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今回の試打評価は三菱ケミカル ディアマナGTです。
ディアマナ第4世代の集大成であるディアマナZFの後継モデル。第5世代ではディアマナTB、ディアマナPDに続く3作目です。
GTは「ゲットターゲット」と「グランツーリスモ」を意味するそうで、なにそれカッコいい!というわけなんですが、操作性とスピード感のある走り感からネーミングされたそうです。
結論から言っておくと、超低スピン化して飛びます。走り感も実感できるし捕まりも良かったです。
まあ左にいかないというよりは、捕まりながらも安定したところで収まってくれるので極端なチーピンは気にしないでいけるかなといった感覚があります。
それでは詳しいデータを見ながら三菱ケミカル ディアマナGTについてレビューしていきます
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9.0°
- シャフト:ディアマナ GT 60
- フレックス:S
- 長さ:45.25インチ
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ディアマナGTの試打計測データでレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 46 |
ボールスピード(m/s) | 65.8 |
打ち出し角度(°) | 17.9 |
打ち出し方向(°) | 2.1 |
バックスピン(rpm) | -1688 |
サイドスピン(rpm) | -304(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 39.6 |
降下角度(°) | 40.5 |
センターからのブレ(yd) | -9(左) |
キャリー(yd) | 269.3 |
総距離(yd) | 288.8 |
スマッシュファクター | 1.43 |
以上が計測データです。最近ぎっくり腰をやってからスイングスピードが落ちたので、現在は下記の飛距離が基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
ディアマナGTを装着した際の平均キャリーは269.3ヤー、ランを含めた総距離が288.8ヤード。
260ヤードどころか平均で270ヤードに迫っています。かなり飛ぶシャフトです。
特にバックスピン量の少なさが際立っており、これによって飛距離が伸びたことは明白です。ここ最近では最もスピンの少ないボールが出ていてかなり驚いています。
それぞれが2000回転を下回り、なかには1500回転台の打球もあったのでドロップの不安は正直言ってありますが、スピンを抑制することができるのは明らかな強みだと思います。
平均スマッシュファクターは1.43とまずまずの数値が出ているので打点ブレへの強さも期待できるでしょう。
打ち出しはそれなりに付きますが、最高到達点は39.6ヤードとなりました。平均よりも低めです。
低スピンなので吹き上がらずに前へ前へと飛ぶ弾道だったのが印象的。降下角度も40.5度と平均よりも緩やかなでランにも期待できます。
高さはけっこう揃っていますね。
弾道イメージがこちら。
捕まりは良くて全体的にドロー傾向でした。
打ち出しが右2°で安定しているのでドローヒッターも打ちやすいのではないかと思います。
それぞれの打球を重ねて見るとこんな感じです。
打ち出しはやはり安定していますね。打球傾向も一貫性があってまとまっているのがわかります。
平均サイドスピン量は300回転。それなりに捕まっていますがコントロールの効いたドローを狙えるという印象が強いです。
ドロー系だったので左9ヤード地点に落下しています。
ディアマナGTの振動数と中間剛性、フィーリングについて
振動数計で手元側の剛性をチェック。また、センターフレックス計で中間部分の剛性を計測してみたので見てもらいましょう。
総じて言えるのは手元側がしっかりしており、中間から先の走り感があるという所です。
ディアマナ GT 60 Sの振動数は260cpm
60g台のカスタムシャフトの中では平均ぐらいの数値です。手元剛性を高めたと聞きましたが、特別硬いということはなさそう。
切り返し時には間がとりやすくてしなやかさを感じられたので打った際の印象と一致します。
手元側よりも中間にしっかりとしたハリが感じられましたが、中間部の剛性はどうなっているのか。
センターフレックス計で実際に中間部の剛性を計測してみたところ中間部は4.78kgでした。平均よりもわずかにやや高いかなぐらいの数値だと思います。
さらに先端側も測ってみると4.71kgでした。
この位置での剛性はベンタスブルーよりも上ですね。
しなりもある程度感じられるしなやかさがある一方、中間と先端側で剛性の差が少なめです。これによって中間部から鋭くしなり戻る感覚があり、弾き感につながっている印象を受けます。
先端側の剛性は比較的高めに設定されているため、走りすぎずに最後はしっかりと受け止めてくれるというものでした。
捕まるのだけど打ち出し方向も安定するし、ドローでもコントロールが効くのはこのためでしょう。
左に行かないとまでは思いませんが、捕まりすぎて大怪我するほどドローはしないという感じです。
走り系は総じて手元剛性が高く、ピンピンしたフィーリングになりがちな所がありますが、ディアマナGTは切り返しの間の取りやすさと弾き感を共存させているのが素晴らしいですね。
ディアマナGTはこんな人におすすめ
ディアマナGTがおすすめな方は以下
- 弾き感や走り感がほしいけど、コントロール性は譲れない方
- 低スピン化して飛距離を伸ばしたい方
- 走り系を使いたいけどピンピンした感じが嫌な方
走る感覚はたしかにありますが、打ち出しも安定しますし、コントロールが効くシャフトです。
捕まりはするけれど暴れないモノが欲しい方には最適だと思います。
そして何と言っても低スピンなシャフトなのでバックスピン量を抑えたい方にはピッタリです。
あと、走り系、弾き系を使いたいけど、そういったシャフトは手元側を硬く設定しているためピンピンしたフィーリングのモデルが多い傾向にありますが、ディアマナGTは手元側がそれほど硬くはないのでピンピンした感じがありません。
しなやかさのあるシャフトが好みの方にはおすすめしやすいです。
ディアマナGTのデザインについて
軸カラーもロゴもシルバーで統一されたデザインです。
ロゴのデザインが第5世代になっただけでパッとみた印象はZFと変化がほとんどありません。
メーカー名もスペックはホワイト。めちゃくちゃミニマルなデザインです。
全体がシルバー。PING TOURみたいにまるでスチールシャフトのようなデザインとなっています。
ディアマナのデザインは年々地味になってくるし正直カッコよさがなくなってきたと感じています。この辺りで一度デザインの見直してほしいところ。
ディアマナGTの総合評価
超がつくほどの低スピンなシャフトです。捕まりもけっこう良くて強弾道ドローを狙っていけるため、おのずと飛距離は伸ばすことができるはず。
捕まりは良いですが、打ち出し方向も安定感があり、ミスにも強い点が評価できます。
全体にそこまでハードな印象はなく、スムーズでしなやかな振り心地なところも良いところ。
ただし、低スピンすぎるとも言えるので弾道は低くなりがちです。ロフトは多めにする方が良いかもしれません。
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