どうもまさでございます。今回はAutoFlex(オートフレックス)の第2世代「JOY365」「DREAM7」の2本のシャフトを取り上げ、レビューしていきます。計測にはいつもどおり高性能弾道計測器GCQuadを使いました。
AutoFlexというブランドのシャフトは軽柔というカテゴリーのシャフトで、スイングタイプに合わせて「しなり幅」や「しなり戻りのタイミング」を最適化してくれるというモノ。かなり特殊です
2024年モデルは2種類ありますが、結論から言っておくと2つとも謎に安定するし、とにかく気持ちいいフリ心地で病みつきになります。しかも飛びも良い感じでございました。
そもそも、なんでこれでタイミングが合ってくるのかはマジで謎(笑)なんですけど、スイング中はワッグルしている時ほどしなりすぎる印象がなくて、ホントにしなり幅を調整してくれてる疑惑があります(笑)
さて、前置きはこれぐらいにしておいてAutoFlex2代目は2種類あるんですけど、実際にGCQuadでのデータ計測など行っているので、どんな感じのシャフトだったのか?ってのを見ていってもらえればなと思います
AutoFlex JOY365/DREAM7のデザインと概要
第2世代のAutoFlexは冒頭でも言ったように2種類のラインナップ。簡単に言えばJOY365が飛距離重視、DREAM7が叩けるタイプです
JOY365
まずJOY365というモデルがこちらで、飛距離性能重視で先が走る系となっています。カラーは5種類と豊富なので自分の好きな色が何かしらあるはず。
JOY365の特徴は、安定した「しなり感」がダウンスイング中間まで持続し、インパクト直前からリリースにかけての強烈なしなり戻りでヘッドが走ります。というシャフト
DREAM7
こちらがDREAM7。先端剛性が高いタイプで、オートフレックスは叩き系と呼んでるみたいです。
こちらは今回グリーンを選んでいますが、JOY365同様にカラーは豊富にあります。
どちらもベースはマット系でツヤがあんまりないデザインですね
DREAM7の特徴は、トップからインパクトまでは「しなり」を意識しなくても一気に振り抜ける。その上で先端がしっかりしているのでインパクト時のエネルギーロスも少ない。というものです
要するにオートフレックスの中では特に暴れにくくて安心して叩けるシャフトになっています。
スペック
2種類ともに、スペックはそれぞれ6種類ありますが、RやSという概念ではありません。
どちらも推奨ヘッドスピードというのが設定されていて、モデルが分類されています。スペックには振動数とかも書かれてますけど、従来のシャフトと比べると数字的には相当低い値です。
今回ぼくは45m/sぐらいで打つことを想定しているので、JOY365はSF505、DREAM7はSF405Xというモデルを選んでおります。
振動数と中間剛性
ここからは実際に、ヘッドシャフト、グリップを組んだ状態での振動数と、センターフレックス計を使って剛性をチェックしてみました。
装着ヘッドはキャロウェイ パラダイムAi SMOKE トリプルダイヤモンド 9.0°、45.5インチの長さで組んでいます
まずJOY365のSF505 の振動数が217cpm
センターフレックス計で測ってみると、3.25kg
DREAM7のSF405X の振動数が198cpm
センターフレックス計で測ってみると2.53kg
どちらも静的な計測ではめちゃくちゃ低い数値で、柔らかいことは明白なんですが、DREAM7の方が手元から中間にかけての剛性は低いです。
ただし先端だけオートフレックス中では剛性が高くなっているってことなんで、相対的にその他の部分の動きがより際立っているという印象です
ワッグルしたりするとDREAM7の方がぐにゃぐにゃしてるなと僕は感じました
DREAM7の試打計測データ
ヘッドはキャロウェイ パラダイムAI SMOKE トリプルダイヤモンド、9.5°、長さはどちらも45.5インチ。推奨バランスになるように組んでもらってます
計測にはいつものようにGCQuadを使い、ヘッドスピードは45m/sで統一していますが、多少前後することはあるので、そこは多めにみてください
DREAM7の試打計測の平均データが下記。装着ヘッドはパラダイム Ai SMOKE トリプルダイヤモンド。9.0°です
2024年よりドライバーはヘッドスピード45m/sでの計測に統一しています
DREAM7 | |
H/S (m/s) | 45.1 |
B/S (m/s) | 64 |
打ち出し角(°) | 19.4 |
左右打ち出し | 2.2 |
バックスピン(rpm) | 2163 |
サイドスピン(rpm) | -98 |
最高到達点(yd) | 44.9 |
落下角度(°) | 45 |
左右ブレ(yd) | 4(右) |
曲がり幅(yd) | -6 |
キャリー(yd) | 252.7 |
総距離(yd) | 274.4 |
1本目はDREAM7からです
現在の当サイトの飛距離基準はランを含めたトータル距離で260ヤード超えてればまずまず飛んでいる、270ヤードを超えれば、かなり飛んでますよ!としています。270ヤードをコンスタントに超えてくるのは、そんなに多くはないので、目安にしてもらえればなと思います
という事でデータを見ていくと
DREAM 7装着時では、トータル飛距離が274.4ヤードという平均での結果で、先ほど言ったように270ヤードを超えてきていますので、かなり飛んでると言って良いでしょう。飛距離に関しては期待どおり出てくれています。高さも結構出やすい感じですね。申し分ないです
