おすすめ度:
今回の試打評価はグラファイトデザイン ツアーAD CQ。
ツアーVRに似たような走り系シャフトで、公式サイトにはムチのようなしなりとインパクトへの加速感を強調したモデルです。
手元剛性を高め、中間部との差をはっきりとつけることで走り感を生み出しているのですが、実際かなり捕まりが良くて走り感も非常に爽快でした。
走り系が好きな方や捕まりを良くしたい方にはかなりおすすめできるシャフトです。
それでは詳しいデータを見ながらツアーAD CQについてレビューしていきます
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9°
- シャフト:ツアーAD CQ 6
- フレックス:S
- 長さ:45インチ
- 振動数:274cpm
- トルク:3.4
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
TourAD CQの試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 46.6 |
ボールスピード(m/s) | 66.4 |
打ち出し角度(°) | 15.8 |
打ち出し方向(°) | -1.1 |
バックスピン(rpm) | 1981 |
サイドスピン(rpm) | -202(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 36.9 |
降下角度(°) | 40 |
センターからのブレ(yd) | -16(左) |
キャリー(yd) | 263.9 |
総距離(yd) | 282.9 |
スマッシュファクター | 1.42 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
ツアーAD CQを装着した際の平均キャリーは263.9ヤードを超え、ランを含めた総距離が282.9ヤード。
キャリー260ヤードは余裕でクリアしており、飛距離性能は期待どおり高いシャフトでした。
捕まりが非常によくてバックスピン量も平均でも2000回転を下回っています。ロースピンドローで飛距離を稼げるというタイプ。
走り感を強調しているのでスピン量がどれぐらいになるかなと思っていましたが、吹き上がるようなスピン量になることは全くありませんでした。
ちなみに平均スマッシュファクターは1.42とまずまずの数値が出ているのでミート率も悪くありません。
打ち出し角は15.8°。もうちょっと高打ち出しになるかと思いきや意外に普通です。
最高到達点はスピン量の少なさが影響して36.9ヤードでした。
高弾道というよりは中弾道ぐらいで収まるイメージです。
弾道イメージがこちら。
捕まりは非常に強いです。
今回装着ヘッドはテーラーメイド ステルスを使用していますが、このヘッドは捕まりがそれほど強くないにも関わらず捕まりの良さを実感できました。
右方向へのミスは今回皆無だったので、右からのドローをイメージしていたのにプッシュアウトのミスが出てしまうような方にも最適かなと思います。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
走り感の強さがあるので安定性がどうかなと思っていましたが、一貫性のある打球傾向です。
特別高い安定性はありませんが、逆球がでづらいという点がメリットになるため、ツアーAD CQは右方向へのミスだけ警戒すればよくなります。
左にしか行かないというわかりやすさがあるのでマネジメントのしやすいシャフトです。
ツアーAD CQの振動数と中間剛性、フィーリングについて
振動数計で手元側の剛性をチェック。また、センターフレックス計で中間部分の剛性を計測してみたので見てもらいましょう。
あくまでも静的な剛性チェックですのでご了承ください。
ツアーAD CQ 6Sの振動数は274cpm
公式サイトにも手元剛性を高めていると記載されていましたがその通りで、手元側の剛性はアフターマケットのシャフトの中でも比較的高い数値です。
振ってみた印象でも手元側はほとんど動きを感じないほどしっかりとしていました。
ちなみにツアーAD VRは6Sで261cpm。
中間剛性を計測してみたところ4.71kgです。
ここは平均的な数値ではありますが手元側との落差がかなりあるのが印象的。
ツアーAD VRは4.57だったので手元側と中間部ではCQの方が剛性感のあるシャフトであることがわかります。
さらに先端側のポジションも測ってみると4.35kg。
この部分での数値は平均よりも剛性が低めに設定されていました。
この部分はVRだと4.51kg。
手元の硬さと中間から先端にかけてのメリハリが物凄くつけられていて明確な方向性をもって作成されていることがわかります。
ツアーADの中では最も走り感のある振り心地
ツアーAD CQはシリーズ中で最も走るタイプであると感じます。
手元側は非常に硬いですが、中間から先端にかけてはわかりやすいほどしなって戻るので気持ちよさは最高峰です。
公式サイトでムチという表現をしていましたが、ぼく自身もまさにそれだなと感じました。インパクト付近での加速感は本当にすごいです。
ここまで硬いとタメを作れるスイングの方が相性が良いですし、特にインサイドアウト軌道が強い方は面白いと思います。
アウトサイドから入る感覚があるなら手元剛性が緩いVRの方がおすすめ。
ツアーAD CQのデザインについて
デザイン自体は従来のツアーADです。カラーはゴールドとブラックの組み合わせ。
実物をみると意外に地味でした。
ロゴはこんな感じです。
先端のデザインにもゴールドが使用されています。
裏面から全体をみるとこんな感じです。
正面から見た際はこのようなイメージです。
ツアーAD CQはこんな人におすすめ
ツアーAD CQがおすすめな方は以下
- とにかく走り感のあるシャフトが好みな方。
- 右への逆球をケアしながらドローで攻めたい方。
- インサイドアウト軌道が強い方。
今作の走り感はほんとうに爽快で気持ちが良いです。走るタイプが好きなんだ!という方は絶対に好きだろうなと思うので単純におすすめ。
そして右方向へのミスはかなり減らせるタイプだったので、ドロー系をイメージしているのにプッシュアウトの逆球が出てしまうという方にも最適です。
最後にインサイドアウト軌道が強い方にもおすすめしたいです。そもそもかなり手元剛性が強いので切り返しからシャフトが寝すぎないのでスイング軌道自体を安定させやすいというのが理由。
同時にプッシュアウトによる右へのミスも減らせるので試してもらいたいです。
ツアーAD CQの総合評価
お世辞にも安定性が高いシャフトとは言いづらいですが、左にしか行かないぐらい走るので一方向だけ警戒すればいいというわかりやすさが良いところだと思っています。
その走り感に関しては捕まりの良さと気持ちよさが最高レベルなので、この手のシャフトが好みなら是非手にとってもらいたいですね。
ココ最近は大型ドライバーヘッドとの相性を考えた先端剛性高めのシャフトが多いなか、こういったわかりやすいメリハリの効いた走り系シャフトは貴重です。
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