タイトリスト2021年モデルアイアンの中では飛距離性能に特化しているのがT300アイアンです。最新モデルの中ではロフトが最も立っていて7番で29°という設定
というわけで、今回もいつものようにGCQuadを使ってデータ計測を行いました
ヘッドは比較的グースネック気味かつ大型サイズ。とりわけ優しさを感じることができるビジュアル。トップブレードが斜めに削られていて、アドレス時にヘッドが太く見えないような工夫がされています
ヘッド形状は結構すっきりしていて好印象
今作では高比重タングステンウェイトを内蔵していて前作比40%増量しています。これによってボールスピードと打ち出し角UPを図っているというのが特徴のひとつ
そして、前作でも使われていたマックスインパクト2.0という高弾性ポリマーコアもヘッド内には内蔵、オフセンターヒットでの初速低下を防いでくれます
- ヘッド:タイトリストT300(2021)
- 番手:7番
- ロフト角:29°
- シャフト:NSPRO105T
- フレックス:S
- 使用ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GC Quad
参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
結論:優しくて飛ぶ。これに尽きる
優しくて飛ぶ、これに尽きるアイアンです。T100やT200はアスリート志向だったのに対して、明らかにアベレージゴルファーから使えるタイプのアイアン。同シリーズの中では完全に別物と切り離して考えるべきモデルです。
球筋はドロー系。スライサーが対象だろうと言えるほど捕まりは強く、多くの方がしっかりとした捕まり感を体感できるはず。ミスにも強く、キャリーのバラつきも少ないので安定してプレーできる点が魅力
そして高弾道。スピン量はそれほど多くはなくてむしろ少なめな方ではあるんですが、高さと降下角度がしっかりとつくので問題なくグリーン上で止めることが可能です
タイトリストT300アイアン(2021)試打計測データ
ヘッドスピード(m/s) | 38.8 |
ボールスピード(m/s) | 54.4 |
打ち出し角(°) | 20.1 |
打ち出し方向(°) | 2(R) |
バックスピン(rpm) | 4772 |
サイドスピン(rpm) | -780(L) |
ピーク時の高さ(yd) | 36.8 |
降下角度(°) | 48.9 |
センターからのブレ(yd) | -9(L) |
キャリー(yd) | 176.9 |
総距離(yd) | 186.8 |
タイトリストT300アイアン(2021)評価レビュー
飛距離重視なら買い
飛距離性能は間違いなく優秀です。7番でロフト角29°。当然飛び系アイアンにカテゴライズされますから飛距離は当然出やすいのですが、そういったタイプの中でも一際飛ぶアイアンだと言えます。ロフト以上に飛ぶ印象があります
アイアンに飛距離を求めるなら買いであることは間違いありません。素直におすすめしたい
テクノロジー的な話を交えると、高比重タングステンウェイトを40%増したことで、初速アップが出来ましたというメーカーが謳っていましたが、そのとおりの結果だと感じました。素晴らしいです
2021年モデルのタイトリストアイアンはモデルごとに明確に性能が違っているので、今シリーズはとても選択がしやすいなという点が評価できるポイントです。当然ここまでの飛距離がいらないのであればT200の方が方向性やスピン性能など総合力では上ではあるから、そっちを選ぶほうが良いと思います
バックスピンは少なめだけど高さで止められるタイプ
バックスピン量は平均だと4700回転程度。最も多かったショットで5500回転でした
7番29°というロフト角を考えるとやや少ないと感じるますが、この手のアイアンで特に少ないというわけではありません。吹き上がるような弾道ではなく、打ち出しからドーンと高く上がってくれるイメージです
スピンがそれほどかからないとなると、止めやすさに関して少し不安に感じる方もいるかもしれませんが、高さがとても出やすくて降下角度もしっかりとついているので問題ありません
ただし普通にフェアウェイから打つ分にはです。ヘッドスピードのそれなりにある方がラフから打てばフライヤーしやすいかもなというバックスピン量に思えます。ドライバーで40m/s前後のスピードだとそれほど気にする必要はないでしょう
そもそもヘッドスピードが速い人がこういった飛び系を使うかどうかですが、ぼくのように実利重視で優しいアイアンを選択するゴルファーもいるはずなので、そういった方は頭に入れておくと良いかもしれません
弾道はドロー。しかも割と強め
捕まりはとても強いです
一貫してドロー系の打球が打てますが、サイドスピン量が平均で780回転。これは数値的には多めで曲がりも大きかったです。ドローというよりはフックですね
スライサーであればちょうど良い捕まり具合になるはず。そして、捕まりがこれだけ良いと無理に捕まえる必要がなくなるので、アウトサイドイン軌道の矯正も可能だと考えられます
スライスで悩んでいるなら素直にこういったアイアンを選択するのが正解です
キャリーの安定感はあるしミスヒットへの許容度も高い
飛び系ですが、キャリーのバラつきは小さいです。今回の最大キャリーと最小キャリーの差は4ヤード
しっかり打てたときとミスヒットしたときのブレ幅が小さいので、捕まりの良さと合わせて考えてもとても優しいです
横方向へのブレもあまりありません。ほぼ同じ地点に着弾しており安定感は抜群
打点位置が安定していないとか、毎回打つ距離のバラつきに悩まされていると感じている方であれば特に恩恵を受けられるアイアンです
打感は弾き感が強め。フィーリングは微妙
これはもう見ためどおりです。これで軟鉄鍛造アイアンみたいな打感を期待する人は少ないでしょうが、ポケキャビのそれです
変なイメージさえ持たなければ違和感はほぼありません
弾き感があって球離れも速く、操作性というものには期待できません。フィーリングに関しては正直言うと微妙。ここはもう少し工夫が欲しかった点ですね
まとめ
タイトリストT300アイアン(2021)の紹介でした
特に飛距離性能は優秀。ここに関しては非の打ち所がないです。しかもしっかりと高さも出せるうえに捕まりも良くて、想像以上に優しいアイアンでした
結論、多くのアマチュアゴルファーが使うことができる優しいアイアンであることは間違いないのですが、そういった性能ながら意外とすっきりしたヘッド形状に仕上げている点が評価できる部分です
当然こんなに飛ばなくても良いとか、もう少しスピン量を重視したいという方もいるはず。それならT200があるのでそっちを選択肢にいれてもらうのがおすすめ。T200はここまで飛距離はでませんがとにかくバランスが良いです
打感を良くする工夫があれば満点にしてもよかったですが、フィーリング面が少し残念なので今回は4.5点
おすすめ度:
タイトリストT300(2021)をなるべく安く買うならUSモデルを選択するのもおすすめ
日本モデルよりもUSモデルの方が金額的にはかなり安くなっているのでUSモデルを手に入れるのもありです
そこでおすすめなのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん
ぼくも普段USモデルを購入する際に利用しているショップで、今年に入ってからはRADSPEEDドライバーなど多数購入しています
メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品取扱いショップなので安心感が違います
参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
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