バックスピン量は平均で2163回転で、なかなか少なめなデータでした。一番少ないものだと、1827回転、多い時だと2500回転ぐらいです。3000回転近くなることはまずなくて、打球は強い部類になります。
驚きなのはサイドスピンの少なさです。終始方向性は安定してたんですが、DREAM7の捕まりはあまり強くないのかなと思っています。どちらかと言えば右に行く傾向が強い印象はありました。
このシャフトは、先端剛性高めっていうメーカーの説明にはなってるんですけど、ワッグルしてみた感じそのような雰囲気をぼくは感じなかったです。
「ほんとに先端硬いのかこれ?」というぐらいに全体がグニョグニョしてるんですけど、打ったらなぜか捕まりが抑えられていて、けっこう捕まえにいくイメージでようやくストレートになっている印象です
曲がりは平均で左に6ヤードとなっていて曲がり幅は小さい。
JOY365の試打計測データ
JOY365の試打計測の平均データが下記。装着ヘッドはおなじくパラダイム Ai SMOKE トリプルダイヤモンド。9.0°です
JOY365 | |
H/S (m/s) | 45.1 |
B/S (m/s) | 64.8 |
打ち出し角(°) | 17.6 |
左右打ち出し | 2.2 |
バックスピン(rpm) | 2047 |
サイドスピン(rpm) | -249 |
最高到達点(yd) | 40.5 |
落下角度(°) | 42.5 |
左右ブレ(yd) | -3.6(左) |
曲がり幅(yd) | -14 |
キャリー(yd) | 257.5 |
総距離(yd) | 281 |
次に飛距離重視というJOY365のデータを見ていきましょう。
JOY365装着時はトータルで281.0ヤードということで、もう何も言う事ないんじゃないかな!というぐらいめちゃくちゃ飛びました。同一ヘッドにも関わらず平均キャリーもトータル距離も5ヤード近く伸びています。
さらに言えば、Ai SMOKEトリプルダイヤの純正シャフト装着時よりも7ヤードほど伸びたので、これにはビビりますね。ここ最近で平均で280ヤード超えをしてきたものはなかったので、かなり良い結果でした
個人的にはJOY365がハマったなーという感じではありましたけど、飛距離性能重視というのは伊達ではなさそうです
バックスピン量は2047回転でDREAM7よりも約100回転ほど平均で少なくなりました。打球の質はこちらの方がより強いという印象。
こちらのほうが先が走るって説明だったんで、もっとバックスピンが入ってくるのかな?と思っていましたが、これも謎に低スピンです(笑)
そこそこの高打ち出しにはなってるんですけど、吹き上がる気配がなくて大きく飛ばせるイメージはめちゃくちゃあります。というか飛距離を伸ばしやすいシャフトであることは間違いありません
捕まりはDREAM7よりはJOY365のほうがやはり強いです。ここもメーカーが言っているとおりの結果にはなったので、イメージどおりでした
JOY365の曲がり幅の平均が左に14ヤードで、DREAM7は6ヤードだったので、はっきりと捕まり方に違いがあります
ただし捕まりが強いとは言ってもそこまでガッツリ捕まるという感じはなくてこちらも扱いやすい程度の捕まり感といったところでした。ストレートドローぐらいのイメージをしてもらうといいかもしれません
JOY365はとにかく飛距離が出しやすい要素が揃っているっていうデータだったので、飛び重視で選びたいという方にとってはけっこう面白いシャフトだと思います
良かった点
良かったところ
- どちらも高弾道低スピンで飛ばせる要素が満載
- 軽くてよくしなるため、力みがなくなる
- しなり幅としなり戻りの最適化がマジっぽい
- 捕まりすぎず安定した球筋
微妙な点
微妙なところ
- 導入初期のラウンドに不安があるぐらいに柔らかく感じる
グニャグニャなのに安定するし飛ぶから脳がバグる
まず二つともフリ心地はめちゃくちゃ気持ちいいです。テークバックからフィニッシュまでスパーンと打ち抜けて爽快感が凄いあるシャフトです
ワッグルした時はめちゃくちゃグニョグニョなんですけど、スイング中はワッグルしてた時ほどのしなってる感じがないんで不思議です。これがしなり幅の調整なのか?と思いながらずっとよくわからない感覚で打ってます。
それでインパクトではしなり戻りの大きなずれがあまりなくて、タイミングが合ってくるという感じですね。
正直完璧にずれないとかはなくて、自分でもはっきりとスイングミスしたなーって時は普通のシャフト同様にミスショットにはやっぱりなるんで、それだけは言っておきますけど、ワッグルした時の感覚との差がありすぎて、良い意味で脳がバグってきます(笑)
しばらく使ってみて思ったのは、2本とも特に切り返しの間を必要以上に作るとか、ちょっと待ってやる、みたいな事は特にする必要ないと思っていて、柔らかいシャフトだからどうのこうの。。という点は意識せずとも振っていけました。
ここがオートフレックスのそもそも不思議なところなんですけど、もたつく感じもなくてスパッと振れます。しなり幅を最適化しているという事なんですけど、さっきも言いましたけどマジでできているのかもってのが体感で感じられます
ちなみにオートフレックスの剛性分布はこうなっていて、JYO365とDREAM7の2つは両極端に位置しているとおり、この2つ、わかりやすいぐらいに捕まり感が異なりました
端的に言うと、左へのミスを明確に消し時たいなって方はDREAM7がおすすめです。それ以外はJOY365が飛距離も出るのでおすすめ!
