最大級の慣性モーメントかつウェイト調整機能を搭載したドライバー、ヤマハ RMX VDシリーズの中から「RMX VD59ドライバー」を試打しました
従来では大慣性モーメントドライバーはウェイトによる弾道調整機能を搭載しないモデルが一般的
大きな理由はトウ側にウェイトを動かすとルール上限値をオーバーしてしまうからでした。その問題点をヤマハは見事に克服しています
RMX VD59ドライバーはウェイトを動かしても慣性モーメントが変わらず、最大限の恩恵を受けつつそれでいて重心角を大幅に変えることができます。これについては後述しますが、かなり効果があって弾道への影響が顕著に現れていました
打ち始め当初はただのヘンテコ形状の捕まるドライバーじゃねーか!と思ってたけどそうじゃなかったです。ごめんなさい
重心角はヤマハのめちゃくちゃ捕まるドライバーであるインプレスUD+2以上に大きくする事もできます。捕まり方が大きく変わるのに慣性モーメント値が変わりません。安定性に加えて振り心地の変化もあまり変わらないのがメリット
- ヘッド:ヤマハ RMX VD59
- ロフト角:9.5°
- シャフト:ディアマナYA 50(純正シャフト)
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
結論:弾道調整機能の到達点かも
完全に弾道調整機能を最大限極めたというドライバーシリーズです。現在使われているヘッド素材などではここが頂点かもしれない、それほど弾道への影響がこれでもかと現れていて正直かなり驚かされました
VD59は標準のウェイトポジションだと捕まりが強いです。つまり基本はドロー系ドライバーです
ぼくが実際に打ってみても大きめのフックボールが出ました。ということでウェイトをMAXフェードポジションに動かして打ってみたところ、平均で左右方向へのブレが25ヤードの違いが出ました
飛距離やバックスピン量には大きな影響は出ませんでしたけれど、打ち出し方向とサイドスピン量の違いは顕著
初速は出るので飛距離性能は高いです。標準スペックでも十分ですがカスタム次第では飛距離を大きく伸ばせる余白があります。ポテンシャルも高いドライバー
ただ、ヘッド形状に癖があります。見た目で人を選ぶのは確かなので実際に構えて見るのがベストです
ヤマハRMX VD59試打計測データ
▼平均のデータが下記
標準ポジション | フェードポジション | |
ヘッドスピード(m/s) | 46.0 | 46.5 |
ボールスピード(m/s) | 67.4 | 67.5 |
打ち出し角度(°) | 16.6 | 17.1 |
打ち出し方向(°) | -1.5(L) | 1.7(R) |
バックスピン(rpm) | 2412 | 2441 |
サイドスピン(rpm) | -406(L) | -95(L) |
ピーク時の高さ(yd) | 43 | 45.2 |
降下角度(°) | 45.3 | 45.2 |
センターからのブレ(yd) | -27(L) | 2(R) |
キャリー(yd) | 260 | 262.2 |
総距離(yd) | 276.6 | 278.2 |
▼弾道イメージを見てみるとこんな具合
強めのフックボールが出ていますが、調整機能でカバーできます。弾道の変化については後述します
ヤマハ RMX VD59ドライバー評価レビュー
高初速+上がりやすさ+安定したスピン量
今回の計測での飛びは平均キャリー260ヤード。これは調整機能を使用した際でも大きな変化はありませんでした
初速が平均で67m/s以上をマークしていて飛距離性能は高いです
今作の特色は上がりやすさにありますが、打ち出しも高めでバックスピン量も適正値で安定しています。程よいスピン量で多くの方が使える理想的なバランスになっています
降下角度が45度ぐらいついているので、ここを浅くできればさらにランが期待できるでしょう
つまり、打ち出しとスピン量を抑えるカスタムを施せば飛距離が伸ばせます。そういったシャフトを入れれば最高になりそう
方向性に関しては後述もしますが、ウェイトで大幅な調整ができるのでシャフト選択の自由度が物凄く高いです
基本は捕まる系
VD59の基本性能はドロー系です。それもかなり強めの捕まりになります
普通に打った際にはドローというよりはフックでスライサーの方におすすめです
ウェイト調整による弾道の変化が凄い調整
そして今作の目玉は慣性モーメント値が変わらない点にあります。さすがにここまでアピールされると試さずにはいられない
という訳なので、MAXフェードポジションにウェイトを移動させて打ってみました。弾道変化は下記画像
ご覧のようにかなり変わりました。ヤマハ凄い 赤ラインが標準のウェイトポジション。緑がフェードポジションです
違いは一目瞭然で、打ち出し方向からサイドスピンまで影響が出ています。ヤマハ凄い
特に良かったのは、振り心地にそれほど影響が出なかったことです
ヤマハが言うようにこれだけの重量物をトウ側へ移動すると慣性モーメントが大きくなってしまいます
慣性モーメントが大きくなると安定感は増すけれど振りにくさが出てきます。今作はそれがないのがメリット
ヤマハRMX VD59のヘッドについて
VD59はヘッド形状に癖がありすぎ。グースネックのようなフォルムでインプレスUD+2のような外観となっています
実際に打ってみても捕まりが強いので完全にスライサー向けのビジュアルです。フッカーは見ためだけで怖くて使えないのではないでしょうか。性能や調整機能は最高なのにここが残念
繰り返しになりますがスライサーにはおすすめ。見た目も性能もドロー全振りなので勝手に捕まります。もしこれでも捕まらないならウェイト調整機能をMAXドローポジションにすればいいだけ。それでも駄目ならスイングなので練習して下さい
横から見るとこんな感じでとてもシャロー。見た目どおり高弾道化しやすいです
総合評価
VD59は捕まりも良くてボールも上がりすいので多くの方が使えます。初速も出るので捕まりやすさと相まって飛距離アップできる確率は高いです
というわけでやはりおすすめなのはスライサーの方。ドローヒッターにとっては顔つきからして扱いづらさを感じるはずなので強くおすすめはしませんが、弾道調整機能の効果が大きいので使えなくはないです
ウェイトでの弾道調整機能は本当に秀逸ですが見た目が極端すぎるのはデメリットとも言えます
購入後のカスタムの自由度が高く、使っているうちに変わってくる弾道の変化に対応力が高い点は高評価です
見た目を気にしないならおすすめ
おすすめ度:
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