今回取り上げるのはヤマハ インプレス ドライブスター フェアウェイウッド(2024)。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
ヤマハは飛ぶフェアウェイウッドを作るのが上手すぎる
ここ数年のヤマハのフェアウェイウッド作りの上手さは際立っていると感じますが今作は非常に飛ぶし優しい!
フェアウェイウッドは地面から打つことを想定しているクラブの中では一番長さがあって難易度が高いです。その中でこの打ちやすさと飛びを両立できているのは驚くばかりです。
さらに前モデルよりも0.5インチ短くしているのも打ちやすさに繋がっていると思います。そのうえで飛距離が出るから半端じゃありません。とにかく打ちやすくて飛ぶフェアウェイウッドです。
ただし捕まりも強力なので基本的にはスライスや右へのミスを軽減しながら飛距離を出したい方向け。
インプレスドライブスター2024ドライバーはカーボンフェースを搭載したことで話題となりましたが、フェアウェイウッドはそうではありません。
素材にはX37という独自の合金が使われています。高強度素材らしく設計自由度が上がるというものだそう(どういった素材なのか詳しい情報はどこを探しても見当たらず、現時点ではヤマハだけが使用しています)
フェースに下の方を薄くしている。ヤマハ曰く実際にボールが当たると想定している箇所を薄くすることで反発力が上がって初速が上がる構造を採用。
カーボンクラウンを用いることで余剰重量を作りだすことにも余念がありません。より低重心化したことで高弾道化も実現しています。
ヘッド形状はオーソドックスでややフックフェースです。
3番ウッドでもフェース面がしっかり見えますしサイズも大きめなので安心感というのはあります。
投影面積がそれなりにデカいなと思いましたがやはり相当なシャローヘッドです。ボールが拾いやすいなと感じたのも頷けます。
トラックマンの試打計測データ
現在3番ウッドでの計測ヘッドスピードは約43m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 43.4 |
B/S (m/s) | 63.9 |
打ち出し角(度) | 14.7 |
打ち出し方向(度) | 1.5 |
バックスピン | 3099 |
スピン軸 | -8.8(左) |
最高到達点 | 34.6 |
降下角度(度) | 42 |
曲がり幅(yd) | -16.4(左) |
左右ブレ(yd) | -10.3(左) |
キャリー(yd) | 232.4 |
総距離(yd) | 249.7 |
ミート率 | 1.47 |
3番ウッドでキャリー232.4ヤード。トータルでは249.7ヤードの平均データです。
飛距離性能は言う事なしでよく飛ぶ。とにかく初速がしっかりと出てくれているのがわかります。
また打ち出しの角度も最高到達点も高さが出ています。下から打つ分には十分なバックスピン量も確保できていました。
ミート率(スマッシュファクター)も平均で1.47というのもイケています。
捕まりも良くて飛び結びつく要素は全てが高水準なデータとなりました。
ヤマハ インプレス ドライブスター フェアウェイウッド(2024)の弾道
フックフェース気味なのも影響しドローは強めにかかっていました。捕まりは強すぎるぐらいなので吊るしの状態で買う場合はやはりスライサーだったり右へのミスが嫌な方と相性が良さそうです。
今作はドローでもバックスピンがしっかりと入ってくれている点がとても良いです。
筆者はドローヒッターなので「捕まったなー」となった場合には上のようにかなり左に行くこともありました。これが怖いところ。
フッカーの方でもどうしても使いたい場合はカスタムが必要かなと思います。
バックスピン量はそこそこありますしヘッドの捕まりも良いので先端剛性高めのシャフトと組み合わせてみると面白そうです。
個人的にはちょっと左へ行き過ぎる打球がチラホラ出ていたのが正直なところですが、右にプッシュしたりとかそういったミスはまず出ませんでした。
打点ブレには強さを感じますし当たった時の飛びの良さも素晴らしいです。
打感について
コンポジットヘッドなので若干こもった打球音はします。
音の割には初速がやけに速く感じるので最初はすこし違和感を感じましたが、そもそも変な音はしないのですぐに慣れます。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- ボールスピードが速くて飛距離性能ばつぐん
- 超シャローヘッドでボールが拾いやすくよく上がる
- 捕まりが良くて右へのミスが出づらい
微妙なところ
- カチャカチャ非搭載
評価チャート
捕まりが良くてボールも良く上がり初速も出る。おのずと飛距離の評価は高くなります。
ヘッドもデカめで右を向いていないので一般的には安心感のあるタイプでした。
オートマチックなフェアウェイウッドで純正シャフトも高トルクのモノが入っているので操作性は特に良いとは思いません。ヘッド自体も凄く優しくてミスに強いですがシャフトでもスイングのミスをカバーしてくれるので寛容性の項目は高得点を付けさせてもらいました。
まとめ
多くのアマチュアゴルファーが恩恵を受けられるぶっ飛びフェアウェイウッドです。捕まって上がって飛ばせるので飛距離面では完璧に近い内容のモデル。
前作よりも短くなって簡単になったのでミート率も上がりやすいのも嬉しいところです。
ただ捕まりは相当強めなのでフッカーだったり左へのミスは絶対イヤ!という人は厳しいでしょう。そういう人はRMXのフェアウェイウッドのほうがおすすめ。
スライスしたり右へのミスを減らしたい。シャローでボールの拾いやすいフェアウェイウッドを探していた方は是非チェックしてみてください。
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