ゴルフ雑記帳のまさです。
ゴルフウォッチの王者であるガーミンAppraochシリーズ2023年モデル「Approach S70」が発売されました。
サイズ違いで2台購入したのですがもちろんメーカーの提供品ではなく自腹購入。そして実際にラウンドテストも行ったのでレビューしていきます。(記事執筆時点で5ラウンド使用)
【結論】ガーミン Approach S70は現時点で最も理想的なゴルフウォッチ
先に結論から言ってしまうけれど、Approach S70は現時点において最も理想的なゴルフウォッチなので手放しでおすすめしたい製品でした。
とはいえS70は前モデルS62のバージョンアップ版であって、基本的なところでの大きな変化はありません。実際に使用感に影響したなと感じたのは下記。
- AMOLEDディスプレイになって視認性がアップ
- 受信感度と精度が向上
- 標高・風・空気密度を考慮した推奨距離表示がややパワーアップ
- バーチャルキャディがややパワーアップ
キャディ機能や、PLAYSLIKEディスタンス機能は、Approach S62で実装された時には感動があったけれど、あくまでもS62の時に追加された機能をブラッシュアップしたというのがメインで、実際にやれることに大きな違いはない。
ただしこれは悪い意味ではなくてApproach S62の時点ですでに完成度が高すぎるが故の話なだけ。つまりApproach S70はおすすめです。
Approach S62を所有している人が無理に買い替えるほどでもないが、性能としては確実に上がっているためより完璧なゴルフウォッチを求める方は買い替えてもらうのが良い。
それと今からガーミンのゴルフウォッチ購入を検討しているなら値段で妥協せずにS70を買うのが一番おすすめ。
ガーミン Approach S70の特徴
ガーミン Approach S70の特徴は下記になります。
- AMOLEDディスプレイで超見やすい
- マルチGNSS対応で受信感度と精度が向上
- タッチディスプレイの操作性がめちゃくちゃ良い
- 風向きも簡単にわかる
- 推奨番手もわかりやすく表示
- 付加価値全部盛り
- 長時間バッテリー
- 99,800円
見てもらうとわかるとおり最強である。性能的に弱点はほぼないけれど、強いて言うなら価格が高くすぎるのが弱点。
ただ前作もそうなんだけど今後数年は問題なく使い続けられるほどバッテリーは優秀だし、実際前作を2年近く毎日使い続けても気になるようなバッテリーのヘタリもないからS70も長く続けられるはず。
10万円弱はするけど費用対効果は抜群に高いです。
ガーミン Approach S70の本体スペック
内容物はApproach S70本体、専用充電ケーブル、説明書、保証書。
製品仕様は下記
レンズ素材 | Corning Gorilla Glass 3 |
ベゼル素材 | セラミック |
QuickFitウォッチバンド互換性 | あり(22 mm) |
ストラップ素材 | シリコン |
サイズ | 47 x 47 x 14 mm 手首周り適応サイズ: 130-205 mm |
タッチスクリーン | ○ |
カラー表示 | ○ |
ディスプレイサイズ | 直径1.4インチ(35.41 mm) |
解像度 | 454 x 454 ピクセル |
ディスプレイタイプ | AMOLED(オプションで常時表示モード) |
重量 | 56 g |
防水等級 | 5 ATM |
稼働時間 | スマートウォッチモード:約 16 日間 GPSモード:約 20 時間 (デフォルトのディスプレイ設定を使用:スマートウォッチ モードではジェスチャーによる表示オン、ゴルフ中は常時オン) |
充電方式 | Garmin独自の充電ケーブルによる有線充電 |
内蔵メモリ/履歴 | 32 GB |
このスペックは47mmモデルのものです。
Approach S70の実測重量
Approach S70には47mmモデルと42mmモデルの2種類がラインナップされています。
47mmモデルは実測56.4g。
42mmモデルは実測44.1g。
前作Approach S62は実測61.8gとなっており、大きい方の47mmモデルでも約5gほどの軽量化がされています。
ただ実際に腕に付けてみるとそこまで大きな違いは感じないけど、バッテリー持続時間などには影響が出ていないので、軽量化しながら性能を維持したのは称賛したいところ。
ガーミン Approach S70の洗練された外観
外観はよりスポーティーさが増した印象です。正直に言うとしょぼい見た目のゴルフウォッチが多い中、Approach S70はめちゃくちゃ洗練されたデザインで高級感もあってかなりカッコいい。
