今回取り上げるのは「キャロウェイ ELYTE TITANIUM フェアウェイウッド」。こちらの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

結論から言うと、飛距離に特化した強弾道系のフェアウェイウッドです。
強烈な弾き感による優秀なボール初速、そして低スピンで前に突き進むような強弾道。それでいて方向性の良さも秀逸でした。チタンヘッドにAIスマートフェースを組み合わせたことで、キャロウェイらしい革新性が際立つモデルに仕上がっています。
構えやすさも申し分なく、打点ブレにもそこそこ寛容。チタン系フェアウェイウッドで飛距離を優先したいけど、直進性も譲れない!という方にとっては、非常に頼れる一本になると感じました。
それでは詳しくレビューしていきます。
キャロウェイ ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドの特徴とデザイン

ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドの最大の特徴は、その名のとおりチタンヘッドを採用した本格仕様という点です。
今作では一般的なステンレス製のフェアウェイウッドと比べて、より強く、軽く、反発性に優れるチタン素材を使用することで、ヘッド全体の軽量化と反発性能の向上を狙っています。

ヘッド上部には軽量カーボンクラウンを組み合わせることで、チタンボディの軽量化と合わせて多くの余剰重量を生み出します。
当然余った分はソールなど最適な位置に再配置する。今作では低重心化によって上がりやすさと飛距離性能を両立するという狙いでしょう。

フェースにはキャロウェイ最新の「Aiスマートフェース(Ai 10x)」を搭載。AIが設計した複雑なフェース構造が、オフセンターヒット時でもボールの方向性と初速を補正してくれるのが特徴です。


ソールには「タングステン・スピードウェーブ」と呼ばれる大きなウェイト構造が採用されていて、これも低重心と寛容性に貢献しています。

ソール形状は「ステップ・ソールデザイン」といって、地面との設置面積を減らす構造になっており、ラフや傾斜地からも抜けが良いのが嬉しいポイント。ELYTEフェアウェイウッドでは共通のテクノロジーです。


フェースアングルはまあまあストレート。クラウンは艶を抑えているため、アドレス時に余計な主張がなく、ターゲット方向に自然に集中できる印象です。
サイズ感はELYTE フェアウェイウッドよりも若干小ぶりですね。

全体的に、飛距離に特化しつつも構えやすさ等を犠牲にしていないため、ビジュアル的にも完成度の高いフェアウェイウッドだと感じました。
ELYTE TITANIUM フェアウェイウッド試打計測データ(トラックマン4)




ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドの試打計測の平均データが下記
2024年よりフェアウェイウッドはヘッドスピード42m/s~43m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 43.6 |
B/S (m/s) | 63.1 |
打ち出し角(度) | 14.6 |
打ち出し方向(度) | -0.5 |
バックスピン | 2441 |
スピン軸 | -4.9(ドロー傾向) |
最高到達点 | 29.6 |
降下角度(度) | 36.8° |
曲がり | -7.7(左) |
左右ブレ(yd) | -9.9 |
キャリー(yd) | 233.6 |
総距離(yd) | 266 |
スマッシュファクター | 1.45 |
飛距離は当サイトの基準をクリア
当サイトでは、ヘッドスピード43m/s前後でキャリー230yd以上を記録すれば、“フェアウェイウッドとして飛距離性能が高いモデル”としています。
ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドの平均キャリーは233.6yd。しっかりと基準をクリアしており、トータルも266ydと非常に優秀な数値です。
加えて、ボールスピード63.1m/s・スマッシュファクター1.45と、いずれも高水準。フェースの反発性能が非常に高く、インパクトのエネルギー効率が優れていることが分かりました。

最高到達点は29.6ヤードとやや低めで、バックスピンも2441rpmと抑えられており、弾道は低スピンの中弾道。
打ち出し角はそこそこ付くのですが、スピン量が少ない分、最高到達点はそこまで上がりきらなかった感じです。
高さで止めるというより、ランを含めてしっかり距離を稼ぐ設計かなという印象です。飛び様はまるでドライバーのような雰囲気でした。
球筋:捕まりは“ニュートラル”でストレート系の弾道


方向性に関しては、以下のような結果でした。
- スピン軸:-4.9°(ややドロー傾向)
- 打出し方向:-0.5°(ストレート寄り)
- 曲がり幅:-7.7yd(左)
- 左右ブレ平均:-9.9yd(左)
全体としてはドロー系の弾道が多くなり、右へのミスはほとんど出ていません。

ただし、極端に左へ巻き込むようなフック系の打球というのはほぼ出ておらず、打ち出しはストレート〜やや左、そこから軽くドローするような落ち着いた弾道が中心でしたね。
捕まりすぎない、ニュートラル寄りの設計と言えるでしょう。
この挙動だったら、左へのミスをケアしたい方は使いやすそう。逆にスライサーの方はシャフトやロフトの調整で補う必要がでてきそうです。
フィーリング(打感・打音・操作性)

打感・打音
チタンフェース特有の金属音があり、弾き感が非常に強くて爽快なインパクト音です。個人的にはフェアウェイウッドおりもドライバーに近い打感で、かなり好みでした。
構えやすさ・安心感
フェース向きがストレートで座りも良く、ターゲットに合わせやすい。ちょっと小ぶりなのでそこまで安心感はありませんが、大きすぎない方が良い人は好きかなーと思います。
操作性
球離れがかなり早い印象があるため、操作性はそこまで良い印象はありません。
直進性が高く、左右の打ち分けを積極的に狙うタイプのFWではないと感じました。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- チタンフェースの高反発で飛距離性能が非常に高い
- 弾き感と金属音が爽快で、打っていて気持ちいい
- スピン量が少なく風に強い弾道
- アドレスしやすく構えやすいヘッド形状
- ストレート〜軽ドローで安定性の高い球筋
微妙なところ
- 捕まりはやや控えめで、スライス傾向の方は注意が必要かも
- 打音の金属感は好みが分かれる可能性あり
- 操作性はそこまで高くなく、曲げたい人には不向きかもしれません
ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドの性能評価チャート
飛距離性能は十分で9点。低スピン・高初速で風に負けない力強い弾道が打てるため、飛ばせる3Wを求めている方には高確率でハマると思います。
一方で、スピン量はやや控えめなので、高さで止めたい場面やグリーン狙いには注意が必要ですね。
つかまりはニュートラル寄りで、左を怖がらずに振れる設計。操作性はあまり高くないものの、直進性を重視するプレーヤーにはむしろ扱いやすいモデルと言えます。
まとめ

ELYTE TITANIUM フェアウェイウッドは、期待通り「飛ばせる3W」を探している方にぴったりの一本です。
初速の速さ、低スピン弾道、風への強さという飛距離に直結する要素が揃っていますし、特にティーショットで多用したい方にはおすすめです。
飛距離最優先で、風に強い中弾道を武器にしたい方には文句なしにおすすめのフェアウェイウッドです!
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