今回はキャロウェイ「ローグST MAXユーティリティ」の試打計測を行いました(GCクアッドを使用)
ローグSTシリーズのユーティリティの1本です。ローグSTのユーティリティは4種類もあって、正直言って多すぎ。ここまで増やすとどれを選べばええんや！となってしまうのだけど、今回もモデルはローグST PROユーティリティを頂点とした場合の上から2番目にあたります
メーカー的にはドローバイアス設計だと謳っているユーティリティなのですが、操作性は高めで弾道は中弾道みたいな位置づけです
サクッとどういったクラブなのかというと「ラクに飛ばせてしかも狙えるハイトウ型ヘッドのユーティリティ」ということだそう
それでは詳しいデータを見ながらキャロウェイ ローグST MAXユーティリティについてレビューしていきます
- ヘッド：キャロウェイ ローグST MAXユーティリティ
- 番手：4番
- ロフト角：20°
- シャフト：フジクラMC 70 for callaway
- フレックス：S
- ボール：タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器：GCQuad
キャロウェイ ローグST MAXユーティリティ試打計測データ
▼平均のデータが下記
| ヘッドスピード(m/s) | 40.4 |
| ボールスピード(m/s) | 58.4 |
| 打ち出し角度(°) | 16.1 |
| 打ち出し方向(°) | 1.7(右) |
| バックスピン(rpm) | 4836 |
| サイドスピン(rpm) | -65(左) |
| ピーク時の高さ(yd) | 35.6 |
| 降下角度(°) | 47.6 |
| センターからのブレ(yd) | 4 |
| キャリー(yd) | 193.3 |
| 総距離(yd) | 203.1 |
以上が計測データです
キャリー193.3ヤード、トータル203.1ヤード
最近はユーティリティの飛距離性能も向上していますから、そう考えると少々物足りない結果となりました。なぜ物足りないかというと、同ロフトであるゼクシオエックスハイブリッドであれば平均キャリーは204.6ヤード。ちょうど一番手ほど差がついているのが理由です
その変わりと言ってはなんですが、バックスピン量は非常に多く(平均4800回転)、グリーンで止められるユーティリティという側面はあります
とは言っても「ストロングロフト化をしている割に、飛ばないから優しく感じない」というのが率直な感想です。これなら22°ぐらいでラクに上がるようにしてくれた方がよかったのではないか、と感じているところです
サイドスピン量は少なめでストレートな弾道イメージ。飛ばないけれど方向性は極めて優秀
それぞれのショットを重ねたものがこちら。打ち出し方向も比較的安定しており、まとまっています
ターゲットラインよりも右側4ヤード地点に集中していますが、ほぼセンターと考えて良いでしょう
方向性は良いですが、高低ではバラつきがわずかにでています。結果的にキャリーは最大8ヤードの誤差がでました。上下の打点ブレにはそれほどの強さを感じません
キャロウェイ ローグST MAXユーティリティは捕まりが微妙
ローグST MAXユーティリティは捕まり弱めな印象があります。捕まったなーぐらいでストレート
メーカー公式サイトなどではドローバイアス設計と記載されていますが、捕まりすぎることがないストレート弾道です。スライサーがドローを期待して買うと失敗する可能性をはらんでいるので注意が必要
今回試打したのは、純正シャフトの中で最もハードなMC70というシャフトです
なので、VENTUS forキャロウェイのシャフトを装着すれば捕まりは良くなる可能性はあるものの、挙動的に捕まりが劇的に良くなるとは思えません
つまり、どちらかといえばフッカー向けのユーティリティ
あと、弾き感が乏しく、打音も控えめです。打っていて気持ちよさはあまりなかったので弾き感がある方が好みの方にはおすすめしにくいです
キャロウェイ ローグST MAXユーティリティのヘッドについて
ローグSTはソールのトウ側に約20gのタングステンを内蔵しているそう。安定化を図るためだと思うのですが、たしかに安定はしています
ただし結果的に捕まりも弱くなっているのでターゲットはどこになるのかが曖昧。もっとはっきりしたドローバイアスにしたらよかった。これよりもさらに捕まるとされるOSについては後日試打予定なのでそちらに期待しておきましょう
ジェイルブレイクテクノロジーを搭載しているのはお馴染み。さらにソールの後方にはコブラのクラブみたいな下駄のようなものがあります。マットの上からだと邪魔でしょうがないですが、芝の上だと良い感じになります。ダフリにはまあまあ強い
クラウンはマット仕上げ
ハイトウデザインです。キャロウェイ曰く捕まるイメージが湧くらしいけれど、打ってみると捕まらないから違和感しかない。どうしてくれようか
横からみるとこんな感じです
フェースはこのような感じです。繰り返しになりますが、ハイトウデザインです
キャロウェイ ローグST MAXユーティリティの総合評価
飛びは正直微妙です。ストロングロフト化している割には初速は出にくかったです
むしろスピン量が増えるデータで、ターゲットをピンポイントで狙っていけるユーティリティでした。これならロフトを立てずに上がりやすさ重視でも良かった気もします。立ってるのに飛ばないから難しいとすら感じてしまうのがデメリット
あと、メーカー的にはドローバイアスとのことでしたが、とてもきれいなストレートボールが出ていましたし、左に行かない感覚の方が強いです
スピン多めで左にいきにくいユーティリティを探しているならあり。同じキャロウェイならAPEX UWやEPICスーパーハイブリッドの方が優しく打てるし飛距離性能も高いのでおすすめです
スライサーの方には強くおすすめはしません
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