今回はキャロウェイ「ローグST MAX LSドライバー」の試打計測を行いました(GCクアッドを使用)
カーボンフェースという話題のテクノロジーを採用したテーラーメイド ステルスシリーズとは対象的に、キャロウェイ ローグSTは既存のテクノロジーをブラッシュアップした形です
特に目新しい技術が使われているわけではありませんが、ローグSTではヘッド最後部にウェイトカートリッジを搭載し、オフセンターヒット時の初速低下や安定性向上を狙っているのが大きな特徴といえるでしょう
LSはローグサブゼロなどの後継にあたる低スピン系タイプのドライバー。ミケルソンなども使っているのですが、投影面積も小さめでいかにも叩ける雰囲気を醸し出しています
それでは詳しいデータを見ながらキャロウェイ ローグST MAX LSドライバーについてレビューしていきます
- ヘッド:キャロウェイ ローグST MAX LS
- ロフト角:9.0°
- シャフト:VENTUS for Callaway 5
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
キャロウェイ ローグST MAX LSドライバー試打計測データ
ヘッドスピード(m/s) | 46.3 |
ボールスピード(m/s) | 68 |
打ち出し角度(°) | 14.1 |
打ち出し方向(°) | -1.9(左) |
バックスピン(rpm) | 2066 |
サイドスピン(rpm) | 31(右) |
ピーク時の高さ(yd) | 34.8 |
降下角度(°) | 40.2 |
センターからのブレ(yd) | -7 |
キャリー(yd) | 267.7 |
総距離(yd) | 281.2 |
スマッシュファクター | 1.47 |
以上が計測データです
キャリー267.7ヤード、トータル281.2ヤード
ボールスピードは68m/s出ているため、ぼくとしてはかなり高初速な結果。なのですが、平均270ヤード超えのキャリーは叶いませんでした
要因は弾道の低さにあります。打ち出しが低く、最高到達点も35ヤード以下となっています。当サイトの平均値として出している高さが現在40ヤードなのでやはり低いです
ボールスピードは平均以上ですし、スピン量も悪くないので、高さを調整すれば最高の結果にも期待できそう。飛ぶのは飛ぶのでセッティング次第です。やや癖があるのでスペックは選びは慎重にならざるおえません
基本はストレートからフェード寄りの弾道です。今回高さは出ませんでしたが明らかな超強弾道ボールが打てます
パワーがあればあるほど威力を発揮するでしょう
それぞれの打球はこのような飛び方でした。1球だけフックしています。それ意外はストレートからフェード。左へのミスは減らせるタイプなのは見ための印象どおり
そしてスライス系でもバックスピン量は全く増えない点は、フェードヒッター向けのドライバーだと感じるところ
反対にドローヒッターはスピン量が減りすぎることによるドロップの可能性も考えなくてはいけないかもしれません。それほど低スピンです
高さは出ていませんが揃っています
1球ドローが出たことで広がっていますが、それでも左右のバラつきは最小限に抑えられています。でもローグST MAXとかDの方がさらに安定する
キャロウェイ ローグST MAX LSドライバーはいくら叩いても吹き上がらない
ご覧のようにフェード系でも全く吹き上がりません。ローグST MAX LSはパワーヒッターこそ真価を発揮する叩けるドライバーです。ヘッドスピード50m/s前後とかそれ以上出るならめちゃくちゃ叩けて飛びます
ちなみに今回のデータは純正シャフトでの結果。つまりヘッドスピードが不足するとドロップしてキャリー不足との戦いになってしまうので非力な人には当然おすすめしません
45m/s以上のヘッドスピードが常時出て、スピン過多になっている方が対象でしょう。ローグSTシリーズは優しい印象がありますが、MAXとLSでは全く性質が違いますので、ヘッド形状の好みだけで選んでしまうのはちょっと危険です
キャロウェイ ローグST MAX LSドライバーのカスタムセッティングについて
低スピンすぎるし打ち出しが低すぎるのがローグST MAX LSの特徴。これを補完する意味だと、純正カスタムの中ではスピーダーNXが良いでしょう。適度に捕まってくれて高さもある程度確保できそう
純正カスタムの中にあるツアーAD UBは先端剛性が高すぎてスピンが減りすぎると思うのでUBを相当気に入っている人意外は避けるのが無難
アッタスキングは打ち出しも確保できると思うからおすすめ
あとはミケルソンのようにベンタスレッドを組みあわせるのも面白いセッティングだと思います
そしてロフト角は普段よりも多めのものも絶対に試しておくほうがいいでしょう。ぜひとも打ち出しとスピン量をチェックしてください
キャロウェイ ローグST MAX LSドライバーのヘッドについて
ローグSTはシリーズ通して既存のテクノロジーを磨き上げたというドライバー。テクノロジー部分で大きく取り上げる部分は特にないというのが正直なところです
ローグST MAXは後方に伸びたヘッド形状のため、かなり投影面積が大きかったですが、LSはわりと小さいです。やや三角形気味ですが、特別な違和感はありません
フェースにバルジがあまりないので少しかぶって見える感じがします
これもお馴染みフラッシュフェース。AIによる機械学習から生み出されたものです。おそらくデータがどんどん貯まっていくから、現状の素材では最高に近い完成度なんじゃないでしょうか。たぶん
ローグSTシリーズ共通で。LSも打感がめちゃくちゃ柔らかいです
特にローグST MAX LSはヘッド形状と打感や打音がマッチしているので気持ちが良いです
ローグSTの目玉はヘッド後方のウェイト。これによって慣性モーメントを上げてミスに強くするというものです。LSでも確かに寛容性向上に一役買っています。単純だけどすごい
クラウンはマットブラック仕上げ
横から見るとこんな感じ
キャロウェイ ローグST MAX LSドライバーの総合評価
ボールスピードも出るしバックスピン量も抑えられているので飛びには期待できます。ただし、弾道が低いので飛距離を大きく稼ぐにはパワーも必要になってきます
ローグST MAXやDほどの優しさはなくて、LSはツアープロを対象にして作っているクラブというのは打ってみて感じたところ
キャロウェイのサブゼロ系を気に入っている人であれば十中八九気に入ると思うし、いくら叩いても吹けないのはメリットになる人がいるので良いところです。つまりパワーがあれば推進力はえげつないのでめちゃくちゃ飛ばせることは間違いありません
ただ、ここ最近では特にハードに感じたドライバーで、決して万人向けではないと感じました。ロフト選びは多めがいいかもなのでスペック選びは慎重になってもいいでしょう
結論、ヘッドスピードに自信があってぶっ叩いても吹き上がらないドライバーを探しているならおすすめ
おすすめ度:
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参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
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