ヤマハ独自のウェイト調整システムを搭載した「ヤマハVDドライバー」の試打計測を行いました(計測にはGCQAUDを使用)
今作は5000を超える慣性モーメントということで直進性をアピールしていますけど、それをサポートするウェイト調整機能が凄いというのが特徴です
捕まり具合に大きな影響を及ぼす重心角は大きく変化するのに、慣性モーメントは変わらないというギミックが凄まじいです
というわけなので、今回はウェイトポジションを変更した際の方向性にも触れていきたいと思います
- ヘッド:ヤマハVDドライバー
- ロフト角:9.5°
- シャフト:ディアマナYR 50
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
結論:フェース上部でヒットしやすくシンプルに飛ぶ!ヤマハの傑作1Wが誕生
今作は最も飛ぶ打点と言われるフェース上部でのヒットがしやすいという設計だそう
正直ここに関しては疑わしかったけれどフェース上部でのヒットが本当にしやすくて、オートマチックにスピン量を減らすことができるのがメリット。めちゃくちゃ不思議なのですが、視覚効果による影響は想像以上だったということ
純正シャフトでもここまで低スピン化できるので吹き上がりが出ることはまずないだろうと考えられます。ヘッドスピードが速い人ほど恩恵を受けられるでしょう
打感も良く、フィーリング面でも完成度が高くてシンプルにおすすめ。飛びます
安定性だけで言えば兄弟モデルのVD59の方が良かったですが、VDは可もなく不可もなくという感じです
安定感よりも一撃の飛距離が魅力的
あと、今作はウェイトによる調整を行っても慣性モーメントが変化しないのを大々的にアピールしていますが、これはしっかりと効果を実感できるので良いところです
ヤマハVDドライバー試打計測データ
▼平均のデータが下記
ヘッドスピード(m/s) | 46.8 |
ボールスピード(m/s) | 67.2 |
打ち出し角度(°) | 18.1 |
打ち出し方向(°) | 1.3(R) |
バックスピン(rpm) | 2172 |
サイドスピン(rpm) | -226(L) |
ピーク時の高さ(yd) | 41 |
降下角度(°) | 40.7 |
センターからのブレ(yd) | -9(L) |
キャリー(yd) | 264.9 |
総距離(yd) | 279.6 |
▼弾道イメージを見てみるとこんな具合
標準のウェイトポジションだとドロー傾向です。一球とても捕まってしまった打球はありますが、残りはセンター付近に収まっています
できれば捕まりを抑えるシャフトを選択したいヘッドに感じました
ヤマハVDドライバー評価レビュー
オートマチックにバックスピン量を減らせるヘッド
平均でバックスピン量が2000回転前半を推移しています。低スピンで弾道は極めて強く、風の影響も受けにくいです
今作はヤマハがフェース上部で打ちやすいようにデザインしているとあります。これはホントに不思議だけど、マジでフェース上目にあたります
データを見てもわかるとおり、打ち出しが平均で18°でバックスピン量が2000前半。正直打ち出しは高すぎるのだけど、フェース上で当たることによって高打ち出し低スピン化を実現しています
まあ、重心よりも上でヒットしている影響で初速はそれほど速くはないですが、スピン量を抑えることで飛距離を稼げるタイプ。とにかく飛距離性能はかなり高いです
兄弟モデルであるVD59ドライバーよりも効率よく低スピン化できるヘッドなので、ヘッドスピードが速くてスピン過多になっている人にも最適でしょう
ヘッドスピード44m/s以下でバックスピンがそれほど多くない人なら10.5°を選択するのがおすすめです
捕まりは結構良い
メーカー公式サイトによると、捕まりすぎないとされていましたが、実際に打ってみると捕まりはまあまあ良いタイプという印象でした
今回は1球かなり捕まってしまったこともあって安定度は3点評価としていますが、めちゃくちゃ良くも悪くもないという感じです
ただしこれは純正シャフトだからというのも大いにあります。捕まりの良いヘッドなので、できれば捕まりを抑えられるシャフトと組み合わせることで性能を発揮できるでしょう
慣性モーメントが高い事をアピールしているヘッドで、それも影響してか操作性はそれほど良くはないので打球を右左に操りたいなら選択肢としては微妙かも。とは言っても、最近のニーズはむしろ簡単にまっすぐ打てるドライバーだと思うので、ここが減点対象になることはないです
さらに安定させて曲げたくないならVD59の方が安定度が高くて良いと思います
ウェイト調整機能による弾道の変化
ヤマハVDシリーズはウェイト調整ギミックを使用しても慣性モーメントが変化しないというのが最大の特徴
振り心地も変わりにくいので弾道のカスタマイズをするために積極的に活用していきたいです
というわけで標準ポジションだと捕まり傾向だったので、MAXフェードポジションにして計測を行いました
赤が標準のポジション、緑がMAXフェードポジションです
ウェイト調整だけでも左右方向へのバラつきは割と改善されています(緑色の円が赤に比べて小さくなっています)
ウェイトギミックはVD59と同様で効果がしっかりでます
やや高さも抑えられる結果になっています。ぼくにはMAXフェードポジションの方が飛距離面でもメリットが大きいという結果がでました
このように調整によってしっかり弾道に影響が出るので、この機能は積極的に使っていきたいところ。とても良い機能です
ヤマハVDドライバーのヘッドについて
フェースアングルはストレート。やや後方に伸びた形状をしていますが癖はありません
それよりもクラウンのツヤが出過ぎなのが気になりました
もう少し光沢を抑えてくれるほうが集中できると思いますが、ここで好みが結構別れるかもしれません
フェースはなかなかディープです。これで重心はかなり低めに設定されているので、重心よりも上でヒットしやすい構造となっています
おかげで低スピン化しやすいです
あと打感は中々良いです。VD59はとても甲高い音だったのですが、ツアープロが使用することを想定されているだけあって良い音が出ます。このあたりはさすがヤマハと言えるポイント
後方は低めになっています。ディープフェースでシャローバック形状
装着ウェイトは20gです。これだけ重たいウェイトを動かしても慣性モーメントが変化しないのは驚きです。ヤマハすごい!
まとめ
純正シャフトでもしっかりと低スピン化して尚且高弾道です。飛距離性能は素晴らしいです
低スピン化させて飛ばしたいならおすすめ。反対にスピン不足ならやめておくほうが良いかもと思います
ウェイト調整のギミックを積極的にアピールしていますが、基本性能が高くて素直におすすめ。もちろん調整機能もしっかりと仕事をしてくれるのでおまけのような機能ではありません。ここは自分の弾道を見ながら随時調整していく感じでOK。効果がここまで実感できるクラブは珍しいので加点ポイントです
ぼく個人の趣味もありますが、ちょっと残念なのは見た目。クラウンのツヤが出過ぎで見た目でマイナスかなと思っています。とはいえほんとにここは好みなので、実物を見れる方は実際に目で見て確認してください
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