三菱ケミカル「TENSEIプロホワイト1K」の試打計測を行いました
今回は弾道計測機のスカイトラックを使ってデータ計測を行いましたので、計測データを元にレビューしていきます
TENSEIシリーズで日本国内発売となるのは、CK PROオレンジに引き続きこれで2本目です
そしてTENSEIのホワイトはUSモデルも含めるとこれで3作目
▼今回新たに盛り込まれた新テクノロジーは「1Kクロス」と呼ばれる新素材カーボンです
炭素繊維の一束あたりのフィラメント数が最も少なく、緻密な織目の「1Kクロス」をバット部に使用。⦆高賦形性を維持し、そのしな やかさから成形品に加工する際の自由度が高く、⦆精密な設計が可能となります。⦆一般的なクロスと比較して織目が細かいため蛇 行が少なく、レジン量も抑えて、⦆より効率的に補強効果を発揮することができます。
三菱ケミカルプレスリリースより引用
▼シャフト先端には「Boron」ではなくて「クロスリンクテック」の文字が入りました。これも新テクノロジーみたいです
マトリクス樹脂の組成を最適化して、強固な「架橋構造(=クロスリンク)」を構築し、成型品の物性を強度14%、弾性率15%、破断伸度 8%*向上させる新マトリクステクノロジー。原料からの製造開発が 可能な弊社アドバンテージを生かして開発された#371レジンが、 MR70の持つポテンシャルを最大限引き出しています。
三菱ケミカルプレスリリースより引用
という感じなんだけど、シャフトの新素材の話は難しすぎて、これを聞いてたところさっぱりわからないよって方がほとんどだと思います。なのでシンプルに、実際に打ってみてどうだったのか、というのが下記
結論から言っておくと「ヘッドの飛距離性能を損なわずに、方向安定性を見事に改善してくれる有能シャフト。50gもかなり硬いので、軽量化してスイングスピードを上げる選択肢もありだと思う。左へのミスも防げるし、めっちゃ叩ける」
国内モデルは50g台からラインナップされるけど、ぶっちゃけハードヒッター向けなシャフトです
▼TENSEIの文字がホログラム加工されています。
それでは試打計測データと共に詳しく見ていきましょう
テンセイプロホワイト1Kの試打クラブスペック
▼テーラーメイドSIM2ドライバーに「TENSEI PRO WHITE 1K」 50sを装着して試打を行いました
本当は60Sを打ちたかったけど、入手できなかったので50Sでテスト。ちなみに60TXは試せてたけど、硬すぎてぼくには手に負えなかったから諦めました笑
結果的には50Sで良かった
▼総重量は304g
▼振動数は260cpm。50g台でこの数値は非常に硬いです。VENTUSブルーの6Sとかで264cpm前後っていえば何となくイメージできるかな?
- ロフト角は9.0°
- フレックスは50 S
- 総重量は304g
- 長さは45.25インチ
- 振動数260cpm
テンセイプロホワイト1Kの試打計測データ
▼いつもどおり、4球の平均値を取りました
下記が平均値だけをまとめた表になります
ヘッドスピード(m/s) | 48.1 |
ボールスピード(m/s) | 70.0 |
打ち出し角(°) | 15 |
打ち出し方向(°) | -0.15 |
バックスピン(rpm) | 2541.2 |
サイドスピン(rpm) | 100(右) |
センターからのブレ(yd) | 4.3 |
キャリー(yd) | 262.2 |
総距離(yd) | 280.4 |
平均初速は70.0m/sでSIM2の飛距離性能を損なっていません。最高でしょう
平均キャリーも260ヤード以上を維持しています。飛距離性能も十分な印象
続いてバックスピン量は2541rpm。中スピンです
打ち出し角は15°
方向性に関してはストレートからフェード寄り
落下地点は右へ最大14.3ヤード、左へ1.3ヤード。それぞれの打球に関しては後述します
テンセイプロホワイト1Kの試打評価
▼5項目の評価を付けさせてもらったのが下記
SIM2の性能の良さもありますが、良いところを残しつつ、純正シャフトでは弱かった点だけを改善したという結果です
魅力だった初速もキャリーも維持できているので、飛距離性能の評価は5点で良いでしょう
そして今回最も良かったのは方向性の向上です。特にデータに顕著に現れたのは打ち出し方向の改善ですね
純正シャフト時では左方向へ3°以上の角度で打ち出す打球が出ています。それによって左方向に28ヤードほど飛ぶなどしていましたけど。TENSEIプロホワイト1Kは先端剛性の高さからか、インパクトゾーンでのフェース向きの安定度が段違いです
打ち出し方向がとにかく安定したことで、方向性が格段にアップしています。これは優秀すぎる。しかもこれで50のS。軽いから叩けるんだけど、それでもブレにくいのは嬉しいところ
ということで、センターからのブレ幅も左方向へはほぼ行かず、右方向へ集約しています。左へのミスは高確率で減らせるというのがわかりました。左にいきにくいシャフトです
ちなみに高さ十分でるし、スピン量も2500rpm前後で飛び方の安定度も高かかったです。
50Sってのもありますけど、TENSEI CK PROホワイトやAV RAWホワイトほど低スピン化はしなかったです。まあ、重量とフレックスを上げればさらに低スピン化はできるはず
▼最大距離が出たのがこれです
これはやや上目でヒットしたことで低スピン化しています。打ち出し方向も良いですし、サイドスピンも少ない打球です。ストレートと言って良いでしょう
▼これも超ストレート
こっちの方がよりストレートです。サイドスピンも無
スピン量はもう少し減らせたら最高ではあるけど、安定した飛び方をしていたからオッケーにしておきたい
▼これはややトウ側の打点
先端剛性が高くて当たり負けしなかったので、初速も結構出ています。ギア効果でフック系の回転となっていますけど、問題なし
▼こちらは結構こすった感じ
これはちょっと開きましたけど、まあ問題ないかなーといった打球。これでバックスピンの平均は上がっているってのはあります
テンセイプロホワイト1Kの弾道イメージまとめ
▼スカイトラックでの弾道イメージをまとめたものです
弾道はストレートからフェード寄りです。左方向のミスは大幅に改善できそう
テンセイプロホワイト1Kの総評
TENSEIプロホワイト1Kの紹介でした。60Sが本当は打ちたかったんですけど、個人的には50Sでも十分でした
打ち出し方向が劇的に改善されたし、サイドスピンも少ないです。特に左方向へのミスが大幅に減らせたので、左が嫌だ!という方は絶対試してもらいたいシャフトです
TENSEI CK PROホワイトの方が硬いんで、ちょっとマイルドになった印象はありますね。VENTUSと比べてもしなやかです
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