「本間ゴルフ XP-1ドライバー試打評価レビュー|打感が良い安定感抜群のドライバー」という記事で本間ゴルフのXP-1ドライバーの試打レビュー記事をアップしていますが、今回はXP-1シリーズの中からアイアンを試打してみました
本間がツアーワールドブランドの中に新たに追加したアベレージゴルファー向けのモデルなのですが、シンプルでフォージドライクなかっこいいデザインで、一見すると本格的な軟鉄鍛造アイアンのような佇まいが渋い一品です
ゴルフクラブにとって見た目は重要な要素ですが、XP-1アイアンに関しては中空構造の飛び系アイアンでアベレージ向けという位置づけなので、やはり注目したいのは飛距離性能とミスヒットに対する寛容性だと個人的には考えていますので、そのあたりを中心にレビューを綴っていきたいと思います
本間ゴルフ XP-1アイアンの概要
- 7番よりも上の番手は中空構造で飛距離性能抜群
- ショートアイアンはポケットキャビティ
- 2種類の専用設計シャフトをラインナップ
ストロングロフト設計の中空アイアンとポケットキャビティアイアンのコンボセットが今回紹介するXP-1アイアン
7番よりも上の番手(4番〜7番)が中空構造となっていて、反発力が強くボール初速がアップするような構造になっているのが特徴です
対してショートアイアンはポケットキャビティ構造になっており、ワイドソールと専用ロフト設計によって高弾道でグリーンを狙える仕上がり
このヘッドを活かすために、専用設計の軽量カーボンシャフトと、日本シャフト製のZEROS for TWという2種類のシャフトが用意されています
XP-1 アイアン試打評価レビュー
試打クラブのスペック | ||
シャフト | VIZARD43(カーボン) | ZEROS for TW(スチール) |
番手 | 7番 | 7番 |
ロフト | 28.5° | 28.5° |
フレックス | S | S |
総重量 | 371g | 397g |
バランス | D-0 | D-2 |
試打計測データ
カーボン | スチール | |
ヘッドスピード(m/s) | 39.1 | 38.8 |
ボール初速(m/s) | 53.1 | 52.7 |
バックスピン(rpm) | 4840 | 5442 |
サイドスピン(rpm) | 503左 | 312左 |
打ち出し角(°) | 20.1 | 18.5 |
最高到達点(ヤード) | 35 | 32 |
キャリー(ヤード) | 172 | 168 |
総距離(ヤード) | 184 | 180 |
計測データを見ていくとカーボンシャフトであるVIZARD43の方がキャリーとラン共に4ヤード飛距離が出ているという結果ですが、総重量の違いによるヘッドスピードの変化が大きな要因です
結論から言うと、飛距離性能は高く大きめのヘッドサイズながら捕まりも良いので、飛距離不足に悩んでいるゴルファーにはおすすめできるアイアンであることは間違いありません
ストロングロフトアイアンのネックとなる弾道の高さに関しても解消されているのでキャリーが十分に稼げるモデルといえます
2種類の専用シャフトの特徴や違い
軽量のカーボンシャフトと、日本シャフトが専用設計したNSPRO ZEROS for TWのスチールシャフトの2種類
- カーボン→先中調子
- スチール→先調子
カーボンシャフトはSでも50.5gとかなりの軽量タイプながら、たよりなさは感じず割としっかりした印象。本来ここまで軽量になってくると軽すぎて逆に扱いにくいというパターンなりやすいのですが、これが中々振りやすく癖のない仕上がり
ヘッドスピードが40m/s以下の方であれば迷わずカーボンを選択するのがおすすめ。非常にヘッドとのマッチングがよく、ヘッドからシャフトまで一貫して製造されているのが納得できる素晴らしい仕上がりです
対してスチールシャフトのZEROS for TWですが、ZEROS7と重量的には似たようなモデルとなりますが、こちらの専用設計シャフトのほうが張りがあり、しっかり感のあるフィーリングとなっています
先調子ながらボヨンとした感じはなく、NS950をそのまま軽くしたようなフィーリングに感じられます
スチールに関してはヘッドスピードが40m/sから42m/sぐらいの方が相性がよいモデルです
下手にカスタムするよりも専用設計のこの2種類から選ぶのが良いというほど完成度の高いシャフトです
重量系のシャフトは大型ヘッドとの相性的には良くないので、正直おすすめしません
飛距離性能の高さと良好な打感。芯も広め
飛距離的には7番でロフト角28.5°ということを考えれば非常に優秀な数値
フェースの弾き感もかなり気持ちが良いのですが、中空構造特有の弾き感はあるのだけれど、打感が硬すぎることもなく絶妙なバランスなのが本間ゴルフらしいところかなと感じます
フィーリング的な部分をすごく重視するメーカーらしく、打感に関しては素直に良いなと思えます
ただし、軟鉄鍛造系のいわゆる吸い付くような打感とは別物。そういった打感を求めるとガッカリするので注意が必要です
また、スイートスポットも非常に広く、少々のミスヒットではボールスピードに影響が出にくい点はアベレージゴルファーにはありがたいポイント。打点のばらつきにも対応できるアイアンです
捕まり重視で左方向へ打球は集まる傾向
データを見ていくと、スチール・カーボン共に最終的な着地点がターゲットラインより左へ11ヤードとなっています
やや大きめなヘッドサイズながら適度なグースネック形状と、重心距離が長すぎないことからヘッドの返りも悪くなく、オートマチックに捕まるタイプのアイアン
ぼくは本来フェード打ちなのですが、XP-1に関しては何も考えずに打ってもドロー系になるのでスライスに悩んでいるスライサーが最も性能を発揮できるモデルだと言えます
見た目もシンプルですっきりしていて好印象
バックフェースもごちゃごちゃしていなくてシンプルなデザイン。最近のゴルフクラブの中では珍しいぐらい装飾があまりないデザインは個人的には好印象です
正直ミラー仕上げが若干安っぽく見える点が気になりますが、性能面を考えると目をつむっても良いかなと感じられるところ
総評
- アイアンの飛距離性能をアップさせたい方
- 軽量なモデルを探しているけどシャフトにはある程度しっかり感を求める方
- ヘッドスピード37m/s〜42m/s程度の方
総合評価:
総合的にみて優しく飛距離アップできるアイアンで、アベレージゴルファーにおすすめできるモデルであることは間違いありません
ヘッドスピード40m/s前後のスライサーには威力を発揮し、捕まった弾道で飛距離アップを実現できるでしょう
ヘッドサイズも極端に大きくなく、構えやすいところも多くの人に受け入れられそうなルックスとなっています
打点のばらつきや、捕まりの悪い打球で飛距離ロスしてしまう方には強力な武器になるはず
専用設計のシャフトの完成度が非常に高いので、この2機種から重さを考慮して選べば良いというわかりやすさもユーザーのことを考えているアイアンです
以上、本間ゴルフXP-1アイアン試打評価レビュー|飛距離性能の高さと専用設計シャフトの完成度が秀逸なモデル。という話題でした