今回取り上げるのは三菱ケミカル ディアマナRB。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
今作は赤マナの最新モデルです。メーカー表記では中調子となっていますが、シャフト先端が動く系のタイプですね。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
【結論】捕まりの良さと適正スピンで飛ばせる!だけどちょいハード目
2025年版の赤マナです。メーカー表記では中調子となっていますが、まあ先調子系のシャフトですね。
捕まりは非常に良くて初速もかなり出てくれました。そのうえでバックスピンがちゃんと入ってくれるので、捕まったボールでもドロップすることなくキャリーを出せるというのが良かったところです。
先端側も決してユルユルではなかったですし、弾道にも一貫性があって左右に散らばることもそれほど気になりませんでした。
先が動く系としては総じてバランスの良いシャフトだったので、捕まえて飛距離を出せる、そのうえで安定性もそれなりに欲しいぜ!って人はチェックしておくべき1本です。筆者自身はBBよりも遥かに好き。
ただ、全体的な振り感はハードで硬さを感じるタイプでした。
個人的にはベンタスレッド系よりもしっかり感を覚えたので、ちょっとをしたいならワンフレックス下げる。ガッツリ叩いていきたいという人はいつもどおりのスペックみたいなイメージで良いかなと思います。
トラックマンによる試打データ
現在ドライバーでの計測ヘッドスピードは約45m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 45.6 |
B/S (m/s) | 66.6 |
打ち出し角(度) | 13.3 |
打ち出し方向(度) | 0.1 |
バックスピン | 2468 |
スピン軸 | -6.3(左) |
最高到達点 | 30.7 |
降下角度(度) | 37 |
曲がり幅(yd) | -11(左) |
左右ブレ(yd) | -10.7(左) |
キャリー(yd) | 248.4 |
総距離(yd) | 273.2 |
ミート率 | 1.46 |
飛距離性能についてはキャリー+ランのトータル距離で評価していて、当サイトの基準としては270ヤードを超えてくれば高評価としています。
今回はキャリーが250ヤード近いデータとなり、ランもしっかりと出ていることから270ヤードを余裕でクリアしました。飛ぶね!
計測に使用したヘッドはテーラーメイド Qi35 LSという低スピンタイプのヘッドだったにも関わらず、バックスピン量は2000回転中盤という結果。
先端に動きが出るタイプなので、低スピンヘッドでもスピンが程よく入ってくれて丁度良いところに納まったなと思います。
初速がかなり出たというのもポイント。ヘッド性能による所もありますが、捕まりが良くなったのもスピードアップの要因だと感じています。
ディアマナRBの弾道
今回使ったQi35 LSは純正シャフトだと捕まりが抑えられていて、ストレート~フェードという弾道でした。
一方でディアマナRBを装着した弾道を見てみると、一貫してドロー系へと変化しています。結果としては想定通りで、メーカーが意図した弾道を作れているのではないでしょうか。
捕まりが良くなっても、スピンもちゃんと入っているのでドロップする不安もなかったです。
ショット全体の着弾地点です。センターラインよりも左側に集まりました。平均値では左10~11ヤード地点です。
Qi35 LSの純正スペックではセンターライン上に集約していたので、いかに捕まっているかがわかります。
捕まりはまあまあ強いですが、安定感もそこそこあるうえに飛距離を伸ばせるシャフトという事なので評価できます。
ディアマナRBの振動数と剛性チェック
45インチで組んだ場合の6Sの振動数が264cpmです。
メーカーの表記では中調子としてますが、先端剛性を下げた先調子系に分類して良いでしょう。
ただ、先調子系のシャフトとはいえ、直近で試打を行ったATTASサンライズレッドとは全く異なるほど手元側に強さがあります。
中間剛性をセンターフレックスにて計測しました。
中間部の剛性も高めな値となっています。
もう少し先寄りも計測。このポイントでようやく剛性が緩くなっているといった感じですが、それでも数値は高めでした。
実際に振ってみた印象でも全体的に締まりのあるタイプだったので、ビュンビュン走ってくれるというよりも、「振った分だけ反応してくれる先中調子」というイメージです。
決して楽なシャフトという感覚はなかったですが、スペックが非常に豊富に用意されているので、シャフトに仕事をさせたいという方はワンフレックスほど落としてみるのもアリかと思います。
デザインとテクノロジー
マットブラックの軸カラーにレッドボードのデザイン。
見た目は先に発売されたWBやBBとボードカラーが違うだけですね。
手元側のデザインも従来のディアマナと同じ。
クロスリンクテックによって強度を上げるなど、主なテクノロジーもWBやBBと変わりありません。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- 先調子らしく捕まりがばつぐん!初速を上げて飛ばせる
- 適度にバックスピンが入ってドロップしづらい
- 先端側に動きはでるが安定性もまずまず
微妙なところ
- 硬さはあるので振り感はややハード目
評価チャート
ハリがあってややハードな側面はありますが、そのぶん弾き感に繋がっている印象です。
しなり戻りも鋭さによって捕まりが非常に良く、初速が出ているなーというのは打っていて実感できました。
データを見ても飛距離はよく出ていましたし、シャフトで飛距離を伸ばせるタイプなので、飛びに関する評価はおのずと高くなりましたね。
あと、意外にも安定性が損なわれていなかった点も好印象。
ただし、全体的にややハードな感触ではあるので、振りやすさも同居させるならスペックダウンも考慮したいところ。叩いていきたいならいつものスペックで選んでもらうと良いと思います。
まとめ
飛距離性能の高さと、つかまりの良さ、安定感もそこそこ良いということでトータルバランスに優れていました。
先が動く系でも安定性も重視したい場合には選択肢に入れたい1本ではありますね。筆者自身はBBよりも遥かに好きなシャフトでした。
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