できるモデルはありません。
これについては他メーカーはやられたと思っているはずですが、コブラのドライバーを選ぶ最大の理由にもなりそうです。
総合評価
飛んで曲がらないの筆頭です。低スピンすぎるぐらいなのは相変わらずコブラらしくて、尖った性能をしています。
ミスにも強くてこれは強いです。でもたぶんコブラなのでそんなに売れないと思うと悲しい。個人的にはもっと売れて良いと思っています。
あとLSがあるせいで、Xは上がりやすいと思っていたのですが、全くそんな事はなかったです。
高さとかキャリーが欲しいなら10.5°を選んだ方が深重心で適度なスピンが得られそう。
ですが、ロフトに関しては完全無欠の調整機能で±2°まで変更できますから、バランス的には10.5°の方が良いかもしれません
飛距離をより優先するならDS-ADAPT LS、低スピン化させたいけどミスにも強いヘッドが良い方はXを選ぶのがおすすめです。
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