日本シャフト N.S.PRO レジオフォーミュラプラスシリーズの特徴と選び方について解説していきます。
日本シャフトはN.S.PRO 950GHやMODUSシリーズをはじめとした、スチールシャフトが有名ですが、ウッド用カーボンシャフトも非常に高性能です。
個人的にもレジオフォーミュラMBプラスを愛用しており、そのしなやかと安定性の高さに惚れ込んでいます。
最近だと、稲見萌寧選手がレジオフォーミュラMプラスをキャロウェイ マーベリックに装着して使っていることでも話題です。
そこでこのページでは、レジオフォーミュラ プラスシリーズ3本を実際に購入した筆者が、GC Quadの弾道計測とスペック計測のデータをもとに特徴についての解説とラインナップの紹介をしていきたいと思います。
シャフト選びの参考にしていただけると幸いです。
N.S.PRO レジオフォーミュラ プラスシリーズの概要と特徴
日本シャフトにはアイアン用スチールシャフトの代表格となったMODUS(モーダス)シリーズがあります。
世界的にもツアープロ使用率が高まっており、高性能のみならず、高精度で高品質な点が評価されています。
そして今作、レジオフォーミュラプラスシリーズはそんなMODUS3とのマッチングを最適化するためのプレミアムカーボンシャフトというのがコンセプトのシャフトです。
MODUSシャフトを使っている方は是非ともドライバーやフェアウェイウッドに装着するカスタムシャフトの候補に、レジオフォーミュラプラス加えてみるのがおすすめです。
16軸組布の採用によって安定性をアップ
レジオフォーミュラプラスは16軸組布を採用していることが最大の特徴です。
ただし全体に16軸シートが使われているわけではありません。
- 全長に7軸シート
- 部分的に9軸シート
このように多軸シートを部分的に組み合わせることで、モデル毎に各部の剛性を調整することで特性に変化に持たせています。
多軸組布シートのメリットは下記
- 周方向の強度が増す
- シャフト挙動の安定性向上
- 楕円化を防ぎつつ扁平復元力をアップ
当然コストはかかりますが”高弾性素材を使った素早くしなり戻るシャフト”や、”しなりの大きいシャフト”など、大胆な設計が可能になるメリットがあります。
T1100Gとナノアロイを搭載。弾き感はあるが安定性もプラス
レジオフォーミュラプラスには高強度・高弾性率の炭素繊維であるトレカt1100Gが使用されています。
ロケットや航空機など、高級宇宙分野でも活用される現在のところ最高強度の炭素繊維だと言われている素材です。こちらをシャフト全長に配しています。しなり戻りが素早くなり、弾き感のアップに一役買っています。
また、ナノアロイという素材も使用。これはツアーAD DIなどにも使われていることが有名ですが、シャフトの安定性を向上させる効果があります。
低トルクの割にしなやかで扱いやすい
レジオフォーミュラプラスシリーズはスペック表をみると低トルクなのが目に付きます。
トルクはシャフトのねじれ戻りを数値化したものですが、数値が小さくなるほどスイング中の遊びが少なくなり、操作性がよくなるといわれています。
低トルクのシャフトは剛性的にも硬めのものが多いことが多く、フィーリングとしてはしなりが少なくピンピンした印象になりがち。
ところがレジオフォーミュラプラスはシリーズを通して不思議としなやかでマイルドな振り心地です。
これが良いか悪いかは別として、ハードすぎないフィーリングで余計な力が入らずスムーズに振っていくことができます。
ぼくはこの部分が一番気に入っているところで、とにかく振りやすくてタイミングがとりやすいシャフトです。
N.S.PRO レジオフォーミュラ プラスシリーズのラインナップと特徴について紹介
N.S.PRO レジオフォーミュラ Mプラス
- シリーズ中で最速のしなり戻り
- 弾き感の強いシャフトが好みな方におすすめ
- 走るけれど暴れにくい
- モーダス130とベストマッチ
シリーズのなかでは一番手元と中間剛性が高く設定されています。
相対的に先端側に最も動きが出るように調整されており、しなり戻りが非常に速いことが特徴です。
振ってみると弾きの強さがわかりやすく伝わってくるのがハッキリとわかります。
当然、弾きを生かして飛距離を伸ばしやすいタイプなのですが、この手のタイプでは方向安定性にも優れているのがメリット。
加速感がめちゃくちゃあるのに打球がそれほどバラつきません。先が動きやすい中調子ですが、先端側に頼りなさがないのが理由です。16軸シートと、ナノアロイの効果がしっかりと現れていると感じます。
走る感覚や弾く感触が好きだけど、捕まりすぎてしまったり、暴れるシャフトは制御できないのが嫌だなと思っている方におすすめです。
ただ、性格がはっきりしているので、手元調子系の粘り感のあるタイプが好きなら避けたほうがいいでしょう。
関連【試打評価】N.S.PRO レジオ フォーミュラM+|飛びと安定性を兼ね備えた弾き系【口コミ・評判】
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 | |
Mプラス 45 Mプラス 45 |
R | 47.0 | 6.3 | 中 |
S | 49.0 | 6.2 | ||
Mプラス 55 | R | 55.0 | 4.3 | |
S | 57.5 | 4.3 | ||
X | 59.5 | 4.3 | ||
Mプラス 65 | SR | 65.0 | 2.9 | |