JOY365とDREAM7のフィーリングや違い
ぼくとしては左が怖くないというイメージをもっているDREAM7ですけれども、ワッグルしたら驚くほどグニョグニョで、これで叩ける感じのシャフトに本当になってんのか?と思っていたんですが、実際に打ってみたら、あれ?これ捕まりちょっと弱いな・・・ってなって、ストレートから、ちょっとフェードしそうなぐらいのシャフトでした。
ただまあ、結構なスライサーなんですって方にはDREAM7はちょっとキツい印象はありますね。
ぼくは最近わりとドローが強くなってる傾向があるんで、それでストレートからちょいドローぐらいに収まってるってことなんで
これがスライサーだったら右へのミスが気になってくると思いますんで、フッカーとかドローヒッター向けな印象です。左へのミスを減らしたいならDREAM7を選ぶのが良さげですね
対してJOY365はというと、走り感とバチーンと飛んでいく感覚は格別です。
ほんとにムチみたいなシャフトでヘッドの走りを相当感じられます。スライサーならJOY365の方が使いやすいはずですが、スライサーでなくてもJOY365の方が全体的には扱いやすいかなーと個人的には思っていて、自分はドロー系の球筋ですが、問題なく使えてます
何回もいいますけど、ワッグルしてると吹き上がったり、左に行きそうな雰囲気が正直あるんですけど、打ってみると、なんでこれでタイミング合ってくるの?となってですね、急激にヘッドが出てしまってチーピンが出るって事もないし、超吹き上がってロスが出るとかもないです。マジで不思議
あと、どちらも高弾道系でしたね。今回ぼくが試してみたAi SMOKEトリプルダイヤは基本中弾道で打てるところを気に入って使っているんですけど、オートフレックスを入れると高打ち出しで純正シャフトよりも明らかに高さがでました。しなるシャフトなんでイメージどおりという印象です
ただ、ずっと言っているようにスピンが増えて吹き上がるようなこともないので、低スピン高弾道で飛ばせるのが、この2本ともに強みかなと思います。
スペックの選び方
スペック表や計測器で測ると、相当柔らかいので、よくあるシャフトの選び方とは異なってくるので説明しておくと、最初の方で言ったように推奨ヘッドスピードが設定されているんで、素直に自分のヘッドスピードで選らんでおいて間違いないです。
余計なことはあまりしない方が良いシャフトだと思います
けれど、1スペックぐらいずれても、しなり幅を調整可能ってなっているし、実際それもできてるんだろうと思える高性能ぶりなんで、あまり神経質になって選ぶ必要がないのは強みだと思います
基本的には取扱いのある工房とか、フィッターに選らんでもらったり組んでもらうのがベストでしょう。
あと、このシャフトは結構特殊なんで、推奨バランスで組めるように長さなどを設定するのがおすすめです。そのほうがよりオートフレックスの特徴である、しなり幅やしなり戻りの最適化という部分を感じやすいはず。
総合評価
オートフレックスの第2世代ですが非常に面白いシャフトで、個人的な話ではドハマリ中です。とにかく気持ちよすぎて飛距離も出せる唯一無二感があるからですね
これは良い意味ではあるんですけど、マジで謎なシャフトです。
実際手に持ってもらったら感じると思うんですけど、なんでこのグニャグニャなシャフトで安定と飛距離の両立ができてるんだろうってなって「脳がバグります」。
スイングしてると、さっきまでのグニョグニョ感どこいった?というような感じでそこまでしなりすぎずでタイミングも合わせやすいです。マジで謎!もう自分でも何を言ってるのかだんだんわからなくなってるまであります。
長々と書きましたけど、自分でもこのシャフトがなんで成立しているのか正直全く意味がわかってません。ただ、結果だけちゃんと出てるんで悔しいけど認めざるおえないという状況です(笑)
ただ、球筋ははっきりと飛ばしやすい要素が現れていて、高弾道で低スピンという弾道を作りやすいです。こうなってくると飛距離アップができる可能性は高いシャフトかなと思っていますし、僕はJOY365でけっこう飛ぶし、安定性して枠に収まるのでもうしばらく使っていこうとなってます。
オートフレックス自体まあまあ値段は高いシャフトなんですけど、それに見合った性能があるギアなんでおすすめです!気になった方は是非チェックしておいてください
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