試打&評価

【試打評価】キャロウェイ ELYTEアイアン|トラックマン4で計測

キャロウェイ ELYTEアイアン試打評価レビュー

今回取り上げるのはキャロウェイ ELYTEアイアン。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます

計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

トラックマン4

まさ
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シャープなのに弾道が揃う!オートマ感が欲しい中・上級者にもおすすめ

キャロウェイ ELYTEアイアン

ELYTEシリーズアイアンのスタンダードモデルで、今作もAIによるフェース設計が最大の売りです。

AIが目指したのは「ヘッドスピードが標準か、それ以上で、プロや上級者ほどではないものの、ある程度の範囲内に打点が集まるプレーヤーを想定しており、その範囲のなかでインパクトした際に、スピン量や打ち出し角が一定のものとなるよう設計」というものです。

実際に打ってみた結論としては、中級者だけでなく、上級者にもおすすめできるモデルですね。

想像していた以上にシャープな見た目。ハイテク系アイアンとは思えない端正なビジュアルなのが好印象です。

計測結果を見ても、弾道や着弾地点も非常によく揃ってくれていましたし、安定性も申し分のない結果でした。

つかまりも癖がなくてストレートに攻めていけますし、それでいて飛距離性能にも優れています。

顔もとても良くて構えやすいですし、オートマチックで優しく飛ばせる性能の中に、操作性の良さも適度に残した良作です。

トラックマンによる試打計測データ

計測スペック:7番アイアン、NS950GH neo Sフレックス

計測ボール:タイトリスト PRO V1x

2024年より7番アイアンでの計測ヘッドスピードは約37m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。

項目トラックマン平均値
H/S (m/s)38
B/S (m/s)52.2
打ち出し角(度)18.3
打ち出し方向(度)-1.5
バックスピン4944
スピン軸-3.6(左)
最高到達点30.7
落下角度(度)46.1
曲がり幅(yd)-5.2(左)
左右ブレ(yd)-8.8(左)
キャリー(yd)169.0
総距離(yd)178.8

キャリーは平均で169ヤード。ほぼ170ヤードなのでロフト29°の7番アイアンと考えてもよく飛んでいますね。

ボールスピードが52m/sを超えてくる点は優秀。まず飛距離が出る要因は弾きの良さからくる初速性能にあります。

バックスピン量が平均で5,000回転をわずかに下回っています。これが7番アイアンであることを考えると、やや物足りない印象は感じました。

とはいえ落下角度が45°以上を保っているので、止めやすさに関しては及第点といったところでしょうか(でもこれで170ヤードのキャリーを打てるから十分すぎますけどね)

超高弾道とまではいかず、中~高弾道の間ぐらいの印象です。

キャロウェイ ELYTEアイアンの弾道

キャロウェイ ELYTEアイアンのトラックマン試打データ4
キャロウェイ ELYTEアイアンのトラックマン試打データ3
キャロウェイ ELYTEアイアンのトラックマン試打データ2
キャロウェイ ELYTEアイアンのトラックマン試打データ1

球筋はストレートでした。つかまり方に癖が無く、とても扱いやすいです。

打つ前の印象としては、もっと捕まりやすいアイアンかと思いましたが、そうでもなかったです。

曲がり幅の平均値はわずか5ヤードと極小!実際に毎回フェースど真ん中で打てる事はまずありませんから、如何に安定しているかがわかります。

ただし頑固なスライサーの方にはやや難しい印象を受けるかもしれません。

キャロウェイ ELYTEアイアンのばらつき

筆者はドローヒッターなので、全体的にやや左側に集まっていますが、かなり精度が良いですね。

着弾地点の誤差が本当に少ないですし、打球の再現性は素晴らしかったです。

キャロウェイ ELYTEアイアンの打感とフィーリング

キャロウェイ ELYTEアイアンのふぇーs

打感に関してはかなり弾き感の強さがあって「パチ!」という音が含まれています。

ウレタンフォームが充填されているみたいですが、中空感はまだ強いと感じました。

正直好みが分かれる所にはなるかと思いますが、ボールスピードがよく出ているので、打ち出される打球との違和感は少ないです。

また、フェースの広範囲で打感の一貫性があり、少々ブレても芯でとらえた場合と同じような感覚が得られましたし、実際に打球も揃うので個人的には好印象です。

ヘッド形状やテクノロジー

新たに採用されたAIフェースですが、前作パラダイムAi SMOKEアイアンと比べて弾道を最適にする補正ポイントを増加させているのが最大のポイントとなります。

ヘッド内にはインパクト時のたわみを受け止めるための柱のようなものが入っています。

前作から継承されたフレーム構造ですが、今作はブラッシュアップすることで、分厚いトップブレードにせずともヘッドの剛性を保てるというのが特徴です。

キャロウェイ ELYTEアイアンのバックフェース

ELYTEアイアンは3モデルラインナップです。今回取り上げているのはシリーズ中では一番ヘッドサイズがコンパクトなモデルで「ヘッドスピードが標準かそれ以上で、 プロや上級者ほどではないものの、ある程度の範囲内に打点が集まるプレーヤーを対象」というアイアンです。

キャロウェイ ELYTEアイアンのヘッド形状2
キャロウェイ ELYTEアイアンのヘッド形状1

ヘッド形状はこちら。とてもシャープで従来の優しいキャロウェイアイアンとは一線を画す顔です。

これでラクにキャリーが出せるのだから素晴らしいとしか言えません。

キャロウェイ ELYTEアイアンのソール形状
キャロウェイ ELYTEアイアンのソール形状2

ソールは前と後ろの部分を面取りして抜けの良さも追求していますが、バウンスも生きてるので少々のダフリには耐えられます

良かった点と微妙な点

良かったところ

  1. シャープな形状にも関わらず圧倒的な寛容性
  2. ストレートな球筋で癖のない捕まり具合
  3. ボールスピードが出やすい!飛距離性能◎

微妙なところ

  1. 弾きの強い打感で好みがわかれそう

データチャート

キャロウェイ ELYTEアイアン
飛距離
9/10
スピン性能
7/10
上がりやすさ
8/10
つかまり
8/10
ミスへの強さ
9/10
操作性
8/10
抜け
8/10
打感
6/10

各項目で点数付けしていますが、全体的に評価の高いアイアンとなりました。

特に飛距離性能は優秀です。しかも今作についてはシャープな形状で顔が良いのにこんなにラクに飛んでくれるのか!という点が素晴らしい。

飛ぶアイアンが増えている中で見た目も良いというのはシンプルにアドバンテージです。

また、飛距離だけではなく素直な球筋かつ着弾地点のバラつきも小さくて、狙い打つというアイアン本来の役割も高水準で備えています。

ただし打感がちょっと硬質なので改良の余地があるとするならそこかなと思っています。

まとめ

キャロウェイ ELYTEアイアン

実際に手に取ってみるとシャープで顔が良かったので、まずそこで驚きます。しかもかなり飛んでくれるし安定性も素晴らしくて間違いなく進化していると感じられるアイアンでした。

基本的には中級者以上の方が対象にはなるモデルですが、見た目に妥協せずに安定して飛んでくれるアイアンにチェンジしたいという方や、飛ぶけど今使っているアイアンは形状がぼてっとしていてあまり好みじゃないという方にも是非手に取ってもらいたいモデルです。

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まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
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