マーク金井氏が設計開発そして販売まで行っているアナライズから、今回はMSウェッジというお助け系クラブを購入しました
購入してから1ヶ月ほど経ち、ラウンドでも試していますが、これがかなり良いので紹介しておきたい。正直グリーンサイドでは強力な武器になっていて、手放せないクラブになっていますが、メリットとデメリットの両方があるので参考にして頂ければ幸いです
色々と試したきたなかでも特に簡単なウェッジです
アナライズMSウェッジとは
ソールが幅広、そして深いキャビティ。ボディは軟鉄鍛造でバックフェース部はCNCミルド加工がされています。アナライズ公式サイトではこのバックフェース部分だけで120gもおとしているらしい
なんと言ってもこの台形形状が特徴的です。言ってみればチッパータイプのクラブなのですが、源流はクリーブランドが過去に発売していたニブリックというウェッジ
ミスに強くて簡単に打てると評判だったクラブですが、さらに洗練させたものがこのMSウェッジです
チッパーに分類できるとは思いますが、ウェッジ寄りのクラブかなと思っています。もちろんルール適合
横から見るとこんな感じになっています。ワイドソールにハイバウンス。見るからにダフリに強そうな形状です
ロフトバリーエーションは52°、56°、60°とありますが、個人的には52°がおすすめ
クラブがソールの使い方を教えてくれる
ここまで見てもらったらわかるとおり、カタチはかなりへんてこです。正直言ってとても変な形状のクラブなのですが、このウェッジを使うことで、アプローチでクラブのソールをいかにして使えば良いのかを体感することができます。個人的にはMSウェッジを使うメリットはここだろうと考えています
クリーンに捉えたいがために、ダフリやトップを繰り返してしまう方には是非とも試してもらいたいのですが、ボールの手前側にヘッドを落としてもらうと、ソールが自動的に滑って簡単に拾ってくれます
下記ツイートの動画をみてもらいたいのですが
MSウェッジ(52°)がめちゃくちゃ打ちやすい。これはたまたま入ったけど、ダフリのミスはかなり減らせる。
— まさ@ゴルフブログ&YouTube (@masa_golf05) March 7, 2022
ライ角68°でチッパーと普通のウェッジの中間みたいなクラブ。これであれば、距離感はよくあるアプローチウェッジと同じように打てるし、違和感なく使える人が多そうだ pic.twitter.com/03Yen0afH9
これはボールの手前5cmぐらいにヘッドを落として払うようなイメージで打っています。結果、入射角が緩やかになりボールを点ではなくゾーンで捉えることができます。ソールが滑っていく感覚もありますが、バウンスをうまく使えると地面には刺さらず、地面にあたってもヘッドがボールにしっかりと届いてくれます
アプローチでダフりが出るメカニズムはウェッジの歯、つまりリーディンエッジが地面に刺さってしまうわけです。ところが、手前から滑らせるイメージだとバウンスが先に地面に触れますし、MSウェッジは幅広ソール+ハイバウンスなので、手前から思い切って落としにいってもダフりません。結果、ダフりは出ないし、ダフりを嫌がってのトップも極限まで減らすことができます
これでソールをいかに使えば良いのかを体感できるので、通常のウェッジでも入射角が改善されていきます。お助けクラブではありますが、アプローチが苦手な人のリハビリクラブとしても有用です
アナライズ MSウェッジは意外にもスピン性能が高い
この形状でスピンはどうやねん!という声が聞こえてきそうですが、スピン性能も優秀です
「え!?こんなに止まるの?」というほど、しっかりとスピンがかかりました。通常の単品ウェッジと比べても遜色がありません
飛びすぎてしまった場合でもスピンが入ってくれるので止まってくれますし、形状からは想像できないのが意外なポイントです
あと、MSウェッジは素材が軟鉄なので打感もまずまず良いです。キャビティ部分が深めなので、その点では若干の弾き感は感じますが、この形状を考えると良くできています
問題の距離感ですが、通常のウェッジとほぼ一緒なので違和感なく使うことができます。チッパー系クラブに分類できますが、この手のクラブの距離感に悩んでしまう方も問題なく移行できるかと思います
MSウェッジのデメリット
オートマチックに打つことができるMSウェッジですが、デメリットももちろんあります。現在感じているのは大きく2つ
フルショットは打ちづらい
MSウェッジは非常に簡単に打てますし、弱点は見た目ぐらいだろうと思っていました。ところがフルスイングでのショットは打ちづらいというデメリットも発見
要因はこの台形形状とライ角がアップライトすぎるためだと考えています
形状的にチッパーとウェッジの中間みたいな雰囲気ですから、フルスイングしようと思うとテークバックがしづらいです。これは単純に見た目がモロに影響しています
あとはライ角。今回購入したものはリニューアル版なので68°なのでパターに近いです
つまりフルショットだとひっかけやすくて方向が出しづらいくなります。何度が試しましたが、どうも打ちづらいです
とはいえウェッジなのでフルスイングをすること自体がナンセンスなのかもですけども
というわけですが、ハーフスイングぐらいだと違和感はほとんど感じないので、現実的に使えるのはこれぐらいかなと思っている所です
ちなみに52°のハーフスイングで50〜60ヤードぐらい打てています。スピンもちゃんとかかります
フェースを開いて打つことはできない
フェースを開いて使うことは厳しいです。スクエアに構えてそのまま打つということを前提に作られているだろうから無理もありませんけど、テクニックをいかしたい方には不向きです
まあ出来なくもないですが、逆に難しくなってしまうのでそういう使い方はあんまりおすすめしないかなと思っています
アナライズ MSウェッジの総合評価
想像以上にめちゃくちゃ良いクラブです。マーク金井氏が設計する穴ライスのクラブはR25ランニングウェッジに続いて2本目のレビューとなりますが、実戦で打ちやすいというのが特徴であり最大の強みです
特別な練習を必要とせずに簡単にボールを拾えるようになるので、ぼくも含めアマチュアゴルファーには強力なお助けクラブです
形状こそ違和感はありますが、すぐに慣れます。むしろ簡単にアプローチができることのほうが魅力的に感じるので、この形状でないと困るぐらいにさえ思えます
アプローチに悩んでいるけど、チッパーは距離感がどうも掴めない!と感じている方には最適。おすすめです
価格は2万円前後。単品ウェッジとしては普通の価格です
ちなみにですが、リンクスから発売されていたSSウェッジも同一形状です(ステンレス素材なので打感はMSウェッジの方が良いです)。現在は中古市場で割安で購入できるので、価格を重視するならSSウェッジもおすすめです
おすすめ度:
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