2019年の全米オープンウィークに三菱ケミカルから新作となるアイアン用カーボンシャフト『三菱ケミカル MMTアイアンシャフト』が発表されました
30年以上に渡って培われてきた技術力によって新たに誕生したカーボンシャフトということで、個人的にも非常に楽しみなシャフトです
そこでこの記事では、『三菱ケミカルMMTアイアンシャフト』の特徴やスペック、発売時期についてご紹介していきます
2019年11月8日追記:取扱いショップ情報を追加しました
三菱ケミカルMMTアイアンシャフトの特徴
- カーボンとスチールの複合シャフト
- 金属メッシュによって方向安定性の向上
- 比較的高トルクな中調子タイプ
今回のシャフトのモデル名でもあるMMTとは、メタルメッシュテクノロジーの略のことです
304ステンレス鋼を使って形成されている三菱ケミカル独自の技術で作られた金属メッシュを、シャフトに積層されているプリプレグシートの先端側へ向かって統合しています
このメタルメッシュテクノロジーですが、製造技術に関しては三菱ケミカルから既に発売されている『OT Iron』でも使われたいた技術も用いているとのこと。OT Ironに使われていた技術といえばカーボン繊維の束をヒモ状に編み上げていくというもので、それによってスイング中のシャフトの変形を抑え安定性を向上させる代物でした
これと似たような技術を用い、さらに金属メッシュという新たな素材を使うことで、シャフトの密度が高まり安定感がアップし、さらに思い通りのヘッドコントロール・スピンコントロールが可能になります
比較的高トルクな中調子シャフト
後述するスペック表をご覧いただいても分かるとおり、全体的に高トルクで中調子のシャフトとなっています
この手の金属系素材を複合したシャフトは低トルクなモデルが多いので、ここが他の複合系シャフトとの大きな違いです
下記がトルクのみを比較してみた表です。
70g台のモデルで比べても高トルク(5以上が一般的に高トルクとも言われています)。当然シャフト重量が80g台になればトルクは小さくなりますが、それでも比較的トルクは大きめです
MMT 70 R | OT Iron 75 | MCI 70 R | |
トルク | 5.1 | 3.3 | 3.0〜2.6 |
高トルクと聞くと一見、性能が低そうというようなイメージが先行していますが、実際のところそうではなくてスイングや打ちたい球筋によってメリットがあります
大きなメリットとしては
- クラブの挙動が安定して直進性が高い
- スイングが不安定な方と高相性
- フェースが開きやすく、被りにくくなる(フックのミスが減る)
などなど、高トルクは車のハンドルでいうところの遊びのあるシャフトという感じで、機敏には反応しませんが、スイングが安定していない方でも弾道が安定しやすくなります
シャフト先端部の重量が増す
カーボンシャフトは軽量のモデルが多いこともありバランスが軽くなるというのが当然とされてきました
ところがMMTは金属系素材を採用していることでも先端側に重量があるので、バランスをとりやすくなるというメリットがあり、希望するクラブスペックで組み上げやすくなります
スペック
表は右へスライドしてご覧いただけます
シャフト名 | フレックス | 長さ(インチ) | 重量(g) | チップ外径(インチ) | バット外径(インチ) | トルク | 調子 |
MMT40 | L | 42.0 | 48 | 0.370 | 0.578 | 6.2 | 中 |
MMT50 | L | 42.0 | 57 | 0.370 | 0.593 | 5.9 | 中 |
MMT60 | A | 42.0 | 62 | 0.370 | 0.586 | 5.9 | 中 |
MMT60 | R | 42.0 | 64 | 0.370 | 0.588 | 5.6 | 中 |
MMT70 | R | 42.0 | 73 | 0.370 | 0.592 | 5.1 | 中 |
MMT80 | R | 42.0 | 84 | 0.370 | 0.590 | 3.9 | 中 |
MMT80 | S | 42.0 | 86 | 0.370 | 0.592 | 3.7 | 中 |
三菱ケミカルMMTアイアンシャフトの取扱店情報
現在では日本国内では取り扱っているのショップはなく、入手自体は困難です
そこでおすすめなのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん
ぼくも普段USモデルを購入する際に利用しているショップで、今年に入ってからはEPIC FLASHドライバーを購入しています
メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品取扱店なので安心感が違います
参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
まとめ
三菱ケミカル MMTアイアンシャフトの紹介でした
金属系素材を複合したシャフトの中では比較的優しく打てて直進性の高いモデルという位置づけのモデル。重量もそこそこあるのでこぶりなハーフキャビティやマッスルバックタイプのアイアンヘッドと組み合わせてみても面白いかもしれません
正式な発売日や、さらなる情報を入手次第随時更新していきます
以上、アイアン用カーボンシャフト『三菱ケミカル MMT』が発表!金属メッシュを組み込んだ複合シャフト。発売は2019年夏頃 という話題でした