S | 67.0 | 2.9 | ||
X | 69.0 | 2.9 | ||
Mプラス 75 | S | 75.5 | 2.5 | |
X | 77.5 | 2.5 |
N.S.PRO レジオフォーミュラ Bプラス
- 極上の粘り感
- 粘るけど遅れず戻ってきて安定
- 低スピンで飛距離も魅力
- MODUS120とベストマッチ
非常にマイルドな振り心地でとにかく粘り感が凄まじいシャフトです。
先端に16軸組布を採用し、特に先端側の動きは抑えるように設定されています。
さらに、シリーズの中では手元の剛性が最も低い典型的な手元調子。
手元側がグイッとしなってくれるタイプが好みならハマりやすいモデルです。切り返しでもタイミングが取りやすく、タメがほどけやすい方とも好相性です。
Mプラスよりもさらに安定性が高いと感じていて、とにかく先端側の動きが小さく弾道がまとまります。
Bプラスは手元調子なのにしなり戻りもそれなりに速いところもメリットです。
復元力が高い素材を使用しているので、手元調子にありがちなもたつきや振りおくれも起こりづらく、安定したストレートボールを狙っていけます。
先端剛性が高いですので、低スピンで効率よく飛ばせるのも嬉しいところ。
関連【試打評価】N.S.PRO レジオ フォーミュラB+|極上の粘り感と高い復元力【口コミ・評判】
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 | |
Bプラス 45 | R | 46.5 | 6.3 | 元 |
S | 48.5 | 6.2 | ||
Bプラス 55 | R | 54.5 | 4.3 | |
S | 57.0 | 4.3 | ||
X | 59.0 | 4.3 | ||
Bプラス 65 | SR | 64.5 | 2.9 | |
S | 66.5 | 2.9 | ||
X | 68.5 | 2.9 | ||
Bプラス 75 | S | 75.0 | 2.5 | |
X | 77.0 | 2.5 |
N.S.PRO レジオフォーミュラ MBプラス
- 弾きと粘りが絶妙に融合
- 最も癖がなくて万人向け
- 安定感のドローで飛ばせる
- MODUS105,115,125
弾きと粘りのバランスが絶妙なのがMB+です。
シャフトの中間から手元にかけて16軸組布シートを積層しており、スイング時のシャフトの変形を極限まで抑えています。
しなり戻りも速いのですが、Mプラスよりも中間の剛性を低く設定しているので粘り感もちょうど良い仕上がりに感じます。
シリーズの中では最も癖がないモデルで万人向けと言っていいでしょう。
安定してドローボールを打つことができるのですが、左への極端なミスなどは出づらいのも魅力的です。
注意点は、他の2モデルよりも重ために設定されているところ。
関連【試打評価】日本シャフト レジオフォーミュラMB+|粘りと走りの絶妙なバランス感【口コミ・評判】
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 | |
MBプラス 45 | R | 49.5 | 6.4 | 中元 |
S | 51.5 | 6.4 | ||
MBプラス 55 | R | 56.5 | 4.5 | |
S | 58.5 | 4.4 | ||
X | 60.5 | 4.4 | ||
MBプラス 65 | SR | 66.5 | 3.0 | |
S | 68.5 | 2.9 | ||
X | 70.5 | 2.9 | ||
MBプラス 75 | S | 77.0 | 2.6 | |
X | 79.0 | 2.6 |
N.S.PRO レジオフォーミュラ プラスシリーズの振動数と中間剛性
レジオフォーミュラプラスシリーズ3本を振動数計とセンターフレックス計を使って計測しました。
振動数計は手元側の剛性、センターフレックス計は中間部の剛性の指標となり、どちらも数値が大きくなるほど硬くなっていきます
振動数(cpm) | 中間剛性(kg) | |
Mプラス | 267 | 5.12 |
Bプラス | 258 | 4.21 |
MBプラス | 264 | 4.67 |
- Bプラスはわかりやすい手元調子系
- MBプラスは中間の剛性
- Mプラスは手元と中間がしっかり
BPプラスは手元も中間も剛性が低めで、とにかくスイング中にしなりを感じやすいシャフトです。実際に打ってみても、「おお。結構しなるなー」というのが第一印象となります。
Mプラスは手元側に行くにつれてしっかりしてくるので、先端の動きをはっきりと感じ取れます。わかりやすい弾き系シャフト。
MBは数値的にも中間に位置しています。手元側の感覚はMプラスに近いですが、シャフト中間部が動く素直なシャフトです。
N.S.PRO レジオフォーミュラ プラスシリーズの特徴&ラインナップ:まとめ
日本シャフト N.S.PRO レジオフォーミュラプラスシリーズの紹介でした。
スチールシャフトのイメージが強い日本シャフトですが、カーボンシャフトも素晴らしい品質と性能です。
稲見萌寧プロがツアーで使用していることもあり、今後ますます注目を集めそう。カスタムシャフト好きは要チェックです。
以上、【選び方】N.S.PRO レジオフォーミュラ プラスシリーズ|特徴&種類をわかりやすく解説。という話題でした
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