横から見るとこんな感じ。
ボタン側はこうなっています。前作の横から見たときの野暮ったさが緩和された印象。
バンド部は別売りで売られているのでそこでオリジナリティを出しても面白いですね。
サイズ違いによる情報量の差はないがGNSSマルチバンドは47mmモデルだけ
47mmと42mmの2つがあって、写真で見るよりも実物を見ると大きさは全然違います、ですが使い比べてみるとディスプレイに表示される情報量に極端な差は感じなかったです。
まあ当然でかい方がタッチ操作はしやすいので手がデカいなら素直に47mmを選ぶのが無難。あとバッテリー持ちなんかも47mmの方が良いところも見逃せない。
あと、GNSSマルチバンドには47mmのみが対応しているというのが注意点。と言いたいところだけど、受信感度や精度についてもまじで違いがわからないぐらいのレベル差なのでここはどっちでも良いと思うので好きな方を選べばいいでしょう。
ガーミン Approach S70のナビ機能
Approach S70のナビ機能のメイン部分は下記。他のゴルフナビにも搭載されいている本当に基本的な部分なのだけど、そこも地味ながらしっかりとアップデートされているので使い安さは向上しています。
- コースレイアウト表示
- 高低差補正機能
- ハザードビュー
- 3点間距離表示
コースレイアウトと高低差補正
レイアウト表示は大きく変更されています。巷では「ディスプレイがめちゃくちゃ見やすい!」みたいな動画上がっているけれど、実際かなり見やすくて悔しくなる。
S62と並べて比べてみると有機ELなので黒の表現が全く違って、S70の方が白と黒の明暗差がくっきりしているのに対し、S62は黒の表現が白っぽくなっています。
さらにS70の方が距離表示の数字部分の画面占有率が減っていて、レイアウト領域が広がっているので見やすさは格段にアップしている。
ちなみに数字部分をタップするだけで高低差補正後の距離に切り替えることができます。
ハザードビュー
ハザードビューはハザードまでの距離を瞬時に表示してくれる機能。
気になるハザード部分をタップすると入り口と出口までの距離を拡大表示できます。
さらに画面下の矢印をタップすると、それぞれ別地点のハザードまでの距離に切り替えたりできます(前作と一緒)
3点間距離表示
そして任意の地点の距離まで、そしてそこからグリーンまでの距離を測れる3点間距離表示にもしっかりと対応。
今回地味に嬉しかったのはこの時のタッチ操作感度で、結構いい値段するスマホぐらいスルスル動いてくれます。ここも有機ELの応答速度の速さが生きている印象です。
ちなみに画面の右端を上下にスライドすると拡大縮小ができるようになって操作性は大きくアップしています。
スコア管理とラウンド統計データ
スコア管理とラウンド統計データの取得についてはApproach S62と同じ。やれることも取れる内容にも変化はありません。
ショット二自動で反応するからショットの記録を残すには超便利だけど、最初の設定ではラウンド概要記録がオフになっているので詳細にラウンドデータを残したい場合はオンにしておかないといけないので注意。
Approach S70のGPS精度
ゴルフウォッチなのでナビの精度が最も重要であることは言うまでもない。そこで今回も当サイトで最も信頼をおいているユピテルYGN7000との精度比較を行いました。
一応ナビは誤差5ヤード以内程度であれば問題なく使えるという判断をしています。
この地点ではフロントエッジ、センター、バックエッジともに誤差1ヤード以内に収まっています。
次はここ。全体で2ヤード以内のずれ。問題なし。
ここはフロントとセンターで高低差を含めて2ヤード以内のズレ。
ただバックエッジは大幅にズレているのが気になるところ。
まあこんな感じで特にバックエッジではやや大きめの誤差が発生するのが少し気になってはいるけど、ここまでズレるのは割りと稀です。
記事執筆時点で5ラウンド使っているけれど、精度は十分良いという判断ができるレベルだったので、安心して使えるゴルフナビという評価です。
ガーミン Approach S70の独自機能
Approach S70にはいくつか独自機能があります。
Plays Like距離
Approach S70の独自機能で最も面白いのが、標高・風速・風向き・空気密度を考慮し高低差距離を測ってくれるモノ。(アプリとの連携が必須)
この機能自体は前作S62にもあるのだけど、S70からは空気密度までが考慮される点でパワーアップしています。
