今回取り上げるのは「ブリヂストン 242CB+アイアン」。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
飛びだけじゃない!安定性と打感が秀逸
見た目がスッキリしている軟鉄製のフォージドアイアン。ブリヂストンはマッスルキャビティ形状と呼んでいますデザインもシンプルで非常にカッコいいです。
7番で30°は最近だとスタンダードなロフト設定ですが、ツアータイプの中ではストロングです。
結論から言っておくと、このシンプルな外観ながら飛距離性能がそこそこ高くて、ボールに食いつくような打感も秀逸。意外とハイテクな構造でありつつもフィーリングを損なっていないですし、ちょい飛び系のフォージドの中では一歩先を行く完成度でした。
しかも1本から購入ができるので241CBと242CB+のコンボセッティングができるのも嬉しい。
外観はなんてことないアイアンで、代わり映えしないもんだなと思っていたのですが、複雑な構造を盛り込んだハイテクフォージドアイアンです。
フェース裏には空洞があって中央にリブがある構造です。これがかなり面白くてよく考えられていると思いました。
中央で打った場合はリブが受け止めてくれるのでソフトな打感、左右に打点がブレた場合は反発が少しプラスされることでミスをカバーしてくれるということです。
また#4と#5だけソールにタングステンウェイトが装着されている。
綺麗なサテン仕上げが美しいです。
ヘッド形状はブリヂストンらしい和顔です。トップラインもストレートで全体に角張った印象があります。わずかにグースネックな形状ですがストレートネック形状が好きな人でもギリギリ納得できる塩梅に感じました。
アドレスしてみるとフェース長が少し長いこともあって大きく見えます。フォージドアイアンとしては安心感もあってロングアイアンだけ242CBプラスを選ぶというのも手です。
ソール幅は狭いです。
イメージではラウンドをつけて抜けをよくしているようですが、そもそも狭いので抜けはいいです。
トラックマンの試打計測データ
2024年より7番アイアンでの計測ヘッドスピードは約37m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 37.4 |
B/S (m/s) | 51 |
打ち出し角(度) | 18.2 |
打ち出し方向(度) | 2.2(右) |
バックスピン | 6171 |
スピン軸 | -1.8(左) |
最高到達点 | 29.8 |
降下角度(度) | 47.3 |
曲がり幅(yd) | -2.5(左) |
左右ブレ(yd) | 3.5(右) |
キャリー(yd) | 158 |
総距離(yd) | 165 |
30°の7番アイアンで平均キャリーが158ヤード。悪くありません。十分飛んでくれますので、ツアータイプの中ではある程度の飛距離を期待してもいいです。
バックスピンが6000回転以上をコンスタントに計測できているので、ロフトに対しては申し分のないスピン量です。
打ち出しの高さは普通ですがスピンで上昇するタイプです。結果的に降下角度は45°以上を上回っているため、硬めのグリーンにも対応できます。
242CB+アイアンの弾道
捕まりはあまり強くありません。かなりストレートな球筋となりました。ライン出しもしやすいですし方向性がとにかく良いです。
筆者は持ち球がドローなので、それを考えればフェードバイアスと捉えてもいいかもしれません。
スライサーが簡単に捕まえられるようなタイプではなかったです。
打球がとにかく素直で捻れが少ないです。カーブの数値がここまで低いアイアンも珍しい。
着弾地点はやはりセンターから右10ヤードの中で収まっていました。左へはほとんどいきませんし、安定性が相当高いです。
242CB+アイアンのフィーリング
ヘッド内に空洞の箇所を設けているという面白い構造をしたフォージドアイアンなので、正直打つ前は打感がスカスカなんじゃないか?と想像していました。
結果的には良い意味で裏切ってくれて、非常に打感が良いです。中央で打った場合はリブが働いているおかげでソフトな打球感。食いつきも良くて文句のつけようがありません。
反対に左右に打点がぶれた場合はちょっと弾きがありました。ただしミスをカバーしてくれているとなれば納得のフィーリングです。ここで評価を落とす必要はないと考えています。
操作性も確保できるヘッドサイズに抑えめているあたりも絶妙で、操作性や打感などフィーリングはほぼ満点です。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- 飛距離がしっかりと出るフォージドアイアン
- ハイテク構造なのに打感がとにかく良い
- 左へのミスが出ずに方向性が良い
微妙なところ
- 特別な優しさはないので過度な期待は禁物
データチャート
ロフトを考慮した場合のスピン量、そして打感の良さは満点をあげたいです。また、抜けや操作性も非常に良いので上級者の方でも満足行く出来栄えだと思います。
ただ、凄い低重心でもなければ重心も深くはないので、上がりやすくもないし、打点ブレに対して物凄くカバー力があるわけではありませんでした。
あくまで打点が安定している人が使って、数mmの打点ブレをカバーしてくれるような内容ではないのが注意です。
まとめ
面白いテクノロジーを搭載したフォージドアイアンですが、見事にフィーリングとの両立を果たしています。素直に関心させられましたし、素晴らしい出来栄えです。
あくまでもツアータイプを使い慣れた人が「ちょっと優しくしたい、もうちょっと飛んで欲しい」でも打感は犠牲に出来ない、そういう思惑で選ぶ方には最高の選択肢になるでしょう。
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