その名のとおり3Dプリント技術をゴルフクラブに転用しているというのが最大のトピックでございます。以前からではあるんですけど、特に最近のコブラはかつてないほどに革新的なプロダクトを生み出している印象がありますね
新しいテクノロジーをいち早く取り入れたり、他を圧倒するワクワク感を提供してくれるというのもあって、個人的には今最も気になるメーカーのひとつでもあります
発表段階から興味津々だったんですが、3種類のヘッドの中からどれを選ぼうか迷いました。結果、最も大きなヘッドサイズである「AGERA(アゲーラ)」を購入しました。この他にブレード型とツノ型のモデルが用意されています
既に実戦でも使用したり、練習グリーンで転がしてみました
使用感に関して結論から言ってしまうと「めちゃくちゃ安定するパターです。コレ以上無い優しさで、ロングパットからショートパットまでをとにかく安定させたい実利重視の方におすすめです。ただし打感はかなり硬質なのが弱点かと思っています。オデッセイとかの打感が好きな人は受け付けないレベルですね」
というわけで、今回はコブラ KING 3Dプリント AGERAの性能や使用感についてレビューしていきたいと思います
一番安いのはフェアウェイゴルフ
参考USモデル専門「フェアウェイゴルフ」は安全?ヘビーユーザーがメリット・デメリットを徹底解説
KING 3DプリントAGERAの概要
コブラゴルフがHP、SIKゴルフとパートナーシップ契約を結んで開発されているのが今回の3Dプリントパターです
RADSPEEDと同じようなネオンイエローを差し色に使ったカラーリングとデザインが採用されています
HP社の3Dプリントテクノロジーによって作成された複雑な格子構造にすることで、重量配分や構造を最適化しています。これによって最大級の慣性モーメントを実現しているのが特徴です
3Dプリントに加えて、デシャンボーも使用することで話題のSIK GOLFのDLTフェーステクノロジーを搭載しています。これは4パターンの段階的なロフトにすることで、どの部位にヒットしても安定した転がりを実現できる画期的なテクノロジーです
なぜこうなっているかと言うと、下からアッパーに入ったり、反対にダウンブローが強くなってしまったりした場合、インパクトロフトがまちまちになってしまうんですけど、その問題点を解決するためです。部位によってロフトを変更することで、入射角によるインパクトロフトのブレが発生しても同じようなロフト角で毎回打てるようにしているというわけです
フェースインサートはアルミニウム。ボディは316ステンレス鋼が採用されています。ヘッド表面は最終的にCNCミルド加工を施して精密に加工されます
兎にも角にも全ての工程でコストをかけまくりの革新的パターでございます
グリップはラムキン製のノンテーパータイプ。スーパーストロークみたいなグリップです
シャフトはKBS CT TOURが標準装着されています。37.5インチのワンレングスアイアンと同じ長さを選ぼうか迷いましたが結局35インチを選択。個人的な話ですが、結果としてはこれで良かったと思っています
3Dプリントによる想像以上の作り込みに驚愕
3Dプリントパターと言われれば、言葉の響き的にもインパクトがありますが、ヘッドを実際に見てみるとさらに驚きました。まさに次世代のロマン溢れるパターですね
内部は想像以上に複雑かつ緻密な格子構造になっています。見ているだけでワクワクさせられる技術力で、今後こういったテクノロジーがゴルフクラブにどんどん活用されていくのかと考えると本当に凄いなと思えてきます
ヘッド全体は最終的にCNCミルド加工されているということなんですけど、仕上げも非常に美しいです。これ以上ない完成度で見ているだけでも楽しいパターとなっています
コブラ3Dプリントパターの価格は4万円程度するので、パターとしてはとても高価な部類に入ってきますが、この作り込みや仕上げの良さを実際に見てみると「そういった値段にもなってくるよなー」と納得させられました
ちなみにAGERAはヘッドの外周部にタングステンウェイトが配置されているのも確認できます。ヘッド後方と前方の端に入っています
SIKフェースは4段階のロフト角になっていると先ほどの書いていますが、これはパッと見では横方向にラインが入っているだけで、普通のフェースとなんら変わらないように見えます
アドレス時のフェース面の見え方も特別違和感は感じません。至って普通ですね
KING 3DプリントAGERAを試打テスト
全ての距離で高い安定性。実用性も素晴らしい
結論からいうと安定感はめちゃくちゃあって簡単に狙ったラインに乗せられる優しいパターです。ショートパットからロングパットまで全てのレンジで安定しているという印象ですね。特にロングパット時の転がりの良さが秀逸で、本当にバラつきが少なくて距離感を合わせやすいのがメリットです
ただ、簡単そうなのはヘッドの大きさやデザイン的にみればわかるかと思います。高慣性モーメントパターらしい挙動です
今回驚かされたのは、横方向の打点ブレに加えて縦方向のブレに対する強さです。見た目とは裏腹に4段階ロフトは想像以上に効果があることを実感しました。特に距離が長くなってストローク幅が大きくなってくるほど違いを感じます
振り幅が大きくなると当然打点ブレしやすくなります。例えば上記写真のようにフェース下部でヒットした場合、こういったシーンでも適正ロフトでヒットできるので距離のバラつきが減ります
パッティングで特に重要とされる距離感が狂いにくなり、ストローク幅やスイングスピードに意識を集中させられるのは嬉しいポイントですね
実際にぼくはロングパット時にフェース下部で打ってしまうミスが多いです。その結果、転がりが悪くなってショートする傾向が強かったんですが、それが改善されたように感じています
あとはショートレンジでも当然転がりの良さは好結果に繋がります。ロングからショートまで性能面においてはほとんどスキのないパターです
気になるのは打感
方向性が良くてミスにも強い有能パターですが、打感に関しては正直言って相当微妙でした
硬っ!という感じです。ぼく自身、打感はしっかり目が好みの方なんですが、それでも硬いと感じます
優しく打てて凄い実用性のあるパターで、デザインも最高。なのにフィーリング面が犠牲になっているのはかなりイタイ部分です。もうちょっとインサートにはこだわってもらいたかったですね
フィーリングよりもストロークや転がりを安定させたい実利重視の方におすすめ
今回はコブラ KING 3DプリントAGERAの紹介でした
はっきり言って打感が微妙すぎるのが正直な感想ですけど、結果がしっかり出てくれるパターなのでぼく的には気に入りました。あとデザインの良さにも惚れています
弱点はやはりフィーリングが出にくい点です。なので、感覚を重視してパッティングする方にはヘッドサイズ的にも打感的にも強くおすすめはしません
おすすめ度:
コブラ KING 3DプリントパターはUSモデルが安くておすすめ
日本モデルよりもUSモデルの3Dプリントパターの方が金額的にはかなり安くなっているのでUSモデルを手に入れるのもありです
そこでおすすめなのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん
ぼくも普段USモデルを購入する際に利用しているショップで、今年に入ってからはコブラRADSPEEDなどを購入しています
メーカーから直接仕入れを行っている正規ライセンス品取扱店なので安心感が違います
最安値はこちらでした
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