無いよりはいいしあると便利みたいな機能。しかも一画面に集約されているから見やすさも優秀です。
風速/風向き表示
単純に風速と風向きの表示機能もあります。こちらも前作S62には搭載されていましたが、S70ではより使いやすくなりました。(アプリとの連携が必須)
S62ではボタンを押してから画面を風速表示に切り替えていたのだけど、今作では画面左の数字部分をスワイプするだけで表示が切り替わって風速がわかります。この操作方法の改善によって明確に使いやすくなったし、最強のアップデートだと感じています。
あと、この機能が実はめちゃくちゃ強くて風向きに迷ったときに重宝します。とはいえリアルタイムの完全なデータではないみたいで、風速が明らかに違うシーンなども見られたのであくまで参考程度にしておくのがいいでしょう。
当然競技では使用不可です。
グリーンアンジュレーション
グリーンビューといって形状やピンポジションを変更できる機能がありますが、サブスク課金をすればグリーンの勾配までもがわかるようになります。(月1000円、1年10000円ぐらい)
この機能は課金しないと使えないのがネックにはなるけれど、アンジュレーションの反映度合いはなかなか優秀で実用性は高いです。
こちらも競技では使用不可ですが、初めてラウンドするゴルフ場や練習ラウンドなどではかなり役立ちます。
ガーミン Approach S70は付加価値もすごい
ゴルフウォッチでここまで付加価値に対応できているモデルはないだろうと思える。具体的な付加価値が下記。
- 健康状態トラッキング(心拍、ストレスレベル、血中酸素、睡眠モニタ、ボディバッテリーなど)
- フィットネス関連(筋トレ、ヨガ、ランニングなど)
- ウォッチに音楽を保存
- スマホアプリの通知機能
- Garmin Pay(Suicaなどタッチ決済に対応)
アップルウォッチ以外でのSuica対応は希少価値が高いし、音楽を保存できたり日常生活で使える機能が非常に充実しています。
メインのゴルフナビ機能も特に大きな弱点も無いにも関わらず、付加価値にも弱点がほぼないとなるとApproach S70を買わない理由は値段しか無いからすごい。
【弱点】ハザードまでの距離はタップしないとわからない
ゴルフナビ機能に弱点はほとんどないとは言ったものの、個人的に気になっているのがハザードまでの距離表示だと思っています。
Approach S70ではハザード部をタッチしないと距離がわかりません。
対して携帯タイプのユピテルYGN7000は一画面で完結できる。
ゴルフウォッチはディスプレイサイズ的に限界があり、携帯タイプと比べると1画面に表示できるデータ量では明確に劣ります。
一旦タップしないとハザードまでの距離がわからないというところが、プレースピードに影響を与えるので弱点といえばここでしょう。
とはいえ一画面に収めるとなると文字も小さくなりすぎるし見づらくなるのはわかります。技術的には一覧性という所が次の課題なんじゃないかなと思っています。Garminなら何とかやってくれそう。
【不満】精度はそこそこ良いけど高低差マークがおかしくなる
弱点ではないけど結構な不満ポイントなのが数字の横に出る高低差マークが明らかにおかしく表示される時があるのでアップデートで早急に直してほしい。
上記画像は数字横が全部▼マーク(打ち下ろしを表している)なっているので問題なし。問題なのは次。
この地点は明らかな打ち上げのシーンなのだけど、Approach S70の数字横のマークは「▲」になっています。
たまたまではなくなくと結構な頻度でマークがおかしくなるので気になってしょうがない。
これは前作でもおかしいと思っていたので対応してもらいたいですね。
最も理想的なゴルフウォッチ
弱点や不満も少し出たものの、Garmin Approach S70は全ての性能が最強クラスで、独自機能、付加価値ともに圧倒的に魅力的です。
今作に関してはあまりにも完成度が高い。しかもこれだけの高性能でありながらもバッテリー持ちも凄まじくて、1ラウンドでは3割ぐらいしか減らないから毎回驚かされます。
評価チャートを作ってみるとこんな感じで今考えられる最高のゴルフウォッチであることは間違いないです。
ネックになるのは価格が10万円ほどするという所ではあって、高すぎると言っている人の意見もわかります。
ただ、この性能に加えて付加価値も全部盛りに近いのでゴルフウォッチ選びで妥協したくない方は買ったほうが良い。高いけどそれに見合った性能なので迷わずおすすめ!
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