今回取り上げるのはタイトリスト GT2 フェアウェイウッド。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
【結論】性能は間違いなくトップクラス。スピンも適量でちょうど良い
弾きも良くて初速も非常にハイレベルで飛びのレベルは高いフェアウェイウッドです。
タイトリストらしい綺麗なヘッドシェイプだったり打感の良さなど総合的に見て完成されています。トッププロが即座にセッティングに組み込んでくるのも納得。
またバックスピン量も適量で少なすぎず大きすぎずで丁度良かったです。純正シャフトでの捕まりも基本的に良かったのでカスタム次第で自分好みに弾道をアレンジしやすい点も嬉しいところかなと思いますね。
デメリットは特に感じられないほど素晴らしい出来栄えです。強いていうならネックが太く見えることぐらいですけど、カチャカチャ搭載のタイトリストのウッドはしばらくこれなのでGT2に限った話ではありません。
トラックマンによる試打計測データ
2024年より3番ウッドでの計測ヘッドスピードは約43m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 43.4 |
B/S (m/s) | 63.6 |
打ち出し角(度) | 15.3 |
打ち出し方向(度) | 0.8 |
バックスピン | 2869 |
スピン軸 | -5.1(左) |
最高到達点 | 34.7 |
降下角度(度) | 41.6 |
曲がり幅(yd) | -9.4(左) |
左右ブレ(yd) | -6.1(右) |
キャリー(yd) | 234.6 |
総距離(yd) | 252.8 |
スマッシュファクター | 1.46 |
キャリー234.6ヤード、トータルで252.8ヤードという結果でした。飛距離は出ています。
初速も63.6m/sをコンスタントに超えてくる反発の良さも見事ですし、弾く割にはスピンも適量入ってくれるのでコントロールのしやすさにも繋がります。
フェアウェイウッドの場合はドライバーと違って過剰な低スピンになると地面から打ちにくくなってしまうのでこれぐらいが丁度良いです。
バランスの取れたフェアウェイウッドでデータは申し分のない結果となりました。
タイトリスト GT2 フェアウェイウッドの弾道
捕まりは比較的良かったです。
純正シャフトだとドローが強くなる傾向があったのでドライバーでヘッドスピード45m/s以上でる人や、左を警戒したい人はカスタムを推奨します。
ドロー系でもしっかり打てればバックスピンが3000回転以上キープできるのが嬉しいところでしょう。これぐらいになると最高到達点も38.8ヤードとなってかなり高弾道となります。
バラつきはちょっと出ていますね。基本的に左右幅10ヤード以内に収まってくるのですが、ちょっと捕まりすぎることも正直ありました。
特に大きく曲がったやつだと最大で左19.5ヤード地点に着弾しています。このクラブは基本的に捕まりが良いと思ってもらえれば良いので、ヘッドスピードのある方やドロー系の方はカスタムだったりフェースアングル調整も視野に入れてもらった方が良いかもしれません。
タイトリスト GT2 フェアウェイウッドのフィーリング
ドライバー同様に弾くフェースです。ポリマー素材をクラウンに新たに導入していますが、従来のステンレスフェアウェイウッドとの違いもさほど感じませんでした。こもった打球音などもしませんし気持ち良く打っていけます。
弾くけどスピンが入ってくれるという所で最初は若干違和感を感じるかもしれませんが、気になるとすればそれぐらいです。
ヘッド形状やテクノロジー
ヘッド形状はタイトリストらしいオーソドックスな洋梨形状。前作から大きな違いもないなと感じます。
フェースも特に被って見えることもなくて構えやすい。ヘッドサイズはちょい大きめなぐらい。
調整式ネックなので太く見えるのを何とかしてもらいたいですけど、見た目で違和感を感じるのはこのぐらいでしょう。
ソールにはウェイトが一つだけ、フェース寄りに配置されています。
GTシリーズのドライバーと同じくクラウンには新素材ポリマーが使われています。見た目には従来の塗装と変わらないですし、つなぎ目なども一切わかりません。
タイトの塗装技術の高さを感じます。
ネックはいつもの調整タイプ。このネックは太いからどうにかしてもらいたいけど、変えられて過去作との互換性が失われるので困ったところです。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- 反発が良くて飛距離がばつぐんに出る
- 適度なスピン量で飛び様が最高。コントロール性能も確保されている
- コンポジットヘッドなのを感じさせない打感の良さ
微妙なところ
- 捕まりがそこそこ良いので左を警戒したい場合はカスタムが必要かも
データチャート
バランスの良いフェアウェイウッドですし飛距離もすこぶる出るので弱点というのが特に見当たりません。
まあ極端なミスヒットまでをカバーできるほどの寛容性は無いので、そこだけは念頭に入れてもらいたいです。
まとめ
期待以上でした。ドライバーのみならずフェアウェイウッドでも新素材ポリマーを導入してきた事で明らかに性能は上がっているなと感じます。
デザインは代わり映えしませんが、飛ぶし地面から打っても適度なスピンが入ってくれる昨今のトレンドもしっかり抑えてくるあたりはお見事。
ただ特別な優しさがあるわけではないのでそこだけは勘違いしないでもらいたいですが、ある程度打点がまとまる人は是非試してみてください。
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