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今回はテーラーメイドP7MCアイアン(2023)の試打評価です。
テーラーメイドの中でもツアー向けラインのP7シリーズ。マッスルバックのP7MBとP7MCがあります。MCはマッスルキャビティの略ですが、キャビティ部分も浅くて見た目はほとんどマッスルバック寄りな印象を受けます。
今作はS25C軟鉄を通常の2倍の2,000トンプレス機で5回鍛造する加工法を用い、鉄の粒子を細かく、そして密度をアップすることで打感をよくした。というのがメーカーのアピールポイントです。まあはっきり言うと打感は素直にめちゃくちゃ良かったです。
それでは詳しいデータを見ながら、テーラーメイドP7MC(2023)についてレビューしていきます
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- ヘッド:テーラーメイド P7MC(2023)
- ロフト角:34°
- ライ角:62.5°
- シャフト:ダイナミックゴールドEX ウェイトロック ツアーイシュー
- フレックス:S200
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
テーラーメイドP7MCアイアン(2023)の試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 38 |
ボールスピード(m/s) | 50.4 |
打ち出し角度(°) | 22.2 |
打ち出し方向(°) | 0.4 |
バックスピン(rpm) | 6037 |
サイドスピン(rpm) | -498(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 35.3 |
降下角度(°) | 50.6 |
センターからのブレ(yd) | -6(左) |
キャリー(yd) | 154.5 |
総距離(yd) | 163.7 |
以上が計測データです。
テーラーメイドP7MC(2023)の平均キャリーは154.5ヤード、ランを含めた総距離が163.7ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値です。)
今作は7番アイアンでロフトが34°。いわゆるノーマルロフトという設定です。ツアー向けのアイアンであるため、メーカーとしてもストロングロフトによる飛距離アップは狙っていません。
ですが、P7MC(2023)は当サイトの計測データの平均値よりも約4ヤードほどキャリーが出ているため、半番手ほど飛距離アップが期待できるといったところです。(前作よりも飛距離アップしている)
初速も同ロフト帯のアイアンよりも1m/s以上出やすく、少しだけスピン量が抑えられているようなデータです。
過剰なスピンによる吹き上がりも起きづらく、風にも強い打球傾向でした。最近のPGAツアーのトレンドでもある高打ち出し中スピンのアイアンショットを狙いやすい。
最高到達点の平均値は35.3ヤード。全体平均よりも約1ヤード高く、降下角度も50.6°と、50°以上を出せており、こちらも平均以上です。
バックスピン量は中ぐらいで、まあ普通という印象ですが、アイアンヘッドの見た目以上に高さを出しやすく、グリーンにも止めやすいアイアンでした。
次は弾道についてです。
適度に捕まってくれておとなしいドローボールという感じ。急激なヘッドターンは意外にもなく、あくまでもストレートドローな弾道なのでラインも出しやすいです。
普通に打った場合がこの球筋なのですが、フェードや高低の打ち分けにもしっかりと反応してくれ、操作性も良好です。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
打ち出し方向、曲がり幅ともに一貫性があり、高さと同様に見た目以上に安定性も高いです。
欲を言えば、もう少し右に出てくれるほうが理想ですが、P7MCはP7シリーズ共通で、国内メーカーのアイアンと比較するとライ角がややアップライト。
ここは外国ブランドなので致し方ないところなので、左に行きやすい方はライ角調整をしたほうがいいかもしれません。
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テーラーメイドP7MCアイアン(2023)の外観やデザインについて
バックフェース部分だけミラー仕上げになっています。デザイン自体は前作から大きな変化はなく、パッと見は区別がつきづらい。
キャビティ部は浅めで、マッスルバックに近いハーフキャビティです。
横からみるとこんな感じです。
横から見てもわかりましたが、ソールはかなり薄く作られています。芝上からのテストでも感じましたが、抜けは抜群に良くて、突っかかることがほぼありません。
ヘッド形状がこちら。
気持ちオフセットがついているぐらいでほぼストレートフェースです。フェース長が短いのでけっこうコンパクトに見えます。
トップブレードは薄すぎずで丁度良いバランス。
アドレス時の見え方がこちら。
やはり幅がないので小さめに見えますが、これで意外と(マッスルキャビティと考えれば)ミスにも強いので驚かされます。
打感は超柔らかいです。文句のつけようのないフィーリングで、外ブラでは傑出した完成度だと思っています。
打感にこだわる方もこれなら満足できる確率は高いでしょう。
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テーラーメイドP7MCアイアン(2023)はこんな人におすすめ
テーラーメイドP7MC(2023)がおすすめな方は以下
- クラシックロフトのアイアンで風に強いボールを打ちたい方。
- コンパクトな見た目でも安定性を求める方。
- 打感の良さやフィーリングをとにかく重視する方。
まず念頭においてほしいのが、P7MCを推奨するのはツアータイプのアイアンを検討している中級者以上の方です。
そういった中で、P7MCはクラシックロフト、要するにノーマルロフトなのですが、過剰にスピンが入らずに吹けない強いボールが打ちやすいです。風に強くなるなどのメリットを教授しながら、それでいてしっかりと高さが出せるため止めやすさも損なわれていません。
ツアーアイアン系で、スピンが多すぎるなと感じている方にとっては飛距離と止めやすさを丁度良いバランスで兼ね備えたアイアンとなるためおすすめ。
また、コンパクトな見た目のわりにはミスにも強さがあり、弾道も安定しました。方向のブレも抑えやすいです。
そしてなんと言っても打感が素晴らしい出来でした。国内メーカーだと打感の素晴らしいアイアンが多数ありますが、P7MCは外ブラの中でも特に良い打感だと感じます。打感にこだわっている方にもおすすめです。
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テーラーメイドP7MCアイアン(2023)の総合評価
ノーマルロフトにしては飛ぶ、というデータでしたが、基本的にはノーマルロフト。ということで飛距離の評価はこうなりました。
ライ角がアップライト目なわりには捕まりがそこまで強くないのが癖といえば癖になりそうですが、ライ角調整も容易に行える素材なのでデメリットとは言えません。(ツアータイプなので、メーカーもライ角調整をそもそも想定しています。)
ツアータイプのマッスルキャビティというジャンルにおいては、ミスにもある程度寛容。飛距離もある程度出しやすいなど、全体的にバランスがよく、完成度が非常に高いアイアンなので中級者以上の方には打ちやすさとフィーリングを兼ね備えたアイアンとしておすすめです。
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テーラーメイドP7MCアイアン(2023)を安く買うならUSモデルもおすすめ
日本国内だとP7MCはセレクトフィットストア限定のモデルです。そのため、日本モデルよりUSモデルの方が金額的に安いです。特に円高になった場合は金額の差が顕著なのでチェックしておくことをおすすめします。
そこでおすすめしたいショップが、USモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん。
もちろんぼくも愛用しているショップで、コブラLTDxやテーラーメイドステルスなど、USモデル購入する際には必ず利用しています。
メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品取扱店なので、なんと言っても安心感が段違いです。
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